「老人タイムス」私説

昭和の一ケタ世代も高齢になりました。この世代が現在の世相をどう見て、考えているかーそのひとり言。

          遠ざかった?”近いうちの”国会解散

2012-09-09 11:25:33 | Weblog
国会解散は”近いうちに”と言っていた野田佳彦総理が先日の記者会見で、これを”しかるべき時”と言い換えた。民主党の代表選の候補におされていた田中真紀子さんは、候補辞退にあたって”野田総理のこれまでは訓練期間、これからが本番だ”と野田総理の任期いっぱいの続投に支援を送った。民主党内の代表選挙はどうやら野田氏一本に固まったようだ。この情勢に力を得たのか、野田総理はウラジオストクのAPEC首脳会談で12月に訪露するとプーチン大統領に約束した。これで”近いうちの”解散は遠ざかった。

最大野党の自民党は作戦を誤ったみたいだ。税と社会保障について三党合意をしながら最後の参院問責決議の段階で整然性がなかった。誰が見てもおかしい。さらにその上、総裁選挙にあたって、これまで中枢にいた谷垣総裁と石原幹事長のが互いに総裁選に出馬するともめているみたいだ。これでは民主党を勢いづかせるだけだ。

野田総理は若いのになかなかの人物だ。APECの会議でニコニコ笑みを浮かべて李明博大統領に握手を求めていた。これは完全に野田総理の勝ちであった。李明博の顔には、なんともいえぬ当惑の表情が浮かんでいた。

民主、自民与野党の代表選挙選挙の後、新しい政局が生まれる。政治は水物だというだけに予断は許されないが、野田総理の采配は、鳩山、菅前、元総理とは、異なる感じがする。国民にとっては、政権公約破りの民主党には一刻も早く退陣を願いたいのだが、自民党のあいも変わらない党内事情をみると、これもあまり期待できない。そうかといって、実績もない「日本維新の会」では、日本の将来はまかせられない。