現実と夢!!

今日は曇り

劇団四季

2010-01-31 10:51:21 | Weblog
今や東京や大阪に行けば、駅前に劇団四季の専用劇場がある。
東京は電通の本社ビルの1Fに併設しており、
大阪ではJR大阪駅徒歩1分という立地にある。

TVCMでもよく目にすることもあり、知名度も十分になってきた。
トップクラスの俳優の給料は3000万円を超え、
劇団=貧乏という姿も変えてきた。
そして、今やこの会社は優良企業へとその姿を変えた。

すこしここで、ライブエンタメ市場を見てみよう。
これはあまりにも有名なデータなのでご存知の方も多いかもしれないが
だいたいこんな感じだ。
2008年あたり総計で約1.1兆円市場。横ばい市場だ。
内訳を見てみよう。
・遊園地 5500億円 横ばい市場
・映画 約2000億円 横ばい市場
・ステージ 約1700億円 成長市場
・音楽 約1500億円 横ばい市場
・スポーツ 約1000億円 横ばい市場

どうだろう。
音楽のライブよりステージ市場のほうが大きいのは少し意外ではないだろうか。
私はいつも不思議に思う。
基本的にはどの分野も横ばい市場になっているのだが
ステージでは成長市場になっている。
これは劇団四季の影響が大きいといっても過言ではない。

その劇団四季の経営状況だが、いたって優秀だ。
売上は255億円だが、利益率は約20%。そして無借金経営だ。
昔は苦労をしていたようだが、CATSとの出会いでやっと成長軌道にのれた。
大人にも見せられるミュージカルを模索していたまさにその時だったようだ。
そして今海外からロングラン公演をするなら四季にまかせればよいというほど
信頼感を得るまでになったところは大したものだ。

実際ミュージカルは日本では文化ではなく儲からないから
専用劇場を自社で持つというのは大きなリスクだが、四季はそのリスクをとった。
この点は非常に大きかったのではないだろうかと私は思う。


今四季が公演しているのはWickedという作品だが、
これもまた海外から輸入してきたものだ。
今後は逆に海外へと作品を輸出していきたいという夢をもっているようだ。
これは非常に困難を伴うだろうが是非とも頑張っていただきたい。


これだけ大きい市場であるのだから私なら宝塚歌劇モデルを
もう少し採択して行ってもいいように思う。
民放でというのは難しいかもしれないが、もっとTVで放送したりしてもいい。
また専用劇場も所詮建物だが、もう少し建物周辺も劇団関連の施設を増やしてもいい。
また、DVDももう少し販売していってもいいように思う。
そうすれば、ライブエンタメ市場で第2位にもなれるはずだ。
この動きをけん引できるのは劇団四季しかないと私は思うのだが、いかがだろうか。

EUいろいろ

2010-01-23 13:48:15 | Weblog
■スペイン
未曾有の金融危機から今はどこに明るいニュースが眠っているか
探すのを躍起になっている。
そんな中オバマは自分の支持率のためにとんでもないニュースを出して
市場をがっかりさせてもいる。
しかし着実に今存在感を強めた銀行がある。
聞いたことある人も多いだろう。サンタンデールだ。
今EUで最大の銀行はHSBCでもBNPパリバですらない。
サンタンデールだ。規模としては世界6位になり、収益率では3位に躍り出た。
このサンタンデールは信じられないことに日本で言う家族経営だ。
リスクを取らない着実経営で、EUトップに躍り出た。
今市場が、この銀行にとてつもない注目をしているが、それは当たり前のことだ。
なぜこの銀行はパリバを抜いたのか。投資銀行業務に重点を置かなかっただけだろうか。
どうもそういうわけではなさそうだ。




■ドイツ
アメリカの失業率は10%、日本は5%だが実質は10%は超えているという試算もある。
金融危機のあと失業率の上昇がニュースになりつづけたが、
実はあまり報道されなかったことがある。
それはドイツの失業率のニュースだ。
2008年上期と2009年上期の比較のおもしろいデータがある。

経済成長率を比較しよう。
アメリカ:-3%
スペイン:-3.8%
フランス:-3.2%
ドイツ :-6.8%
どうだろういかにドイツが金融危機を受けたことがよくわかるだろう。

では、同じように失業率の変化を比較してみよう
アメリカ:-56.4%
スペイン:-43.3%
フランス:-25.2%
ドイツ :-8.6%

どうだろう。あれだけ傷ついたドイツはほとんど人を切っていないのだ。
これは日本で最近流行った、ワークシェアみたいなのをしているわけなのだが、
その本質は全く異なってる。
ドイツは会社の危機が起きた時のために備えているのだ。それは景気がいい時には余分に給料を
払うのではなく、余分の分は会社がストックしておいて危機になって給料に不足がでたときに
そのストックから給料を充てるというものだ。
ドイツは日本と似ている国だ。輸出で稼ぎ製造業が柱だ。日本同様ニッチ市場で成功している
企業も多い。そんなよく似た国ドイツが海の向こうにあるわけだが、
日本はそういった将来の備えを行っていたかといえば残念ながらNoと言わざるを得ない。
日本は終身雇用の亡霊がいまだにいており、雇い続けるか、首を切るかという単純論ばかり
論じていることを反省するべきだということをドイツから学ぶべきだ。

これから変わる

2010-01-16 22:36:21 | Weblog
今Twitterが流行っている。
何が楽しいのかと思うかもしれないが
確かにタイムリーな情報をすぐに得れるという点で価値はあるとは思う。
実際にGoogleなど検索会社はこのタイムリーな情報をどう検索結果に
反映させるか躍起になっている。

そのTwitterを作った人が、Squareというのを開発した。
これは少額決済を簡単に実現するというものだ。
何がすごいかと言えば、クレジット決済に必要な加盟店審査や店舗端末が不要であり、
個人間での決済が可能なこと等があげられる。
日本では個人間決済は基本的にはできないが、去年OKの法律が通り、今は施行を待つばかりだ。
日本はクレジット王国で今まで作り上げてきてシステムは強固のため、
日本では業界を変えるほどの力はないかもしれないが、
ただ、個人間の決済や今まで審査が通らなかった店などの使用など
今までクレジットが難しかった領域ではいきなり本領発揮をしてしまうだろう。
実際それらの領域には大きな可能性があることは誰もが感じているのだから。


次にすごいのはOnLiveというサービスだ。
あなたは感じたことないだろうか。なんでゲームのハードはPSやWiiやXboxなど
ハードが一杯あってさらにプレイできるゲームもばらばらなのかと。
しかしこのサービスはクラウドを使ってそれらの壁を取り払ってしまったのだ。
勿論FF13をWiiでもできるようにしたというものではなく、
ハードを購入しなくてもよいし、ソフトを店舗で買ったりダウンロードもする必要がなく
ただネットにつなげば、そこにコントローラがあればゲームが楽しめるというものだ。
だから、友達の家でやった続きを家でできたりもするのだ。
勿論ロムカードも必要ない。
さらに今やゲームもTVの前で黙々と行うものからネットワーク上で行うという分野も
十分存在感を示している。だから次はプレイだけではなく開発も皆で行うという
まさにWeb2.0時代スタイルの開発が、今以上に行われてくるかもしれない。
なぜならOnLive上ではすべてネットワーク上にあるのだから
ゲームの開発費用も抑えることができ、いかに無料に近づけるかという動きが発生するのは
容易に想定できる。


このOnLive用のゲームがどんどんできてくれば、業界を変えてしまう可能性を秘めている。
勿論こういった発想は昔からあったのだが、技術的には不可能といわれてきた。
しかし、このサービスを立ち上げたスティーブパールマンはそれを成し遂げてしまった。

でも、あれだろ?ネットにつながないとゲームできないんだろう。と思う人。
あなたは考え方を180度変える必要があるだろう。
確かに、ネットにつなげれない場所は日本でもあるにはある。
しかし、これからネットにつながらない場所は少なくともなくなるといっていい。
それも近いうちに。

パールマンはもしかしたらまだこのサービスを出すのは早すぎたかもしれない。
ちょうどいいタイミングだったかもしれない。
ただ、それは分からない。
しかし仮に彼が失敗したとしても、いずれこのクラウドゲーミングの流れは止まらないだろう。

今やハリウッド映画市場規模に近い存在感を示しているゲーム業界。
さらにこれから大きな可能性を秘めている。

ディズニー

2010-01-08 22:41:42 | Weblog
ディズニーは大きな夢を売る企業。
そしてなによりテーマパーク。そう思う人が多いだろう。

しかし、彼らは夢というものを戦略的に構築し提供している
マンモス企業だ。

ディズニーの売り上げは3兆円ほどあるが、内訳を見てみると
・メディア 162億$
・テーマパーク 106億$
・映画/DVD 61億$
・プロダクト 24億$
・ゲーム/ネット 7億

実は放送での売り上げが一番多い。
そして営業利益の7割はまさにこのメディアから稼ぎ出している。

また今キャラクター市場は縮小を続けているが
ディズニーだけはいまだに強い。


彼らがすごいところは、この強いという点を最大化し続けているという所だ。
世界的な環境が変わっても常に適用している点も見逃せない。

彼らの強みはつまり、グローバルで一貫したブランド認知力と
常に新しいキャラクターを映画、TV、ネット、テーマパークに
戦略的にかつ有機的に展開している点だといえる。

そんなディズニーに他の企業が注目しないわけがない。
ソフトバンクがディズニー携帯を発売し、JCBはディズニーカードを発売するなど
提携企業は非常に多い。
ディズニーのライセンス料金はとても高い。しかしそれを払ってでも
十分価値があるという魅力があるのだ。

とはいってもなんでもディズニーキャラクターとセットにすれば
いいというものでもない。
実際、ディズニー携帯はアメリカでは失敗している。
日本でもまだ赤字だ。
そういった側面もあるのだが、これらは地域性に依存するところも大きいのだ。


ディズニーについては色々な側面から様々な記事がかかれているから
ここでは最後にミッキーというキャラクターについてふれたい。
ディズニーキャラクターで1,2位を争っているのは
日本の場合、プーさんとミッキーマウスだ。
ただ、注目すべきは、これらのキャラクターは他と比べて断トツではないのだ。
日本にはアンパンマンやキティー、ドラえもん等競合が揃っているからだ。

しかし、ディズニーのキャラクターには特徴がある。
それは、老若男女に幅広く支持されているという点、
さらに、テーマパークというリアルが有機的にからんでいる点がある。
つまりやはりここでもディズニーキャラクターの価値を戦略的に最大化しているという点だ。


常に成長をしてきたディズニーだが、やはり今後はメディアをさらに強化することになるだろう。
夢の国、ディズニーランドという世界も大切であるが、
彼らがメディアにどうアドレスしていくのか、いかに戦略的に価値を最大化しているのか
こういったものをWatchするだけでも、非常に勉強になるだろう。