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犬鍋のヨロマル漫談

ヨロマルとは韓国語で諸言語の意。日本語、韓国語、英語、ロシア語などの言葉と酒・食・歴史にまつわるエッセー。

鼠捕物帳

2014-12-01 23:33:35 | 日々の暮らし(帰任以後、~2015.4)

 9月頃から、夜中にカタカタという物音がするのが気になっていました。

 最初は、窓の庇の上に鳥でもとまったのかな、と思いましたが、普通の鳥は「鳥目」というくらいだから夜は活動しないはず。

 だいたい、音がする場所も庇というよりは天井のあたり。

「鼠だ!」

と確信をもつようになったのは11月になってからです。そのうちだんだん物音にも慣れてきて、

「おっ! 今晩も元気でやってるな」

などと思うようになりました。しかし、同居している伯母は大の鼠嫌い。

「駆除を頼もうかしら」

などと言い出しました。実は数年前にも鼠が出たことがあるそうで、このときはシロアリと鼠の両方の駆除で20万円払ったらしい。

「シロアリの業者は怪しいところが多いからねぇ。鼠だけならもっと安いかも。でも、とりありず僕がやってみるよ」

 さっそく、近所の金物屋で鼠取りを買いました。

「粘着シートのタイプと、昔ながらの籠タイプがありますが。殺鼠剤で殺すのもいいけれど、死体が腐敗するとやっかいですよ」

「じゃ、籠と粘着シートを両方ください」


 粘着シートのほうは昔、韓国で使ったことがありますが、籠のほうはよくわからないので、店の人に使い方を教えてもらいました。

「えさは野菜くずとかでいいんですか」

「いや、もっと匂いの強いものが効果的です。チーズやハム…」


(そうか、ネズミはやっぱりチーズだよな)


 さっそく天井裏に仕掛けようと思いましたが、ここで問題が持ち上がりました。わが家の二階は数年前にリフォームしたあと、天井裏への入り口がよくわからなくなった。

 結局、隣接する昔ながらの和室の天袋に、ようやく一つ、天井裏への入り口を見つけました。

「ネズミの足音がする場所とちょっと遠いけどな」

 ほかに置くところがないので、籠タイプと粘着シートの両方を並べて置きました。

 しかし、この作戦は不発。

 敵に勝つには、まず敵を知るべし

 ネズミをウィキってみると、日本にいるネズミはドブネズミとクマネズミの二種類。二階の天井裏に現れるのはクマネズミのほうだそうです。

「天井裏には必ず入り口があるので、追い出したあとに入り口を塞ぐのがよい」

 家の外壁を子細に観察すると…、ありました、出入口が。二階の窓の庇の上に、エアコン用のダクトがあります。このエアコンは10年ぐらい前につけかえたもの。よくみるとそのダクトのすぐ横の壁に、丸い穴があいていました。これは、昔のエアコンのダクト用の穴のようです。新しいエアコンをつけたとき、別の穴をあけてダクトを通し、前の穴はベニヤ板でふさいであったのですが、それが風雨にさらされてめくれ、さらにネズミが齧って出入口にしたようです。その穴の前の庇の上には、ネズミの糞らしきものがたくさん落ちていました。

「間違いない。」

 次なる作戦は、ネズミを天井裏から追い出すこと。天井裏にはえさになるようなものはないはずですから、寒さをしのぐために天井裏に入ってもいずれ出てくるはず。でも、万全を期して、天井裏に、ネズミの嫌がるニオイを発する薬物(ねずみ忌避剤)をしかけることに。

 ハッカ、琉球ハーブ、ワサビなどの天然ハーブとねこの匂いなどを合成したもので、商品名は「ねずみのみはり番」。ゲルタイプで、匂いが徐々に発散され、約2か月間、匂いを発し続けるそうです。

匂いをかいでみると、強いハッカの匂いで、人間にどって必ずしも不快な匂いではない。健康への害もないそうです。
これを天井裏に設置し、同時にネズミ穴の外の庇の上に、粘着タイプの鼠取りを二つ並べました。

 夜、いつもの通り、ネズミたちは活発に活動していました。そして翌朝…

 鼠取りにかかっていました、小振りのネズミが一匹。

(やはり、人間はエライ!)

 小さいけれども、クマネズミの成獣のようです。ネズミは寒いところでは体を動かしていないと体温が下がって死んでしまう。寒空の下で動けない状態になったので、鼠取りにかかってまもなく死んだのでしょう。見つけたときは身動き一つしませんでした。

 天井裏のにぎやかさから考えて、一匹とは思えないので、新しいシートを出して、駆除作戦を継続することにしました。


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