エルピーダメモリと、台湾当局の出資で設立する台湾メモリー(TMC)が進めている提携について、日本政府と台湾当局が両社の提携を支援することで一致したことが15日、分かった。
経済産業省の木村雅昭審議官が14日に台湾当局を訪れ、両国メーカーの提携協議に対する賛同を伝えた。
これを受けて、国会審議中の「改正産業活力再生特別措置法」によるエルピーダメモリの資本増強についても具体的な検討に入る見通し。
●再編後押し
TMCは、台湾当局が出資して設立する官製メーカー。台湾の地元メーカー6社の傘下入りに加え、エルピーダと米マイクロン・テクノロジーとの技術提携を模索していた。
今月上旬にエルピーダとTMCが技術提携で合意し、具体的な提携の枠組み作りの作業が進められている。
今回、日本と台湾の両政府が両社の提携支援で一致したことで、日台連合を軸とした半導体業界の再編が後押しされることになる。
世界的な景気後退の影響で半導体市場は急激に悪化しているが、日台連合でDRAM首位のサムスンを追撃する。
また、改正産業活力再生特別措置法による資本増強についても道筋がついたとみられるが、エルピーダは「当社から発表した事実はない」(広報担当)としている。
【記事引用】 「FujiSankeiBusiness i./2009年4月16日(木)/6面」