犬鍋のヨロマル漫談

ヨロマルとは韓国語で諸言語の意。日本語、韓国語、英語、ロシア語などの言葉と酒・食・歴史にまつわるエッセー。

韓国キリスト教事情~人質事件

2007-09-02 16:51:41 | 韓国雑学
 アフガニスタン人質事件がやっと解決しました。

 23人が誘拐され,2人殺害。残りは全員釈放されたものの,韓国政府はタリバンと直接交渉し,巨額の身代金を払った(一説に23億円)といわれます。
 テロリストと交渉したことに対する国際的批判にさらされ,新聞も批判的な論調です(中央日報社説朝鮮日報社説)。

 特に,渡航自粛を求める掲示物の隣でVサインをしていたのが国民の反感を買った。人質になった人たちと教会に,賠償を求める動きもあるようです。

 そもそも,イスラムの国にキリスト教徒たちがボランティアに行くというのが,非常識。

 教会の第三世界へのボランティア「旅行」というのは,今韓国でブームになっている観があります。私の会社の職員も,教会のボランティアでモンゴルに行った人がいる。採用面接の履歴書にも,カンボジアとかベトナムとかへのボランティア経験がよく書かれている。

 立派は立派なんですが,どうも韓国のキリスト教徒の意識は,純粋に恵まれない人たちを助けたいというのとは違う気がします。「恵まれない人たちを助けている自分」に対するナルシシズムが鼻につく。

 これは,毎年恒例の水害に対する義援金のときも感じます。テレビ局の呼びかけに応えて,何百万ウォンも寄付するのは立派だけど,決まって肩書・カラー写真付きでテレビ報道される。どうみても自己宣伝しているとしか思えない。

 キリスト教徒の布教活動も鬱陶しい。

 街頭でもよくやっていますが,大学のキャンパスはもっと甚だしいらしい。以前,「中国人留学生が見た韓国」というような本の中で,筆者の中国人(女性)が書いていましたが,講義の合間の時間にベンチで予習復習をしていると,「ちょっとお話してもいいですか」といって,うるさく入信を勧める。大学生なんだから勉強すりゃいいものを,よくもあんなことをしている暇があるもんだ,と憤慨していました。

 今回の事件で,教会に対する国民の目も厳しくなったので,旅行気分のボランティアは自粛ムードになるかもしれません。

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2 コメント

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誰が決めたのか? (スンドゥプ)
2007-09-03 07:56:02
今回の事件の収拾策。誰が決断を下したのか?
タリバン経由で「悪の枢軸」に金が流れる?
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レームダック (犬鍋)
2007-09-05 06:53:34
のノムヒョンでしょうか。
返信する

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