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オオカナメモチ

 せせらぎ緑道に植栽されている「オオカナメモチ(大要黐)」。バラ科カナメモチ属の常緑高木で、カナメモチより大型になる。名前に “黐” と付くがモチノキとは関係ない。艶のある葉をモチノキに譬えたようだ。カナメモチは春の赤い若葉が美しく生け垣に利用されることが多いが、カナメモチとオオカナメモチの交配種であるレッドロビンは更に赤みが強くなる。そのため最近はレッドロビンのほうが生け垣に多く使われているようだ。
 さてあっという間に春が過ぎて、そろそろクールビズへの切り替えを考えているところ。通勤時の蒸し暑い車内では扇子が活躍し出す頃でもある。カナメモチはこの扇の “要” の部分に、その材が使われていたということで名付けられたというのが定説になっている。しかし牧野博士はカナメモチの名前はアカメモチ(赤芽黐)の転訛であろうと指摘されており、さらにカナメモチの材は堅いには堅いが、存外脆く粘力も乏しいので、扇のカナメにするのは適していないとされている。どうやら誤解がいつの間にか定説になってしまったというのが真相らしい。昔は要の部分には鯨のヒゲが使われており、その後はプラスチック製や金属製のものになってきた。ちなみに私の愛用している扇子の要はカナメモチ製ではなく金属製だ。
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イチョウ・5~若葉

 先日は発芽の様子を観察したが、その後の葉の展開も見ておこう。「イチョウ(銀杏・公孫樹)」はイチョウ科イチョウ属の落葉高木で雌雄異株。ギンナンから根が伸び、地面に安定すると次は葉が展開し始める。イチョウは裸子植物なので、被子植物のように “単子葉類” “双子葉類” という区別はない。またイチョウの子葉は通常は2枚でギンナンの中に隠れている。できればその子葉も見てみたい。写真の葉はすべて本葉ということだろう。
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シロバナシラン

 せせらぎ緑道でシランと仲良く咲いている「シロバナシラン(白花紫蘭)」。ラン科シラン属の多年草で、春から初夏にかけてやや湿った場所に咲く。先般、シロバナヤマルリソウ(白花山瑠璃草)の記事で触れたが、シロバナアカツメクサ(白花赤詰草)などとともに、名前の中に2種類の色があり矛盾した呼び方になっている。
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