現実と夢!!

今日は曇り

消費者2

2009-07-04 16:43:09 | Weblog
前回、合理的消費者を取り巻く複雑な環境の中、
今特徴化している事象をしっかり捉えながら、商品開発をする必要があることを述べた。

そういった消費者にアプローチするためにはどうしたらいいだろうか?
これは、地道に現場に行き、観察し、顧客の声を拾ってくるしかない。

すでにやっているという人もいるだろう。
すでに出来ている人は結構なのだが、よりこういったことが重要であるということだ。
今後は、マスでとらえることが出来にくくなってくる。
さらに一斉を風靡した、CRMやDBマーケティングも昔ほど強力なツールでなくなってくる
可能性がある。
要は、今までのやり方では、消費者をしっかりとらえることができにくくなる
可能性が非常に高い。

そういった中、ひとつ成功例を紹介しよう。
女性ならご存知、P&Gの「パンテーン」というトリートメント商品だ。
これはP&Gの女性担当者の成功事例になるわけだが、
簡単に紹介しよう。

トリートメントは、かつて家でするのが当たり前であった。
ただ、効能を長引かそうと、洗い流さないトリートメント商品が市場に出てくるようになった。
しかし女性は、実は昼間に髪の傷みを感じていたが、
洗い流さないトリートメントを昼間に使うとべたつくということで
使用していなかったのだ。

顧客との密なコミニュケーションの結果、
P&Gは2008年に、デイタイムリペアエッセンスというものを発表した。
勿論べたつきなしの昼間に使ってくださいという商品だ。
モバイルトリートメントという新ジャンルになった。

これは、ずばり女性が求めていたものだ。
結果女性はこの商品に飛びついたわけだ。


例えばあるスナック菓子を出す場合、いくら顧客と密なコミニュケーションをとっても
もう少しパッケージをおしゃれにとか、もう少し甘味を加えたほうがいいという
プロトタイプの多少「まし」になるレベルの改善を加えて商品化したところで
わずか1ヶ月で市場から消えていくことも珍しくないだろう。
本当に消費者が求めていたものではない場合、それは消えていくのだ。


この、本当に求めているものを探し出す重要性が日増しに増しているのが
今の消費者の心をつかみ取るとても重要なファクターとなっている。

この物あふれの日本で、ニーズの組み取りなど、各会社のマーケティング部隊が
だいたいやっているという人もいるが、本当にそうだろうか。
もしそうならデイタイムリペアエッセンスなる商品はお目見えすることはなかったはずだ。


あなた自身も消費者のはずだ。なんでこれがないのだろう?
こういったサービスや物はないだろうか?
こう思う代物は何かしらあるはずである。
それをふと気付くたびにメモをするだけでも大分意識が変わってくるのではと思うが
いかがだろうか?

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