現実と夢!!

今日は曇り

東京ミッドタウンから学べること

2008-01-13 18:30:47 | Weblog
言わずとも知れた東京ミッドタウン。
既に、足を運ばれた方も多いことだろうと思う。
そんな、東京ミッドタウンのコンセプトをご存じだろうか?
それは、「ジャパンバリュー」なのだそうだ。

それをアート(芸術作品)からも支えているのだが、
アート側のコンセプトは
「ハイブリッド・ガーデン」なのだそうだ。


東京ミッドタウンと六本木ヒルズとの違いはいくつかあろうが、
その中に、アートという違いがある。

東京ミッドタウンに実際に足を運べがわかるのだが、
非常にアート(芸術作品)が多いことに気が付く。


なぜこうもアートが多いのかというと、
”突然できた新しい街(ミッドタウン)に対してやはり違和感がある。
 それを初日から、親しみを持たすためにアートにその役割を持たしている”
からだそうだ。

つまり、アートには
「ハイブリッド・ガーデン」というコンセプトのもと
何からのストーリを持たせ、機能を持たせ、建築と都市環境を有機的に
結びつけてもらっているのだそうだ。


はて。


開発サイドの意見はよくわかった。
しかし、実際に現場でアートを見て、そういったことを感じる人は
一体どれほどいようか??
私は全く感じることができなかった。



CM業界でよく言われているある言葉がある。
それは、
「会議室での成功 現場での失敗」というものだ。
これは、
関係者の中では良いものができたと思って世に出しても
消費者に対する効果が全くないことを表現したものだ。

具体的に例を見てみよう。
ニュースにもなっていたが、
高橋書店の手帳と小島よしおがコラボしたCMだ。

なぜ、コラボしかたと言えば、
今年ブレークした小島が「来年どうなるか分からない」というのが
手帳のメッセージと合致したからだそうだ。

これをあの15秒のCMでどれだけの人が感じられただろうか??
「会議室での成功 現場での失敗」のいい例だろう。


別のCMを見てみよう。
小島よしお とミニストップがコラボしたCMだ。
これは、まさに小島の勢いを借りたもので、CMはインパクトのみに努めており
小島の力をかりて、イメージを頭に残すことを意識したものだ。
「会議室での成功 現場での失敗」とは言えないCMだと言える。


つまり、東京ミッドタウンからこう言える。
そもそも、アートとは見る人によって様々な解釈を許すものだ。
東京ミッドタウンのアートは、この様々さを極限までそぎ落としたらしいが、
アートであることは変わりない。
そして、「会議室での成功 現場での失敗」に陥っているのではと感じざるを得ないのだ。


これは、仕事にアナロジー化することができる。
非常に難解なものは、ロジックが完ぺきであっても
伝わらなければ意味がない。
そう、表現力とは非常に難しいのだ。


東京ミッドタウンをブラブラして感じたことだが、
この表現力(expressive power)は、早急に磨かないといけないスキルであると
私は強く思うが、皆さんはどう思うだろうか?



#ただ、斬新さという意味で、十分意味があるとも思います。