日本では、普通生命保険に入るというのは
当たり前だとという感覚が強いだろう。
遅かれ早かれ加入するものだと、多くの家庭が思っているだろう。
こういったことは、かつての高金利の時代ではない今
保険への加入へのメリットは文字通り、何かの保険、の意味合いしかない。
よく言われるように、金融投資が遅れている日本において
金融総額における保険の加入額は世界的にまれにみる大きさである。
JA等の調査によればそんな生命保険の加入世帯の割合が9割を切ったと
いうことでニュースになった。
ここでいう世帯は全世帯ということではないだろうが、9割切ったということが
ニュースになる所がすさまじさを物語る。
日本では保険レディーといわれる営業マンの人件費が高すぎることから
保険料が高止まりしていたなか、
ライフ生命により低コストのネット加入できる生命保険が登場し
市場の構造変革を促したが、後発組も多く市場が変わるかと思いきや
一定のニーズを刈り取ってからの成長が描けない。
そんななか、生命保険会社は合併を行ったり
日本から海外に目を向けて外国の会社を買収していき
競争の環境を変えている。
日本人の国民性として、なんか不安だ、という所が多いだろう。
年金ですら貯金している高齢者のかたがいるというのはその最たるものだろう。
であるので、保険加入率が高いということは日本独特として語られていいのかもしれないが、
保険も金融資産であり、資産運用の一環だという視点で見ている人は
どれくらいいるだろう。
学資保険は必ずお金が戻ってくる。利回りが17%なんてみると、目を引ん剝くかもしれないが
これは20年度の単利であって、定期預金とそう差があるわけではないし、
投資先としてはスマートではない。インフレリスクは考慮されていない。
これからの国内の生命保険はどう見ても長期的には縮小していくだろう。
そのためいかに安く加入させるかとか、加入の条件を緩和する、とかではなく
病気だけはなく、教育、火災等まさにライフにかかわる全般を一つにまとめた
パッケージ化された保険などを作っていく必要があるのではないだろうか。
今は規制等でできない部分もあるかもしれないが、
トータル保険とでもいおうか、そういったソリューション的な要素を盛り込んで
行く必要があろう。