【CBC賞】今村聖奈 重賞初騎乗Vいける!絶好48キロで“重賞級”テイエムスパーダとタッグ (スポニチ 2022年6月29日)
今年のJRA新人ジョッキーでトップの16勝を挙げている女性ルーキー、今村聖奈(18=栗東・寺島)が28日、夏の小倉開幕を飾る「第58回CBC賞」で3歳牝馬テイエムスパーダ(五十嵐)とコンビを組み、重賞に初騎乗することが決まった。
2勝クラスVからの格上挑戦だが有力視される一頭。
軽ハンデ48キロを武器に今後、簡単には破られないであろう女性騎手重賞初騎乗初勝利を目指す。
出走メンバーのハンデ決定から一夜明けた28日、今村は上位人気必至の3歳牝馬、ハンデ48キロのテイエムスパーダとコンビを組むことが決まった。
管理する五十嵐師は「ハンデは49キロか50キロだと思っていた。騎乗予定だった国分恭介は48キロでは乗れない。そこで聖奈ちゃんにお願いした」と説明した。
軽すぎるハンデにより舞い込んだ有力馬の騎乗オファー。
軽すぎるハンデにより舞い込んだ有力馬の騎乗オファー。
前走・皆生(かいけ)特別では2番手から楽に抜け出し、2馬身半差の快勝。
重賞初騎乗となる今村は「この前の勝ち方は強かったですね。初コンビになりますが調教で感触をつかめれば。頑張ります」と意気込みを語った。
今村にとっては待ちに待った夏の小倉開催。
今村にとっては待ちに待った夏の小倉開催。
幼い頃からジョッキーの父・康成氏(現在は調教助手)の滞在時に何度も訪れた。
「開幕週は馬場が凄く奇麗で牝馬が強いイメージ。“夏は牝馬”と言われますからね」。
訪れるのは中3以来4年ぶり。
「凄く海が奇麗でプールも行って…。お肉もお寿司もめっちゃおいしいです」
思い出たっぷりの地へ、いよいよ騎手として向かう。
思い出たっぷりの地へ、いよいよ騎手として向かう。
「いつもウイナーズサークルの前でちょこんと立って、レース後のジョッキーが戻ってくるのを見ていました。お客さんとの距離も近い。そこで乗れるのは不思議な感じもしますが、物凄くうれしいこと」。
今村は小倉初参戦だが、テイエムスパーダは当コース【2・1・0・0】と好相性を誇る。
昨年のフェニックス賞ではナムラクレアと半馬身差の2着。
12日の函館スプリントSを快勝した同馬を物差しにすれば重賞タイトルも狙える。
五十嵐師は「小倉に強いし、ハンデを生かして前で競馬することになると思う。どこまで粘れるかだな」と今村に託した。
重賞初騎乗Vといえば97年マイラーズCの武幸(現調教師=オースミタイクーン)が鮮烈だった。
重賞初騎乗Vといえば97年マイラーズCの武幸(現調教師=オースミタイクーン)が鮮烈だった。
今村が勝てば武幸級の衝撃だ。
女性騎手のJRA重賞制覇も藤田菜七子の19年カペラS(コパノキッキング)以来。
藤田は23戦目でのJRA重賞勝ちだった。
JRA新人女性騎手の年間最多勝(従来9勝)はデビュー2カ月半で早々と塗り替え、現在は新人トップの16勝。
先週、連続週勝利は7週でストップしたが、重賞初騎乗Vでとびっきりの笑顔を見せてくれるかもしれない。
▽97年マイラーズC オースミタイクーンに乗った武幸四郎(現調教師)はデビュー2日目。14頭中の11番人気だったが力強く馬群から抜け出した。これが自身の初勝利でもあった武幸は「気がついたら前に一頭もいなかった。これが勝つということか…」。同日、中山で騎乗していた兄・豊も「(土曜の競馬を見て)とても勝てる感じがしなかったのに…。恐れ入りました」と驚いた。
《13年ぶり快挙の“予感”》ハンデ50キロ未満での重賞制覇は過去6例あり、テイエムスパーダが勝てば09年日経新春杯・テイエムプリキュア以来、13年ぶりの快挙。「冠名テイエム」「五十嵐厩舎」で2頭は共通しており、何やら快挙の予感が漂う。また、デビュー年に重賞初騎乗Vを決めたのは3人。武幸の衝撃Vの翌年に池添も達成している。7月26日の北九州記念だった。
▽97年マイラーズC オースミタイクーンに乗った武幸四郎(現調教師)はデビュー2日目。14頭中の11番人気だったが力強く馬群から抜け出した。これが自身の初勝利でもあった武幸は「気がついたら前に一頭もいなかった。これが勝つということか…」。同日、中山で騎乗していた兄・豊も「(土曜の競馬を見て)とても勝てる感じがしなかったのに…。恐れ入りました」と驚いた。
《13年ぶり快挙の“予感”》ハンデ50キロ未満での重賞制覇は過去6例あり、テイエムスパーダが勝てば09年日経新春杯・テイエムプリキュア以来、13年ぶりの快挙。「冠名テイエム」「五十嵐厩舎」で2頭は共通しており、何やら快挙の予感が漂う。また、デビュー年に重賞初騎乗Vを決めたのは3人。武幸の衝撃Vの翌年に池添も達成している。7月26日の北九州記念だった。