現実と夢!!

今日は曇り

民活空港運営法案

2013-04-20 16:46:03 | Weblog
民活空港運営法案が可決された。
これは国が管理している空港を国管轄から民間へ委託しようというものだ。
民間のノウハウを活用して、空港周辺の街づくりまで視野に入れている。
大変素晴らしいと思う。

かつてマッコリーが空港の飛行機に関連しない、テナント運営等を行おうとした時に
実績十分にも関わらず、外資が空港を乗っ取ると、大騒ぎしたことを思うと
政治も少しは変わったじゃないかと思う。


そもそも国が管理している空港は26個ある。
羽田を筆頭に、新千歳、福岡、那覇空港、あとは22個の地方空港だ。
そのうち、新千歳と小松空港以外は赤字である。
土地建物の賃料が高いところは軒並み赤字だ。羽田の場合、赤字の理由は
そこではないようであるが。


国が管理している空港の売り上げは約880億円あるが、営業利益は‐734億円だ。
羽田で見てみると、売り上げは約536億円あるが、営業利益は‐492億円である。
また羽田と新千歳、福岡、那覇空港で全体の80%の規模を占めている。
この80%をまず改革していくだけでも大分と効果は大きそうだ。
もちろん空港の運営をスリム化するのはいうまでもないが、
これら大都市の街づくりにどう貢献していくかというのは非常に興味深い。
また、地方空港においては、空港を中心とした区域開発というのも
大切になってくるかもしれない。



実は、薄々気づいている人は多いのかもしれないが、
国管理で問題になっているのは空港だけではない。
建設投資金額はこの10年で約半分になり3兆円ほどであり、
病院や上下水道事業についても、その対象となっている。
これもまた歓迎すべき内容であろう。



国は病院や上下水道、空港などの運営権を譲渡し、ある一定のキャッシュを一時的に
得るのだろうが、それ以上に恒常的に民間が運営することの利益のほうが
計り知れないほど大きいだろう。


競馬場も昔と違い、今や子供や女性も行く。
それはお金儲けという人もいようが、馬を見に行くとか、広場があるのでそこで遊ぶとか
用途は広がっている。


今飛行機の撮影をするイベントを空港が行ったりしているが、
これは飛行機が好きな女子とか、マニアに絞ったサービスとなっているが、
いかに対象者のすそ野を広げれるか、いかに人が集まるのか
ということが結局重要な問いであり、それに答えていく必要があるのだろう。


無駄の削減だけではなく、新しい価値を提供していくという営みは
大変興味深いし、Watchし続けていきたい。

身近という発想

2013-04-13 16:17:09 | Weblog
何かを発想するときに、ぶっとんだ発想が不要か?といえば必要だ。
ブレストなどしているときには、なおさら必要だろう。
様々な視点や要素をくっつけて、おっ!と思うようなものが生まれないとは
限らない。

しかし、ぶっとんでいればそれでよいというわけでもないのが難しい。
たとえばコンビニで何か新しいことができないか?という検討プロジェクトでは
多種多様なアイデアが飛び交ったようだ。
バザーを開けばよいとか、ライブができるとか、何か動画を投影できるとか
まあ色々で面白いが、こういったことを行っている日本のコンビには今はまだ
ないだろう。
結局このプロジェクトの結論は、コンビニでお湯が入れれたら便利だ、
ということで落ち着いた。
まったくぶっ飛んでいない、余りにも身近な発想ではないだろうか。
しかし、お湯のポットは殆どのコンビニに未だにあるのではないだろうか。


ぶっとんだアイデアより身近なアイデアが生き残っているよい例だろう。
この身近感というのは、まさにユーザの生活状況が見えているからこそ
価値が生まれるのである。


少し話は先進国日本から発展途上国に移る。
発展途上国では10億人近い人が衛生的な水がないなか生活している。
また近くに水場がないために、家から1kmや2km平気に離れた水場に
子供や女が水を汲みに行くという毎日がある。

先進国の人間であればこう思う。これは大変だ。なんとかしたい。
実際スウェーデンではこの問題解決のために、計画的に井戸を掘り、
そこを中心に家を作るというアイデアを実行した。
これは、理にかなっているだろう。

しかしその井戸は暫くしたら壊された。
重労働を強いられている、女子達によってでだ。


これは衝撃な結果だと思わないだろうか。
なぜこうなったのか?
こういった地域の家では家長制度が非常に強く、
女子子供が簡単に家を出るということが許されない。
そういった状況で遠くへ水を汲みにいくというのは、息抜きへとつながっており
重労働をしてでも必要なもののようである。


こういったことは先進国から見ているだけでは分からないことだ。
やはり現地にいかないと分からない。身近感が分からないのだ。

これはグローバルレベルだけの話だけではない。
遠くから見ているだけでは決して分からない身近感をしっかり持つということは
問題解決において、重要な要素の一つだと思うのだが、いかがだろうか。

採用基準

2013-04-06 10:07:46 | Weblog
マッキンゼー日本支社で採用マネージャを12年勤め上げた
伊賀泰代氏が出版した、「採用基準」は一度目を通しておいて
損はないと思う。

今の日本の人材は駄目で、マッキンゼーが求めるような人材が
これから日本においても、益々必要になってくる
ようなことが書かれているので、マッキンゼーの賞賛の本かと
勘違いする人もいるかもしれないが、そうでは全くない。


もちろん、日本中の若者が、マッキンゼーにて通用するような人材へと
昇華していくなら、これは国力がとんでもないことになるだろうが、
現実的なビジョンでは当然ないわけだ。


マッキンゼーの人材といえば、
誰もが羨む学歴と実績で、頭がすごく良く、
夜中までバリバリ働くスーパーマンというイメージがある人が多いかもしれないが、
本書で主張してるのは、「リーダシップ」である。
マッキンゼーで働いている人材は、リーダシップがすばらしく、
日本人も、これから益々と、この「リーダシップ」を身に着けていく
必要があるというのが、本書の主張だ。


これは一理あると私は感じる。


もちろん日本人でも、リーダシップをもって社会で活躍している人は多いだろう。
起業している人はその最たるものかもしれない。
しかし、数が少なすぎるのだ。
というのも、日本はよりかかり主義ともいえる、護送船団的な発想が
文化としてDNAに刻まれている人が多いからだ。
人と違うことはしたくない、目立ちたくない、他人の目がすごく気になるなど
そういう考えで行動している人は多いのではないだろうか。


しかし、本書では、様々なことを解決し、実現していくためには、
ビジョンを持ち、語り伝え、多くの人を巻き込んでいけばいくほど
大きなことを成し遂げることができるという。
そしてそれには高い学歴よりも、リーダシップが重要なのだと唱えている。
まさしくそう思う。


これから日本は、税金はあがり、社会保障レベルは下がってくるわけであるから
行政にまかせっきり、経済は勝手に上向いているわ、ではなくなってくるので
自律性が求められる。
そういったときに、まさにこのリーダシップは生かされるのだとも感じる。


仕事だけではない。生活においても重要になってこようリーダシップ。
これから非常に重要なキーワードになろうかと思うが、
皆さんはいかが思うだろうか。