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定年後の伊豆高原 バラと酒と音楽と

伊豆高原に終の棲家を建築し永住。カミサン、愛猫ジローとの伊豆での老後は如何に。薔薇・酒・音楽・日々の徒然。

冬山登山報告

2010年02月23日 | バラ日記
事の始まりは昨年の8月。夏休みで伊豆に遊びに来た孫が「天城へ行きたい」というので天城ゴルフ場登山口まで車で送って行った。ジーンズにTシャツ、夏向きのジャケットにスニーカー、ペットボトル1㍑とオニギリと飴玉をもって登山口に入って行った。

そもそも天城山がどういうところか何も判っていなかった。それに登山口にはトレッキングのグループがたくさんいたし、大して心配はしていなかったのである。ところが…夕方4時を過ぎても連絡無し、5時を過ぎても電話も無し。どうなってるのかなぁ、夕飯どうすんのかなぁ…。
6時…7時…連絡無し。外はすっかり日が落ちて暗くなった。心配になってきた。カミサンも心配そうだ。
8時…9時…、こ、これはもしかして…事故?遭難?まさか…。警察に届けようか…万が一のことがあったら…。もう心配で心配でしょうがない、ウロウロと、が為す術もない。
10時…警察に電話しようと思った時に電話が鳴る。孫だった。受話器の向こうからノーテンキな声が聞こえる。
「お爺ちゃん?いま湯ヶ島の道の駅ってとこ。バスが無いんだよね、どうしよっかな」
何をやってるんだ連絡も無しに!安心・良かったぁぁと安堵すると同時に孫を思い切り叱りつけたのは言うまでも無い。
「でもさぁ、天城の縦歩、すごく良かったよ、また行こうかな」
ダメ~~、どうしても行くのならお爺ちゃんも一緒に行くからな。

今年の正月「おじいちゃん、冬の天城登りたいんだけど」
あのね、天城は1300mくらいの低い山だけど冬の天城は危険いっぱいなんだよ。完全な冬山装備無しで悪天候になったら遭難間違いなし。
「大丈夫だよ、今回は万三郎でUターンするから3時くらいには帰れるよ。」
どうしても行きたいのならお爺ちゃんが一緒に…行ってあげるから

ところで軽登山の冬山装備ってどういう装備?早速ネットで調べると…

1.リックサック(30~40リットル)2.ゴアテック製ジャケット 3.インナーダウンウエア 4.ゴアテック製ズボン 5.スパッツ 6.雨具(上下別なもの) 7.手袋(オーバー・インナー) 8.耳の隠れる毛糸帽 9.トレッキングシューズ・防水保温のしっかりしたもの・軽アイゼン装着可能 10.軽アイゼン 11.保温水筒 12.レジャーシート 13.ホイッスル 14.カーボンストック 15.ヘッドランプ 16.細ロープ 17.コンパス 18.ツエルト(緊急用シェルター)

それに、カメラ・昼食弁当(お弁当が凍らないような工夫)・補助食(チョコレート・チーズ・蜂蜜・乾パン・黒砂糖飴)・ごみ袋・タオル(フェイスタオル二枚)・ウエットティッシュ・100円ライター・ウィスキーケット・携帯電話・薬(ニトログリセリン・フロンドルテープ・マキュロン・ゲンタシン軟膏・ガーゼ・テープ・傷テープ・包帯・下痢止め・風邪薬・痛みどめ・バファリン・抗生物質)・老眼鏡

これ全部揃えるといくら?大10枚では足りませ~ん 登山ってお金かかんのね でも孫にカッコイイとこ見せたいし。それに「天城で老人と孫が遭難か?専門家のコメント:最近高齢者の遭難が目立ちますが低山だからって冬山の恐ろしさが判っていませんね、十分な冬山装備は必須です」なんてニュースになったら目もあてられないし。命には代えられないからこの際奮発して…・
安全を期して天城自然ガイドクラブ・専門家のガイドさんにエスコートしてもらうことに。

「天城登山口→万二郎→万三郎→登山口のコースだと余裕見て6時間ですね 伊豆高原なら通り道だから朝迎えに行きますよ」
明け方4時には起きて弁当つくったり装備を確認したり天気を気にしたりウロウロしたり…外は雨、天城は雪だろうなぁ…ワクワクドキドキしながらガイドさんの到着を待っていると電話が。
「登山口行くまでの道路はアイスバーンですねぇ、登山コースは新雪でしかも悪天候、回復の見込みはありませんねぇ こうなると危険です 道も見えなくなるし足を踏み外す恐れもあるし体力は消耗するし(アナタノヨウナコウレイカツミケイケンシャノバアイ) 中止しましょ 悪い事は言いません ね 暖かくなったらまたトライ出来るのですから…」

ガイドさんから中止の勧告。残念だが今回は諦めよう…(内心ほっとしながら孫に中止の宣言を。こういう時は毅然としなくちゃ)
でもさ、重装備してお弁当もつくって…折角だから安全地帯でトレッキングしよっか。
で、向かった先は…蓮着寺の駐車場。そうです、城ヶ崎自然研究路をトレッキングするのです。小雨の中を…冬山登山の重装備で。八幡野口まで約5㎞、トレッキングというよりハイキングなんだけど、ここ結構アップダウンがあってしんどいんです。しかも冬山登山の重装備で…強調しちゃいます。すぐに汗が出てきます。ゴアテックだから雨は防いで水蒸気は通すなんて宣伝文句だったけど、それでも大汗なんです。冬山登山の重装備だから…。
およそ2時間のトレッキングを楽しんで…雨が止まないから伊豆高原の駅のロビーのベンチでお弁当を広げて…観光客がワンサカいる駅のホールでお弁当食べている老人と孫…冬山登山の重装備で…。結構目立ちました。

その夜、ベッドの中で…足がつりました…二回も。