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犬鍋のヨロマル漫談

ヨロマルとは韓国語で諸言語の意。日本語、韓国語、英語、ロシア語などの言葉と酒・食・歴史にまつわるエッセー。

岩手便り~宮沢賢治

2019-08-17 23:33:26 | 大阪暮らし
 韓国出張から帰った次の週は、夏季休暇。お盆をはさんで、10連休です。

「孫の顔でも見に行くか」


 埼玉から、車で盛岡に行きました。

 長女は育休中ですが、病院で技師として働いている夫の方は、夏休みをずらして取得するということで、お盆の期間は通常勤務。

「家にいてもしょうがないから、観光する?」

「岩手って、何があるの?」

「岩手出身の偉人と言えば、やっぱり宮沢賢治かなあ。たしか記念館があるはず」


 記念館は花巻にあります。盛岡からはやや離れていますが、赤ん坊も連れて行ってきました。

「宮沢賢治の童話は読んだ?」


 娘に聞いてみました。


「どんなのがあったっけ?」

「注文の多い料理店とか、銀河鉄道の夜とか」

「注文の多い料理店は、教科書に載ってた気がする」

「よだかの星も載ってたんじゃない? 家に、作品集があるよ」


 記念館は、予想していた以上に立派でした。

 宮沢賢治は、たんなる童話作家ではなく、農学校の教師、鉱物、肥料、野生動物、天体を研究する科学者、法華経を信仰する宗教家など、さまざまな顔を持っていたということを、記念館見学で学びました。

 記念館は、そうした賢治の全体像を、「科学」「芸術」「宇宙」「宗教」「農業」の五部門に分けて展示していました。

 鉱石採集に使用した顕微鏡、愛用したチェロ、自筆原稿など、展示物多数で見ごたえがあります。

 エスペラントも勉強したようで、宮沢賢治の理想郷といわれる「イーハトーブ」もエスペラント語なんだとか。

 昼ごはんは、『注文の多い料理店』に出てくる「山猫軒」というレストランで、地元岩手のの食材を使ったヘルシーなランチをいただきました。

 「『雨ニモ負ケズ』か。懐かしい。暗記させられたっけ」

 赤ん坊はお母さんの抱っこでずっと寝ていましたが、大人たちにとっては充実した一日でした。
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