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姫路・神戸の超マニアックな旅 (前編)

日本は10月10日から12日まで、体育の日の3連休であったが、日、月の2日間で1泊2日のミニ旅行に家族で出鰍ッた。行き先は、姫路と神戸なのだが、これが僕の究極的なマニアックな旅行。個人的にはこれ以上無いくらい楽しい、最高のミニ旅行となった。

まず、旅行の3大目的は下記の通り。全て僕の趣味と深い関わりのある、念願であった行き先ばかりだ。

1) 世界文化遺産・国宝である「姫路城」を見物する。
2) 宝塚にある「手塚治虫記念館」を訪れる。
3) 神戸/新長田に完成した、全長18メートルの「鉄人28号モニュメント」を見物する。

以前ブログでもご紹介した通り、僕はかなりの「お城フリーク」なのだが、不覚にも日本一の名城であり、今も昔のままの状態で現存する数少ない城である「姫路城」を一度も訪れたことが無かった為、早く姫路城は見たいと思っていた。そこへ、何と今年秋から2014年までの間、平成の大改修工事に入ってしまうとのニュースを聞き、最低4-5年は美しいままの姫路城の全貌を見ることが出来なくなってしまうということに焦りを覚えた。そして、本格改修が始まってしまう前に、何としてでも見ておきたいという強い思いに駆られ、今回旅行を秋に計画するに至った。

姫路城以外には、大の「手塚治虫ファン」である僕としては、手塚治虫が産まれ育った宝塚にある「手塚治虫記念館」を一度訪れたいと思っていたが、ここだけふらっと訪問するにはなかなか良いきっかけがこれまで無かった。そして、9月30日に神戸新長田に完成したばかりの、実物大である18メートルの巨大な鉄人28号モニュメントをぜひ見たいと思い、今回はちょうど姫路城、宝塚、そして神戸・新長田という僕が最も訪れたいと思っていた3箇所を1泊2日のハードスケジュールで合理的に周る計画を練ったのだ。尚、2日目に訪れた手塚治虫記念館と鉄人28号は次のブログでご紹介することとし、今回はまず初日の姫路城ツアーをレメ[トしたい。

<Day 1 - 姫路城へ>
元々この旅は、家族に全く共感を得られない無謀な計画であった為、1人旅行として考えていたものだ。しかし、最終的に計画自体を家族に話し、また妻も興味が少し持てるよう、グルメな計画を少し織り交ぜたこと、そして基本的に今回は飛行機、ホテル共に溜まったマイレージを使う為、安上がり旅行となること(実際にはかなり小銭が鰍ゥっているのだが)ということで、最終的には家族も無理やり説得して、同行して貰った感は若干否めないが、それなりにみんなで楽しめた旅行となったのではないかと思う。

まずは羽田からJALで神戸へ飛んだ。55分くらいの飛行時間で実に快適。神戸空港は小さい空港ながらも大変に近代的で小奇麗な埋め立てアイランドにある空港で、しかもメ[トライナーで三宮まで20分程度と交通の便も大変に良い。三宮まで移動してJR山陽本線に乗り換え、50分くらいで姫路駅に12時過ぎに到着。宿泊は姫路駅の目の前にある「ホテル日航姫路」で、ここもJALのマイレージを使っての宿泊にて基本無料。そして、夜もホテル内にある鉄板焼きレストラン「銀杏」で、家族全員で30,000円のコースを堪能。これも全てマイレージでの精算だから、無料なのである。


ホテル日航姫路
兵庫県姫路市南駅前町100番 
079-222-2231
http://www.hotelnikkohimeji.co.jp/

昼くらいに姫路駅に到着してホテルにチェックインした後、荷物だけを部屋に置いて、まずはお腹がすいたので姫路城に向う途中にある「鶴美寿し」で昼食。姫路は穴子が有名だが、ここで穴子寿司のセットを注文。これがなかなか美味しかった。




鶴美寿し
兵庫県姫路市西二階町38
079-288-8155
http://r.gnavi.co.jp/k790400/

腹ごしらえを済ませた後は、いざ姫路城へ。姫路城はホテル日航姫路から徒歩15分くらいであり、中央の大通りをまっすぐ北に向うと見えてくる。まずは少し離れて姫路城の美しい天守閣を堪能。別名「白鷺城」というだけあって、その姿は本当に美しい。



入場券を購入後、本丸を目指して進んで行くが、その敷地面積の広さと城壁全体のスケール感はさすがである。また、天守閣のビューャCントは数多くあるのだが、どの場所や角度から見ても、その天守閣は美しく、また少し違った表情を見せてくれる。



まさに国宝級の美しさである。天守閣に向うまでにも、見所が満載であり、天守閣の本丸へは円を描くように、外側から少しずつアプローチしていく。敵に攻められた場合にも容易に本丸に到達出来ないよう、実に巧みな設計になっているのである。本丸に向う途中には有名な「化粧櫓」がある。これは大阪夏の陣で破れた後に姫路に嫁いだ徳川家康の孫である千姫の為に作られた櫓で、女中が多く住んでいた小部屋が多く有り、当時の様子を想像しながら楽しむことが出来る。そして、大切なお皿を失くしたお菊が投げ込まれたというお菊の井戸へと進み、城壁に囲まれた幾つもの通路や門を抜けるとようやく本丸のある広場へと辿り着くのだ。

近くで見る姫路城の天守閣はやはり美しい。白い壁と黒い瓦のコントラストや、安土桃山建築デザインによるそのバランスの取れた造形美は実に繊細且つしなやかで、とても心に響くデザインである。



中に入ると、その見事な作りと広さに驚かされる。いたるところに仕鰍ッがしてあり、食料や武器を保存しておく場所や、トイレなども多く完備しており、長期に及ぶ篭城にも耐えうる設計がなされている。城自体は西と東に大きな柱を建てることで支えられており、400年以上も昔に建設された城とは思えないほど見事な建築である。



姫路城はこれまで長い年月をかけて、今もなお当時の美しい姿のまま現存する数少ない城だ。結果的に敵に攻撃を受けることも無く、また第二次世界大戦でも爆撃されることなく、まさに神がかり的/奇跡的に残った城だが、単なる偶然だけではなく、姫路市民の城への熱い思いであらゆるものから守ってきた歴史があるのだ。特に戦争中は爆撃のターゲットにされないよう、市民の手で黒い網によって城を覆い、戦火を免れようとしたエピソードなどを聞くと、胸が熱くなってしまう。その意味では姫路城は昔から姫路市民の心であり、市民の手で守られ、幾つもの苦難を乗り越えてきた日本の国宝、そして世界遺産であることを今回実感することが出来たが、今回姫路城を訪れることが出来て本当に感無量であった。

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