韓国のサムスン電子は7日、2010年10-12月期の連結営業利益が7-9月期比38%減の3兆ウォン(約2200億円)前後になったもようだと発表した。
前年同期比では13%減。スマートフォンなどが好調で高水準の利益を維持しているが、液晶パネルと半導体の価格下落に見舞われ減速感が強まってきた。
●収益の柱減速
今月下旬の正式発表に先立ち、予想値を公表した。連結売上高は7-9月期比2 . . . 本文を読む
半導体メモリーの代表品種でパソコンに使うDRAMの主力品の取引価格が、1年半ぶりに1個1ドルの大台を割り込んだ。2010年5月につけた直近の高値に比べ、6割強安い。
DRAM各社の供給能力が急拡大する一方、スマートフォンなどの人気化で、DRAM需要の7~8割を占めるパソコン販売が業界の予想ほど伸びていないため。
情報端末需要の構造変化が値下がりの背景にあるもよう。
●価格回復当 . . . 本文を読む
DRAM価格の下落は、メーカーの業績を直撃している。
DRAM世界シェア3位のエルピーダメモリは2010年10-12月期、6四半期ぶりの連結営業赤字になったもよう。営業赤字額は200億円を上回った(前年同期は305億円の黒字)公算が大きい。
●1-3月期に歯止め
平均の販売単価が7-9月期に比べ約3割下落したとみられる上、記憶容量ベースの出荷伸び率も想定(約10%)を下回る8% . . . 本文を読む
エルピーダメモリが台湾メーカーに再接近している。
2010年12月下旬に地場メーカーと新たな技術提携を締結したほか、年明け以降、台湾半導体メーカーと経営統合も視野に入れ交渉を本格化させる。
DRAM世界首位のサムスン電子追撃のためには、生産能力拡大は必須。かつて破談した経緯がある日台の大連合は成立するのか。
●市況悪化が体力奪う
12月下旬、地場のDRAMメーカーの茂徳科技 . . . 本文を読む
東芝が売却する製造設備がある長崎工場。事業構造改革にメドはついたが、課題も残されている。
「セルは誤算だった──」。東芝が長崎県にあるシステムLSIの製造設備をソニーへ売却することを受け、東芝幹部は思わずこう漏らした。
東芝は長崎で、「セル」をはじめとしたゲーム機器やデジタル家電に組み込まれるシステムLSIを生産していた。
そのシステムLSI事業は、2010年5月に発表した中期 . . . 本文を読む
2010年の半導体市況は、新興国でのインフラ投資増などを背景に最も回復が遅れていた産業機器向け需要が急速に立ち上がり、前半は供給不足が相次ぐなど、久しぶりの活況を呈した。
10月以降、国内のエコカー購入補助金の打ち切りや供給不足が解消したことなどで一時的な在庫調整が生じたことで「成長スピードが巡航速度に戻った」(大手半導体メーカー幹部)。
ただ、インバーターの基幹部品であるIGBT . . . 本文を読む
電子部品産業界にとって、2010年は変化の激しい一年だった。
グローバル市況面では、年明けから業界予想を上回るベースで部品需要が増大し、春先には多くの部品分野で需給がひっ迫して部品不足が深刻化した。
その後、中国で表面化した労働争議問題も一部メーカーに影響を与えた。
●円高経営圧迫
夏場にかけて為替相場が大きく円高に振れたことも、各社の経営を圧迫した。
そうした中でも、 . . . 本文を読む