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犬鍋のヨロマル漫談

ヨロマルとは韓国語で諸言語の意。日本語、韓国語、英語、ロシア語などの言葉と酒・食・歴史にまつわるエッセー。

朴裕河教授、「彼らがいる限り、韓国社会はまだ大丈夫」

2020-05-25 23:13:29 | 慰安婦問題
 韓国の主要な新聞には、日本語版があります。もちろん、韓国語版にあるすべての記事が日本語に翻訳されて日本語版に載るわけではありません。訳す記事を、新聞社のほうで選り分けているわけです。

 正義記憶連帯に関する報道を、韓国の新聞の日本語版でチェックしていると、主要三社(朝鮮日報、中央日報、東亜日報)の日本語版の中で、朝鮮日報と中央日報はこの件に関する記事を積極的に日本語版にも載せているのに、東亜日報だけはほとんど載せていないことに気づきます。きっと、東亜日報は、この件を日本人に知らせるべきではないと判断したのでしょう。

 じゃ、東亜は本件をどんな論調で報じているのかと思って、韓国語版を読んでいたら、面白い記事を見つけました。『帝国の慰安婦』の著者、朴裕河世宗大教授のフェイスブックの文を記事化しているのですね。

 日本語版に載っていないこの記事を、以下に、訳出します。

東亜日報5月20日(リンク
「夜、寒いというと、ハルモニのお金で」…朴裕河、ナヌムの家に言及

「(訪ねてきた人が)寄付金をくれると、職員が横に立っていて持っていく」とも
「こんな人たち(ナヌムの家の所長)の偽善・欺瞞の上に、韓国社会が維持されてきた」


 正義記憶連帯(正義連)の運動のやり方を、自著『帝国の慰安婦』で批判してきた朴裕河世宗大教授は、20日、京畿道光州市のナヌムの家に関する疑惑を暴露したある放送局の時事番組に言及して、「韓国社会は応答しなければならない」と強調した。また、今は故人となった日本軍慰安婦被害者ハルモニが、部屋が寒いからカーテンをつけてほしい、とお願いしたのに、ナヌムの家側に拒否されたというエピソードも公開した。

 朴教授はこの日(5月20日)、フェイスブックにアップした文章で、前夜に放映されたMBCの「PD手帳」を話題にし、「正義連の事件が世間の注目を集めているが、実のところ私はナヌムの家の問題のほうがより興味深い」、「挺対協は運動団体として出発したが、ナヌムの家は最初からハルモニ(おばあさん)たちの居住保護施設であり、ハルモニたちを虐待していたのではないかと疑ってきたから」と書いた。

 朴教授は「(ナヌムの家が)後援金を数十億ウォンも貯めていたのに、ハルモニたちのためには、ほとんど(告発者たちによれば一銭も)使わなかったという、無視することもできた事実を無視せずに告発した、ナヌムの家の職員たちの勇気に深い敬意を表する」、「(放送を)見ている間じゅう、胸が張り裂けそうなつらい時間だったが、彼らがいる限り、韓国社会はまだ大丈夫だという思いを持った」とも述べた。

 朴教授は、この施設に住んでいた慰安婦被害者ハルモニに関するエピソードも公開した。朴教授は「6年前、私によく電話をかけてくださった、あるハルモニは、部屋が寒いから、冷気が入らないようにカーテンをつけてほしい、と言っても、ハルモニのお金でやりなさい、と言ってつけてくれない、と訴えた」と書いた。また、「(ハルモニは)訪ねてきた人たちが寄付金をくれると、職員が横に立っていて、持って行ってしまう、とも言った」と、当時を振り返った。


 私はこの記事を見つける前に、朴教授のフェイスブックの文章を読んでいたのですが、「彼ら(告発した職員)がいる限り、韓国社会はまだ大丈夫だ」という部分が、いちばん心に残りました。
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