イスラエル首相、イラン石油・核施設を攻撃しないと米に伝える-報道 (Bloomberg 2024/10/15)
(ブルームバーグ): イスラエルのネタニヤフ首相は、イランの弾道ミサイル攻撃への報復として、イランの石油施設や核施設でなく軍事目標を攻撃する意向をバイデン政権に伝えた。
事情に詳しい当局者2人の情報を引用し、米紙ワシントン・ポストが報じた。
全面戦争の回避に向け、イスラエルがより限定的な反撃を行うことを示唆するものだと同紙は伝えた。
米当局者1人と事情に詳しい当局者1人の発言を同紙が引用したところでは、ネタニヤフ首相は9日、約7週間ぶりに電話会談したバイデン大統領に対し、イランの軍事インフラを攻撃目標とする計画だと述べた。
米大統領選への「政治的干渉」と受け止められることを避けるため、報復措置の調整が行われると当局者の1人が同紙に語った。
同紙によれば、イスラエルによる攻撃の範囲が、米大統領選の情勢を一変させる可能性をネタニヤフ首相が理解している様子がうかがえる。
米国防総省は13日、高高度防衛ミサイル(THAAD)と関連部隊をイスラエルに派遣すると発表した。
同紙によると、ネタニヤフ首相の姿勢が軟化したとの受け止めが、バイデン大統領の決定に影響を与えたもようだ。
イスラエル首相府にワシントン・ポスト紙がコメントを求めたが、返答はなかった。
ホワイトハウスにも同紙が取材を試みたが、コメントは得られていない。
ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のウェスト・テキサス・インターミディエート(WTI)11月限は、アジア時間15日の取引で一時2.9%下落し、1バレル=71.70ドルを付けた。14日のニューヨーク時間帯の取引では 2.3%安で終了していた。