ソウル市長の自殺

　ソウル市長の朴元淳（パク・ウォンスン）氏が１０日、死体で発見された事件の後、韓国の新聞には「ソンヒロン（性戯弄）」の文字が躍っています。

　朴氏は、秘書から「セクハラ」で告訴されました。秘書がソウル地方警察庁で９日の明け方まで告訴人聴取を受けた後、だれかから告訴事実を知らされたのでしょう。朴氏は遺書のようなものを残して失踪、１０日未明にソウル近郊の北岳山（プガクサン）で死体で発見されたのです。自殺とみられています。

　秘書の告発によれば、セクハラは2017年から繰り返され、他にも多くの被害者がいるとのこと。

　ところで、朴市長は、人権派の弁護士で、１９９３年、韓国で初めての「セクハラ事件」で被害者の代理人となり、加害者側の有罪判決を勝ち取ったんだとか。

　また、日本軍による慰安婦被害者問題解決のために法的支援活動にも参加しており、２０００年に東京で開かれた「女性国際戦犯法廷」では韓国代表の「検事」だったということです。

　尹美香（ユン・ミヒャン）元正義連代表（旧挺対協）の募金横領事件や、ナヌムの家による元慰安婦遺言捏造事件に続き、あいつぐ「人権派」の不祥事に、同じ人権派弁護士出身の文在寅大統領も頭を抱えていることでしょう。

　この事件については、こちらがよくまとまっています（リンク）。

　ところで、韓国でセクハラ（性的嫌がらせ）のことを「ソンヒロン（性戯弄）」と言う、ということを、以前、書いたことがあります。（リンク）

　性戯弄（セイギロウ？）という漢字語は、日本にはありませんから、中国か韓国で造語されたのだろう、と書きました。

　今回、セクハラをグーグル翻訳で中国語に訳してみたところ、「性騒擾」という言葉に訳されました。

　どうやら、性戯弄は韓国産漢字語のようです。

　中国の性騒擾の中の、「騒擾」は日本語にもあります。

　新明解第４版によれば、

そうじょう【騒擾】
１　不平分子が集まり騒いで、社会の秩序を乱すこと。
２　その組織の綱紀が紊乱して、威令がまったく行われず、混乱に陥ること。

　なんか、性的嫌がらせの訳語としてはしっくりきません。

　韓国語の性戯弄のほうが、漢字語としての出来はよいように思います。