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犬鍋のヨロマル漫談

ヨロマルとは韓国語で諸言語の意。日本語、韓国語、英語、ロシア語などの言葉と酒・食・歴史にまつわるエッセー。

元徴用工の多重詐欺

2025-07-02 21:48:03 | 近現代史
写真:故李春植さん

 こんなニュースがありました。

ハンギョレ韓国語版6月30日

 故李春植(イ・チュンシク)さんの私文書を偽造した子どもたち…3億ウォン以上の「三者弁済」受け取り

 長男「父の意思ではない」。弟二人を告発…警察の調査で犯行を認める

 日帝戦犯企業を相手どり損害賠償勝訴を勝ち取った、李春植さんの第三者弁済金受け取りの背景に、子どもたちの私文書偽造があったことが明らかになった。

 光州西部警察署は6月30日、「6月25日に李さんの子ども2人を私文書偽造などの嫌疑で検察に送致した」と明らかにした。

 彼らは昨年10月、光州の病院でアルツハイマー病で入院中の李さんに、病院の書類だと騙し、第三者弁済金申請書に署名させた疑いを受けている。

 同じ月の30日、行政安全部傘下の日帝強制動員被害者支援財団が彼らに3億ウォン以上の判決金を支給したことがわかった。同日、息子のチャンファン氏は記者会見を開き、「父の意思ではなかった」と反駁し、警察に二人の弟を調べてほしいという内容の告発状を提出した。李さんは今年1月27日101歳で亡くなった。

 警察の調査が進み、立件された子どもの一人は犯罪の事実を自白したことが分かった。李さんを支援してきたイム・ジェソン弁護士によると、病院の廊下で日帝強制動員被害者支援財団の職員から申請書を渡された二人の子どもは、病室に入り、祖父の手をとって書類に署名したことがわかった。

 警察は、李さんが「第三者弁済金を受けとらないつもりだ」と語ったメディアでのインタビューも参考にしたと述べた。ただし、日帝強制動員被害者支援財団側が、今回立件された李さんの子どもたちをそそのかしたのかどうかについては、確認されなかった。

 イム弁護士は「まだ検察捜査はこれからだが、李さんが名誉を守ったということがわかって幸いだ」と語った。

 光州で生まれた李さんは、1943年1月、岩手県にある日本製鉄釜石製鉄所に連れて行かれ、賃金をもらえずに働き、1945年1月からは神戸で米軍捕虜監視員をして、解放後に帰国した。2005年2月、日本製鉄の後身である新日本製鉄を相手どってソウル中央地裁に損害賠償請求訴訟を起こし、2018年10月30日に最高裁判所で勝訴が確定した。

 尹錫悦(ユン・ソンニョル)政府は、日帝強制動員被害者たちに、日帝強制動員被害者支援財団に国内企業が拠出した寄付金で賠償金を肩代わりする第三者弁済案を推進し、戦犯企業に免罪符を与えたと批判されている。


 自称元徴用工の李春植さんは、新日本製鉄に対する裁判に勝訴し、韓国では英雄扱いされていました。それが昨年10月、尹錫悦政権による第三者弁済案(賠償金を韓国企業が払う案)に応じると報道されました。

 ところがこれは、李さんの2人の子どもが、アルツハイマー症の李さんを騙して申請書に署名させたもので、李さんの意思ではなかったということがわかったというのです。

 まあ、親族による詐欺ですね。それを告発したのが李さんの長男。

 でも、当ブログでたびたび書いたように、李春植さんはそもそも徴用工ではなく、「給料を貰わなかった」という証言も疑わしい。韓国の言う「日帝強制動員被害者」に当たらないのに、裁判を起こしていたのですから、「偽証罪」に問われてもおかしくない。

李春植さん、逝去

 今回の詐欺劇は、多重詐欺と言ってもいいものです。

 願わくは李在明(イ・ジェミョン)新大統領がこの問題を蒸し返さないことを。


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