チェロ五十代からの手習い

57才でチェロに初めて触れ、発見やら驚きを書いてきました。今では前期高齢者ですが気楽に書いてゆこうと思います。

秋のコンサートのDVDを届けてくれる人がいた

2008年12月25日 22時56分13秒 | コンサート
 近所に住んでいる団員の方がファミリーコンサートのDVDを届けてくれた。同じオケに所属していても、パートが違うと案外コミュニケーションの時間は取れないものだ。特にチェロからだと打楽器や木管楽器はかなり遠い。フルート、クラリネット、オーボエが美しい旋律を奏でているのを聴くのはとても素敵な気分になる。そんな憧れの団員が(音楽に憧れているんですが)DVDを届けにきてくれ「この前の練習ではチェロがかなり叱られてましたよ」と伝えてくれた。(僕は相変わらず出張で欠席だったんだ)

 ほんの1分程度の会話だったけど懐かしい気持ちにもなったなー・・・
あれは小学校のころ、風邪を引いて休んでいた日の夕方に、ちょっと気になっている女の子が自宅を訪ねてくれ、宿題やプリントを届けに来てくれたことがあった。そのときなんだか胸が苦しくなるような、心がときめく一方、自分のうちの汚さが恥ずかしかったのを思い出した。今で言えば「掃き溜めに鶴」かな。

 そんな懐かしい気持ちをDVDと一緒に届けてくれた団員に感謝。東京までの遠距離通勤を長年続けていても、地域の人との交流などほとんど無かったし、諦めていたのが、オーケストラをきっかけに近所の方との一瞬の交流が生まれたことがとても嬉しかった。

 さて3000円で頒布されたDVDを早速見てみる。
 一回目はどうしても自分が写っている部分を探しながら飛ばし見してしまう。やはり指揮者を取り囲んでいるコンマスや主席の周りが写されている時間が多いなーなんて思いながら。
 二回目はもう少し自分の参加度合いというか、貢献度合いが気になってくる。ボーイングが自分だけ違っていたり、みんながビブラートかけているのに、自分の指だけネックに張り付いていたり・・最悪なのはエンドピンが滑ってあわててチェロを押さえている恥ずかしい姿までバッチリ撮られてしまっていた。見ていても冷や汗もの。次のコンサートの時はエンドピンをグッサリ刺してやるぞ!
 そして次の日も気になって三回目。ここまできてようやく、我々のオーケストラの音楽が耳に入ってきた。マエストロがやろうとしていることや、管と弦のバランス。その結果、自画自賛かもしれないが、僕が入れてもらったオケの素晴らしさ、とりわけ演奏している団員の皆さんが心から音楽を愛し、演奏会を楽しんでいることを感じ取ることができた。
 僕はなんて恵まれているんだろう。こんなに音楽を愛する人たちの仲間に加えてもらって、自分も演奏会を楽しんでいる姿を見ることができた。

 そしてDVDのエンディングでは団員や関係者全員の氏名がテロップで流れてゆく。何と最初の方に実行委員の名前が流れていったが、そこに自分の名前が大きく映し出されているではないか。全く期待してなかっただけに、驚くとともに、なんとなく報われた気持ち。

 これからも絶対DVD買おう。20人以上購入者がいないと撮影業者もペイしないらしいけど、これからも演奏会の記録、自分の幸福の記録として。
コメント
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