写真:アイルランドの国旗
狭山市の「多国籍フェス2023」に、たまたまD(三女の夫、フィリピン人)のALT仲間が来ていました。ALTというのは英語補助教員。同じ市のALTは、毎月ミーティングをしていて、仲がいいのです。
彼は、アイルランド人。ALT歴は13年にもなるそうです。Dとは英語でしゃべっていましたが、日本語で話しかけると日本語も達者でした。
「日本に長いんですか」
「はい、25年になります」
「アイルランドではどんなお仕事を?」
「大学卒業して、すぐに日本に来たんですよ。大学では経済を勉強していましたが、日本語もやっていたので、1年ぐらいの予定で、日本に来たんです」
「で、そのまま、居着いついちゃった?」
「はい、日本が好きすぎて」
「25年前っていうと、ちょうどアジアは経済危機でしたね。私は韓国にいました」
「アイルランドの景気はよかったんですよ」
「ああ、そのころ一人当たりGDPがイギリスを上回りましたね」
アイルランドは1997年に、一人当たりGDP(PPPベース)でイギリスを上回りました(リンク)。
「よくご存じですね」
「アイルランド人は、今でもイギリス人が嫌いですか」
アイルランドは長らくイギリスの植民地で、搾取されていました。
「ハハハ、年配の人はね。今はそんなことないですよ」
「韓国人は、いまでも日本人を嫌っています」
「そこまでじゃないです。イギリスは言葉も同じだし」
「ゲール語はできますか」
ゲール語というのはアイルランドの国語。アイルランドの学校では必修科目になっています。
「勉強しましたけど、あまりできません。ゲール語は死語です」
そこへ、彼の息子さんがやってきました。高校1年生だそうです。
「日本の高校に通ってるの?」
「はい」
「英語は得意科目でしょう?」
「はい、まあ」
「家では英語?」
「お父さんとは英語だけれど、お母さんとは日本語です。お母さん、いま韓国語勉強してます」
「なんで?」
「韓国ドラマにはまっていて」
「妻は毎日、NHKのラジオ講座を聞いています」
「もうすぐ、韓国の一人当たりGDPが日本を抜くらしいですから、そうなったら日本に対する感情も変わるんじゃないかと思うんですが。アイルランドとイギリスみたいに」
「ハハハ」
アイルランド人と、こんな話をしたのは初めてでした。
韓国とアイルランド⑰~経済成長
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