▲さて、この中には何種類のコケがいるでしょうか?
(2010.12.5鎌倉の天園ハイキングコースにて)
師走もあっという間に半ばを過ぎ、
ブログ更新もままならないまま、
バタバタ続きの今日この頃。
12月も2回も鎌倉へ行くことができ、
その収穫をこのブログにまとめておきたいのだが、
いかんせん時間がない・・・。汗
ということで、今回は短縮版でお届け。
トップの写真は12月5日に行われた、
「岡山コケの会」主催の鎌倉コケ散歩のイベントで、
山中のハイキングコースでの1枚。
※岡山コケの会:専門家・愛好家問わず会員になれるコケ好きたちの集団。
当ブログの左にブックマークしています。
ブログ用サイズの小さな写真なので、
上のクイズに答えろと言うのはちょっと無理難題だったが、
実は3種類のホウオウゴケの仲間がくっついている。
<答え>
・ホソベリホウオウゴケ
・コホウオウゴケ
・ユウレイホウオウゴケ
ホウオウゴケの仲間は世界に約900種、
日本にも40~50種存在するという。
基本的に他のどの植物と比べてもサイズが小さいコケの中でも、
この仲間はとくにからだが小さく、その多くは茎の長さがわずが1㎝前後。
とりわけユウレイホウオウゴケは、
「コケの中でも最も小さい種」のひとつと言われ、
植物体のサイズはミリ前後。
採集や分類がとても困難な、
研究者泣かせのコケなのである。
▲藻のようにベタッとした緑っぽいのが、ユウレイホウオウゴケ。
このベタッとした緑の主となっているのは、
固体が成熟してもなお残っている原始体である。
葉や茎もあるのだが、小さくてほとんど判別できない。
※原始体:胞子(コケの種のようなもの)が発芽した次の成長段階で、
顕微鏡で見ると糸状をしている。コケの赤ちゃんのようなもの。
▲アップ(ややボケですが…)。赤いのは。これだってせいぜい1mm程度。
このコケについては名前にインパクトがあるので、
その存在だけは知っていたけれど、何せこの小ささ。
私のような素人ではいつまでたっても見つけられそうもない。
事実、石を差し出され、「ここの部分にありますよ」と言われても、
「え?どこどこ?」としばらくワタワタしてしまった。
このコケを見つけられたのは、引率のK先生。
いくら専門家とはいえ、木々がうっそうと茂るこの山道の中で
こんなミクロのコケをどうやって見つけているんだろう。
不思議に思いたずねると、
「目で見つけるというよりも、周囲の環境からありそうだなと判断して、
探せば出てくることがある、そんな感じですよ」
というようなお答えだった。
なるほど~。
▲こういう雑木林の中を散策。ほかにもアブラゴケなどにも出会った。
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最後にどうでもいい話だけれど・・・。
短縮版とか言っといて、いつもと変わらぬこの長文・・・。
結局、いったん書き始めると止まらなくて長くなってしまうなぁ。
私なんて一般のホウオウゴケでも、
小さくて見落としてしまいがちですのに。
和名に「ユウレイ」とつけたくなった気持ちも
何となくわかります。
というものどもですね。
コケ者のなかでももっともマニアックな集団が存在すると噂に聞く。