
写真:被団協ノーベル平和賞受賞を伝える朝日新聞号外
韓国のノーベル文学賞受賞で驚いた翌日、日本がノーベル平和賞受賞というので、これまたびっくり。
受賞したのは、被団協という民間団体。
日本のノーベル平和賞受賞は、1974年の佐藤栄作元首相以来50年ぶりなんだとか。
被団協の正式名称は「日本原水爆被害者団体協議会」というそうです。
(聞いたことないなあ)
反核団体なら、原水禁とか原水協は聞いたことがあります。
1980年代に「朝まで生テレビ」という深夜討論番組で、反核だか、反原発のテーマがあって、「原水禁」と「原水協」が互いに批判し合っていた記憶があります。
原水協というのは、「原水爆禁止日本協議会」のこと。
原水禁というのは、「原水爆禁止日本国民会議」のこと。
原水協は共産党系で、旧ソ連や中国など共産圏の原水爆実験・保有は擁護していた。
それに対して、原水禁は「いかなる国の核実験にも反対する」立場をとっていた。
今回、平和賞を受賞した被団協というのは…。
「広島・長崎で原爆の被害を受けた被害者の生存者(被爆者)によって都道府県ごとに結成されている被爆者団体が加盟している被爆者の全国組織」なんだそうです。
原水禁や原水協には属していないとのこと。
核兵器とか原発問題というのは複雑です。
核兵器は、広島や長崎で悲惨な被害をもたらしたから反対です。核兵器を廃絶しましょう、という単純な話ではない。
40年以上前、大学で「国際関係論」の授業を受けました。そこで、「バランスオブパワー」という概念を習いました。
戦後の冷戦の中で、米国とソ連が激突する「第三次世界大戦」が起こらなかったのは、米ソ双方が持つ「核兵器」が「抑止力」として働いたからだという学説です。
原発問題も同じ。
米国スリーマイル島とかチェルノブイリで事故が起こり、さらに最近では東北大震災で福島原発が事故を起こしました。
原発をなくせというのは簡単だけれど、火力発電は大量の二酸化炭素を排出し、地球温暖化を加速させる。火力発電の原料である石油はいずれ枯渇する。代替エネルギーでは需要を賄いきれない。
夏の甲子園を主催し、夏季の電力需要を逼迫させている朝日新聞が、原発反対を叫ぶのはおかしい。
「朝まで生テレビ」で出た主張の一つです。
今なぜ被団協にノーベル平和賞なのか…。
まあ、これからさまざまな解説が行われるでしょうから、それらを見て考えることにしましょう。
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