これまで朝ドラ「虎に翼」に関連した記事で、関東大震災のときの朝鮮人虐殺事件に言及したことがあります。
「虎に翼」に思う~民族差別
数日前の放映分で、実際にドラマの中で朝鮮人虐殺事件が出てきて、ちょっとびっくり。
刑事部判事補の入倉が、放火裁判で被告の弟の広洙が騒いだことについて、「広洙が怪しい…。何事も火のないところに煙は立たずですよ」といいます。
それに対し、裁判長の星航一は、関東大震災のときに「朝鮮人が暴動を起こした…という流言が飛び交って、大勢の罪のない朝鮮人が殺されたこと」に言及、さらに「差別が生まれる理由は様々です。火のないところに煙は立たずで終わらせるのか、それとも、その煙を上げたのは誰なのかを見極めるのか」と言います。
「火のないところに煙は立たず」を、関東大震災の時の朝鮮人虐殺事件にあてはめるならば、「流言」という煙が立ったからには、実際に「火」があったはず、つまり朝鮮人がなんらかの悪さをしたはずだ、ということになるでしょう。
朝鮮人虐殺事件について以前調べたことがありますが、あのときに朝鮮人が「井戸に毒を入れた」とか、「放火をした」とか、「婦人を凌辱した」などという事実は確認されていない。「火」はなかったんですね。
では、「その煙を上げたのは誰なのか」。
韓国では、流言を流したのは日本政府だということになっています。
その証拠として挙げられるのが、震災直後の9月3日、内務省警保局が地方長官に宛てて送った通達。
東京付近の震災を利用し、朝鮮人は各地に放火し、不逞の目的を遂行せんとし、現に東京市内に於て爆弾を所持し、石油を注ぎて放火するものあり。既に東京府下には一部戒厳令を施行したるが故に、各地に於て充分周密なる視察を加え、朝鮮人の行動に対しては厳密なる取締を加えられたし (ウィキペディア)
「朝鮮人が放火した」という内容が公的文書として流れたのです。
しかし、戒厳指令部はその3日後の9月6日、次のような文書を公表します。
【流言蜚語を放つ者は厳重に処分す】
今度の大震に当り往々無根の流言に迷はされたり、又甚しい無形の事を流布して人心を惑はす者がある。これはお互の遺憾とするところであつて其の著しい例を挙ぐれば四日東京から海路船橋町への避難者を不逞鮮人三百上陸し危険切迫すと云い触らしたり、昨五日の如きは何事もないのに、ことさら大崎町は焼失しその余勢は品川を舐めんとして居ると流言を放って居る。市民諸君は斯の如き流言に迷はず落着いた態度を持して貰ひ度い。尚流言を発する者に対しては治安維持の為め厳重に処分せらるる筈である。
朝鮮人暴動が「流言蜚語」であるとし、そのような流言を流す者は処罰するといっているのですね。
しかし、「流言蜚語」を事実であるかのように報道した新聞は、それを否定する内容を報道せず、各地に生まれた自警団が、「朝鮮人虐殺」に走ってしまいます。
1919年に朝鮮半島で起こり、鎮圧された「三一独立運動」の余波で、朝鮮人活動家が日本でも暗躍し、中には社会主義運動と結びついて「社会不安」を煽っているかもしれないという漠然とした不安の中で、「朝鮮人の放火、暴動」という「煙」が自然発生したものでしょう。政府はそのような流言を一時的に事実と誤認し、上のような通達を出したが、それが虚偽だとわかって数日後に「火消し」に走った、しかし、時すでに遅し…。
昨年は、関東大震災100年ということで、犠牲者の追悼イベントや、朝鮮人虐殺犠牲者の追悼集会が行われ、「福田村事件」という映画が公開されるなど、「朝鮮人虐殺」が話題になりました。
松野博一官房長官(当時)は、記者会見で「朝鮮人虐殺を政府としてどう受け止め、何を反省点とするのか」を問われ、「政府として調査した限り、政府内において事実関係を把握することのできる記録が見当たらないところであります」と答えて、政府は事件を隠蔽しようとしていると批判されました。
また、東京都の小池百合子知事は、例年9月1日に行われる関東大震災の朝鮮人犠牲者追悼式典に、追悼文を送らなかったことが、「事件隠蔽の意図だ」と批判されることもあります。小池氏以前の都知事は送っていたのに、小池氏が就任した翌年の2017年から送っていないんだそうです。小池氏は、「犠牲となったすべての方々に哀悼の意を表しており、個々の行事への送付は控える」と言っているそうです。
虐殺事件は歴史的事実で、それを否定する人はいません。しかし、虐殺事件について、韓国が言っている内容には疑問が多い。韓国の主張というのは、だいたい次のようなものです。
「日本政府が流言蜚語を流した」
「日本の軍隊や警察が朝鮮人を殺害した」
「犠牲者は6000人ではなく2万人以上だ」
これについて、私は以下のように考えます。
「流言を政府が流した」というのは不正確で、自然発生した流言を一時的に事実だと誤認した、が正しい。
朝鮮人殺害を実行したのはおもに「自警団」であって、軍隊や警察による殺害は少ない。
犠牲者は数百人、多くても1000人以下で、6000人は誇張である。
朝鮮人虐殺について、政府が「これから調査します」と答えれば、韓国は韓国の主張が全面的に認められるまで騒ぎ続けるでしょうし、行事に追悼文を送れば、韓国の主張を認めた証拠とされるでしょう。
それは、「慰安婦問題」の経緯からも容易に想像できます。
太平洋戦争のときに、各地に「慰安所」があり、そこで朝鮮半島出身の女性がいたことは周知の事実です。
しかし、韓国が主張していることの多くは事実に反します。
「従軍慰安婦は、日本軍・政府によって強制連行された」
「ほとんどが朝鮮半島出身者で、その数は20万人だ」
「多くは幼い少女だった」
「金を受け取っていない性奴 隷だった」
「戦争後、日本軍によって殺されたり、戦場に遺棄され、大部分が死んだ」
…
実際には「従軍慰安婦」という名称はなかったし、慰安婦の多くは民間業者(多くが朝鮮人)が身売りや就職詐欺によって集めた女性であり、人数は数万人で日本人慰安婦のほうが多く、年齢は18歳以上で、金銭を受け取り、戦後はほとんどが帰還した。
韓国の主張の一部でも否定すると、「慰安婦の存在を否定している」と言われてしまいます。
朝鮮人虐殺も、「殺したのは自警団」とか、「6000人は多すぎる」というと、「朝鮮人虐殺事件そのものを否定している」と言われる危険があります。
なので政府は、「相手にしない」方針をとっているのだと思います。
関東大虐殺100周年
あらためて「関東大虐殺」を考える
「朝鮮人が放火した」という内容が公的文書として流れたのです。
しかし、戒厳指令部はその3日後の9月6日、次のような文書を公表します。
【流言蜚語を放つ者は厳重に処分す】
今度の大震に当り往々無根の流言に迷はされたり、又甚しい無形の事を流布して人心を惑はす者がある。これはお互の遺憾とするところであつて其の著しい例を挙ぐれば四日東京から海路船橋町への避難者を不逞鮮人三百上陸し危険切迫すと云い触らしたり、昨五日の如きは何事もないのに、ことさら大崎町は焼失しその余勢は品川を舐めんとして居ると流言を放って居る。市民諸君は斯の如き流言に迷はず落着いた態度を持して貰ひ度い。尚流言を発する者に対しては治安維持の為め厳重に処分せらるる筈である。
朝鮮人暴動が「流言蜚語」であるとし、そのような流言を流す者は処罰するといっているのですね。
しかし、「流言蜚語」を事実であるかのように報道した新聞は、それを否定する内容を報道せず、各地に生まれた自警団が、「朝鮮人虐殺」に走ってしまいます。
1919年に朝鮮半島で起こり、鎮圧された「三一独立運動」の余波で、朝鮮人活動家が日本でも暗躍し、中には社会主義運動と結びついて「社会不安」を煽っているかもしれないという漠然とした不安の中で、「朝鮮人の放火、暴動」という「煙」が自然発生したものでしょう。政府はそのような流言を一時的に事実と誤認し、上のような通達を出したが、それが虚偽だとわかって数日後に「火消し」に走った、しかし、時すでに遅し…。
昨年は、関東大震災100年ということで、犠牲者の追悼イベントや、朝鮮人虐殺犠牲者の追悼集会が行われ、「福田村事件」という映画が公開されるなど、「朝鮮人虐殺」が話題になりました。
松野博一官房長官(当時)は、記者会見で「朝鮮人虐殺を政府としてどう受け止め、何を反省点とするのか」を問われ、「政府として調査した限り、政府内において事実関係を把握することのできる記録が見当たらないところであります」と答えて、政府は事件を隠蔽しようとしていると批判されました。
また、東京都の小池百合子知事は、例年9月1日に行われる関東大震災の朝鮮人犠牲者追悼式典に、追悼文を送らなかったことが、「事件隠蔽の意図だ」と批判されることもあります。小池氏以前の都知事は送っていたのに、小池氏が就任した翌年の2017年から送っていないんだそうです。小池氏は、「犠牲となったすべての方々に哀悼の意を表しており、個々の行事への送付は控える」と言っているそうです。
虐殺事件は歴史的事実で、それを否定する人はいません。しかし、虐殺事件について、韓国が言っている内容には疑問が多い。韓国の主張というのは、だいたい次のようなものです。
「日本政府が流言蜚語を流した」
「日本の軍隊や警察が朝鮮人を殺害した」
「犠牲者は6000人ではなく2万人以上だ」
これについて、私は以下のように考えます。
「流言を政府が流した」というのは不正確で、自然発生した流言を一時的に事実だと誤認した、が正しい。
朝鮮人殺害を実行したのはおもに「自警団」であって、軍隊や警察による殺害は少ない。
犠牲者は数百人、多くても1000人以下で、6000人は誇張である。
朝鮮人虐殺について、政府が「これから調査します」と答えれば、韓国は韓国の主張が全面的に認められるまで騒ぎ続けるでしょうし、行事に追悼文を送れば、韓国の主張を認めた証拠とされるでしょう。
それは、「慰安婦問題」の経緯からも容易に想像できます。
太平洋戦争のときに、各地に「慰安所」があり、そこで朝鮮半島出身の女性がいたことは周知の事実です。
しかし、韓国が主張していることの多くは事実に反します。
「従軍慰安婦は、日本軍・政府によって強制連行された」
「ほとんどが朝鮮半島出身者で、その数は20万人だ」
「多くは幼い少女だった」
「金を受け取っていない性奴 隷だった」
「戦争後、日本軍によって殺されたり、戦場に遺棄され、大部分が死んだ」
…
実際には「従軍慰安婦」という名称はなかったし、慰安婦の多くは民間業者(多くが朝鮮人)が身売りや就職詐欺によって集めた女性であり、人数は数万人で日本人慰安婦のほうが多く、年齢は18歳以上で、金銭を受け取り、戦後はほとんどが帰還した。
韓国の主張の一部でも否定すると、「慰安婦の存在を否定している」と言われてしまいます。
朝鮮人虐殺も、「殺したのは自警団」とか、「6000人は多すぎる」というと、「朝鮮人虐殺事件そのものを否定している」と言われる危険があります。
なので政府は、「相手にしない」方針をとっているのだと思います。
関東大虐殺100周年
あらためて「関東大虐殺」を考える
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