現実と夢!!

今日は曇り

その意味を知ること

2014-07-19 10:14:55 | Weblog
京都には三十三間堂というものがある。
日本広しといえども、これだけ多くの仏像が一度に見られる場所はない。

また観光客も多い。この寺が何かを知らなくても
圧倒的非日常の空間は、観光に来た甲斐がある、と言ってもいい。

三十三間堂といえば、成人式で弓矢を射る場所であるとか
ガイドブックに載っている所であるとか、
宮本武蔵が吉岡と戦った場所であるとか
1000体の仏様の顔は全部異なる
でお馴染みかもしれない。

また、ちょっと歴史に詳しい人は
後白河上皇が平清盛に金を出させて作らせたと知っているだろう。


ただ三十三間堂に祀られている1002体の仏像について
知る人は少ないのではないだろうか。

1002体の仏像は、観音様である。
観音様とは観世音菩薩の略であり、
人の顔をまるで聞くかのように見られ
苦しみや悩みを読みとりお救い頂ける。

中心におられる仏さまも観音様で千手観音である。
千手観音は手が千本あるのではない。手は40本しかない。
一つの手が25の世界を救うとされているので
25かける40本で合計1000の世界を救われる。
それで千手観音と呼ばれている。


また薬師如来や阿弥陀如来などの如来様は
仏様のなかで最も偉い。
彼らは悟りを開かれすべてを知るものである。
その一つ下におられるのが菩薩になる。観音様はまだ修行の身なのである。

その下に位置するのが、明王だ。
不動明王とかはここに位置する。

そしてその下が天と呼ばれる。
いわゆる神様たちである。風神や雷神、帝釈天などはここに位置する。
三十三間堂は1002体の観音様の前に28人の天が祀られている。
彼らは28部衆と呼ばれる。


こういった仏教の世界のルールであったり
三十三間堂が建立された経緯を知ることで、
グッと深い体験ができる。
なんとなく来て、単に非日常を味わうとは比べようにならない
体験ができるだろう。


これは三十三間堂や神社仏閣めぐりに限った話ではない。
様々なものや歴史にはその背景があるものだ。
そういったものを知る、知った上で体験する。

最近は体験の重要性が口うるさく言われているが
量も種類も重要かもしれないが、その質をあげることも
重要であることはいうまでもないだろう。

イルカの調教

2014-07-12 21:23:49 | Weblog
イルカを収容している水族館ではだいたいショーを見ることができる。
大きなイルカやシャチがダイナミックに動くのは圧巻である。
そのイルカは日本では600頭弱いるようである。
その半分がバンドウイルカであるようだ。


日本では和歌山や岩手のようにイルカを食べる県もあり
どこぞの団体からイルカを食べるなんて野蛮だと指摘されてもいる。
日本において犬を食べるなんて、というのと同じ感覚だ。
では牛や豚はかわいそうじゃないのか、野蛮じゃないのかということになる。
イルカは可愛いので、実際は家ではなかなか飼えないもののペットという部類に
分類わけしている人が多いのだろう。
あれだけ人懐っこいのであるし、何より賢いし、それは分からなくもない。


さて、実際にイルカのショーを見ると思うのであるが
一体あれはどう調教したのか、ということである。

犬の躾は、お手と言えば、実際に犬の手をとってこうするのよ、と
教え続けることができるだろうが、
イルカには、こうするのよと手とり足とり教えることができない。

しかし、ショーを見ると、飼育員のシンプルの手振りで
完璧に指示通り動いているではないか。


どうも、こういう感じのようだ。
ひたすらイルカが自然とやってほしい動きをするのを待つようだ。
例えば水面の上に飛ぶのを待つ。そしてやっと飛び出してくれたら笛をふく。
また別の飼育として、笛を吹いたら餌をあげる。
すると、イルカは水面から飛べば餌がもらえるのだということを理解する。


また、調教師がある指示をしたときに水面から飛べば笛を吹かれるということが
分かるとすると、
指示通り動けば餌がもらえると、学習するのだそうだ。


実はあのショーに至るまでには、忍耐づよい長い時間がかけられていたのだ。
なんと、飼育員たちも一つのショーを作り上げるためには
大変の労力がかかっているのだ。


自然の摂理を人間のルール下に置くことは
これは非常に無理があり、相当の労力がかかるのだ。
今の科学力では、自然をコントロールするのではなく、
いかにうまく付き合うのか、双方が恵みを享受するためにはどうすればよいのか、
そういう視点が環境経営を考えた上でも重要なのだろう。

関空・伊丹の運営権

2014-07-05 11:57:49 | Weblog

入札条件が先日発表され
毎年488億円以上、運営期間の45年間払い続けるとのこと。
総額は最低で2兆2千億円を超える模様だ。

少なくとも現在より大幅に利益率を上げる必要が出てくる。

インフラ等の所有権は国に属したままで
運営権のみを民間に開放するということだ。
こういった手法は、日本では依然同じような空港のケースで
国が安全性の問題で外資による運営はありえないという
チンプンカンプンな発言で世界の度肝を抜いたのは記憶に新しいが
世界的に見ればいたって普通な手法である。

日本でも関空・伊丹に限らず、仙台空港や
大阪市の下水道や愛知の有料道路など、これから民営運営化の予定を
されているものもある。

韓国の仁川空港などのアジアのハブ空港は
日本の空港の概念を頭に入れて行ってみると、その概念は一気に崩れる。
まあまだまだやりようがあるのだろう。

しかし、空港は国土交通省が管轄しているが、
空港運営は国土交通省だけでは行えない。
消防署や総務省の管轄だと、外務省の管轄があるだろう


これら各省庁との横のつながりも重要になってくる。
そういったことが今の日本で柔軟にできるのかというと
全く持って期待ができない、と考えるのが普通だろう。


今後こういったPFIを活用していくのであれば
そういった行政の縦割りもの問題も改善していく必要があると思われるが
そこらへんの調整等はいったいどうなっているのだろうか。


伊丹空港はおそらく日本で、着陸するときにもっとも間近で飛行機を見れる場所だろう。
空港内ではなく、空港の横の川で見れる。
まさにジャンボは最高である。触れそうな距離、あの轟音、
そしてしばらくしてやってくる風、あの迫力たるや体験しないと分からない。

そういった今まで見向きもされなかった付加価値も
是非、科学的な経営に盛り込んでいってもらいたいものだ。