犬鍋のヨロマル漫談

ヨロマルとは韓国語で諸言語の意。日本語、韓国語、英語、ロシア語などの言葉と酒・食・歴史にまつわるエッセー。

犬鍋の話(1)

2006-03-27 14:13:37 | 食べる
どうせ住むなら,韓国社会に溶け込もうと,韓国的なるものには積極的に挑戦しました。
食べものもそう。
犬であろうが,虫であろうがとりあえず食べてみようと。
初めて犬鍋を食べたのは96年の夏でしたでしょうか。

言うまでもなく犬鍋はこのブログのタイトルでもあり,私が愛する韓国食の一つです。

犬鍋,韓国語で補身湯(ポシンタン)は,ここ韓国では滋養強壮に効果ありと信じられてます。日本でいえば「土用のウナギ」と同じ位置づけで,夏の暑い盛りに食べますね。日本の暦にはないけれども,韓国には伏日(ポンナル)というのが三つあります。初伏,中伏,末伏で,いずれの日も犬鍋屋は大賑わい。

で,食べ方ですが,いちばんお手軽なのは「補身湯」というスープです。肉の形がわからないくらいどろどろに煮込まれていて,ここにごはんをぶちこんで食う。
夜,焼酎を飲みながら食べるのは「スユク」と「チョンゴル」。
スユクのほうは,いってみれば蒸し肉で,小さなまな板の上に並べて出てくる。それを塩でいただきます。
チョンゴルのほうは,ゴマ油(といっても「エゴマ」の油のほうです)に味噌,醤油などをまぜた汁でぐつぐつ煮る。肉はすでに火が通った状態で,そこにケンニプ(エゴマの葉)をどっさり入れます。

肝心の肉は,そんなに臭みもなく,固定観念さえすてれば,抵抗なく食べられるはずなんですけど,日本人はやっぱり顔をしかめる人が多いですね。

最近は韓国の若者も食べない人が増えてきて,相棒を探すのに苦労します。伝統料理なんだから,大切にしてほしいんですが。

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