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今日は曇り

日本の傘事情

2014-08-10 17:31:32 | Weblog
日本での雨傘といえばビニール傘といってもいい。
女性もビニール傘を持つ時代が来た。
透明であって安全、安い、どこでも買える、
そして傘は使い捨てにすればいい、といったことが普及につながっているのだろう。

傘はお洒落という時代はもう過去のものかもしれない。

日本の傘は1億3千万本販売され、1億2千万本廃棄されている。
JR東日本では年間30万本の傘の忘れ物があるが
そのうち忘れ物を取りに来た人は1%もいない。
傘は携帯のように希少な金属もなく、リサイクルメリットが少ない反面
解体コストが高くつく。
商品のライフサイクルで見ると、そうポイポイ捨ててもらっては困るのが傘である。


傘はもう自分の物ではなく
単に雨を防ぐための使い捨ての道具と化しているのだろう。


デパートで傘を見てみると1万円近い金額がする。
さすがにこの金額であれば大事に使おう。
ただ、ビニール傘はコンビニで買えば500円ほどする。
忘れることが少ない折り畳み傘は1500円くらいから購入できることは多いので
この500円という金額は、決して安いものではないのではないだろうか。

この使い捨て感が闊歩している傘事情であるが
この無駄さを改める解決策は2通りしかない。
それは、傘は自分のものという気持ちを醸成するか
傘は公共物であるとして公共サービスとして活用するかである。


傘のリサイクル問題に着目している人はまだまだ少ない。
ここを啓蒙するよりも、駅などで無料傘の貸し出しをして
ありがたさを経験してもらい、このサイクルを回していくほうが
容易かもしれない。
現に、所々の駅では鉄道会社が、ではないがどこぞのNPOが無料傘の貸し出しを
行っている。

最近は乗り捨て可能な自転車システムの導入を大金をかけて
各行政が、とくに都市部が先行して行おうとしているが、
傘の公共サービスは、殆ど金をかけずにできそうである。

物を捨てたら、回収コスト、解体コスト、廃棄コストなど様々な費用がかかることを
知ってもらうのに、この傘の問題はいい事例だと思うのだが、
いかがだろうか。

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