チェロ五十代からの手習い

57才でチェロに初めて触れ、発見やら驚きを書いてきました。今では前期高齢者ですが気楽に書いてゆこうと思います。

楽しい時間、友人たちとアンサンブル

2008年12月28日 22時08分23秒 | チェロ
 今日は二ヶ月に一度の学友とのアンサンブルの日だ。オーケストラと違って、バッハやヘンデルの室内楽は初見でもなんとかこなせそうなだけに自分のチェロが役に立っている実感が持てるのが嬉しい。それに60歳前になってそれぞれが夫々の時を重ねた今また子供のように仲間と会い、一緒に音楽遊びをするっていう感じが楽しいのだ。

 ワクワクして向かった東京への高速道路の渋滞標識は、赤の「超渋滞」サインどころか黄色のマークもきれいさっぱり拭き取ったみたいに無彩色。東京ディズニーランドを越え、東京の最大の難所である「箱崎インターチェンジ」までもがノンストップで通過できるなんて、今年の不況は相当深刻なんだなー、などと思いつつも、順調な流れが今日のアンサンブルに期待を高めてくれる。
 到着したのが想定外の早さだったので都内のコーヒーショップで一息ついて友人のオフィスに向かった。

 本日の曲目は、この一年取り組んできた、バッハ「音楽の捧げもの」と同じくバッハの「ドッペル」ことバイオリンとオーボエのための協奏曲だ。それから新曲としてJ.S.Bach BW1029が追加でスコアーがファイルで送られてきてた。これも初見だけどなんとかなるのではないか。いつも海外出張ばかりしていて、結局この一年一度もアンサンブルに参加できなかったファゴット氏も今日こそは参加してくれ、木管五重奏が実現できるはずだ。

 休日でどのフロアーもカランとしたオフィスビルに1人二人と仲間が集まってくる。普段は社員を抱えて社長業をしているオーボエ氏が何かと世話を焼き、お茶を入れたり会場の譜面台をそろえたりしてくれるのが微笑ましい。  
 一番遠方の私が一番乗り。歩ける距離に住んでいる二人は遅れ気味。大体こうしたもので、全国で会議をやると飛行機や新幹線で来る人が真っ先に集まり、そのオフィスのメンバーがギリギリに駆け込んでくるというのはどの会社でも普通のことだよなー、なんて言っているうちにいつもの4人が集合。
 
 いざ演奏開始!と思いきや、それこそ何の規制も無い仲間のこと。相変わらずオーボエ氏はパート譜作りに熱中しているし、かのファゴット氏は何の音沙汰もない(後刻に分かったことだが、すっかり予定を忘れてしまいご夫妻で年末の買出しに出かけてしまっていたのだった)。まー、これもしかたないと、主役のオーボエ氏が写譜を中断して演奏する気にさせるために、チェロ、チェンバロ、ヴァイオリンの3人で演奏を開始。いわゆる「天の岩戸作戦」でゆこう、などと言っているのも面白い。

 さてさてそんなこんなで4人で新曲含め3時間の演奏はあっという間に過ぎていったのだが、本日の自分の演奏には65点をつけてやろうと思う。「音楽の捧げもの」はほぼ落ちることなくアンサンブルを下支えできたし、音楽的に効果もあげ得たと実感する。ドッペルについては残念ながら第三楽章のアレグロは全くの練習不足が露呈してしまった。私以外のメンバーはチェンバロやらフルートやらオーボエやらバイオリンやらに持ち替えて多彩に活躍してくれるのだが、私めはチェロだけでもままならないのだ。
  
 それでも65点をつけたのは、チェロが鳴るようになったことだ。それから途中で落っこちても、次のページあたりから演奏に復帰できるようになったのは、今までにない前進なのだ! それと、低音部といっても、バッハさんはちゃんと出番を作ってくれているので、自分が主旋律を奏でる部分では弓を目いっぱい大きく使って、しかもビブラートも十分掛けて聞かせることができたのだから、ここまで成長した自分を褒めてあげたいと思っても罰は当らないと思うのである。

 その後忘年会に向かう。といっても都内によくあるイタ飯屋さんで簡単なコースをいただきながら、昔話、昨今の話と何の脈絡も無い話で楽しいときが過ぎていったのだった。

 チェロを始めて1年9ヶ月。以前では100%、いや300%想像すらできなかった楽しい豊かな時間を過ごせていることに心から感謝したい。だれに感謝? そうさなー神様なのか、生んでくれた親なのか・・・チェロを始めるきっかけを作ってくれた仕事先の高齢バイオリン弾き氏、ブログで励ましてくれたNYのGuarneriさん(・・Guarneriさんのブログもう見れないのが寂しいなー・・・)誰でもいいけど、感謝したい気持ちなのである。

 もしチェロをやってなければこんな時間は私の人生にやってこなかったし、明後日に予定している小学校のメンバーとのアンサンブルだって実現しなかったよなー。感謝&感謝の一日だった。 お・し・ま・い


 
コメント
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