米国での韓国系と中国系の反日勢力は、慰安婦など歴史問題での日本糾弾を1990年代末から司法の場でも展開した。
被告は「河野洋平」
韓国、中国、台湾、フィリピン出身の計15人の「元慰安婦」と称する女性たちが共同で原告となり、2000年9月、ワシントンの連邦地方裁判所に日本政府を相手に損害賠償を請求する訴えを起こした。
原告たちをサポートしたのが「ワシントン慰安婦問題連合」(慰安婦連合)を主体とする韓国系政治団体で、中国系の反日団体「世界抗日戦争史実維護連合会」(抗日連合会)の協力を得ていた。
この訴訟は「被告」として「日本政府の代表」である河野洋平を名指しした。彼が当時の外相だったからだ。日本政府は反論として、賠償はサンフランシスコ対日講和条約(1951年)での国家間の合意で解決済みという立場を取り、訴訟の却下を求めた。
「慰安婦連合」が「元慰安婦」とともに米国の裁判所に起こした訴訟には奇妙な点がいくつもあった。いくら訴訟の自由な米国でも外国籍の女性たちが他の主権国家である日本政府を訴えることは「外国主権者免責法」で阻まれる。(2014/09/01 NET NEWS)