ある会合の会場で、窓に下げられたブラインドの隙間に奇妙な表示板を見つけました。
それは「非常用器具」と書かれた案内表示板です。
平らな窓にどういう器具があるのかと不思議に思いよく見ると、そこはベランダに出られる非常口でした。
ここでは、扉も器具のうちになっているようなのです。
扉に器具と書いてあるのは、ことによると防火施設の台帳での分類を「器具」に入れてあるのかもしれません。
分類をあまりやかましく言い立てると話がしにくくなります。
「いま、パソコン見てます」と言っても、実際に目で見ているのはディスプレイかキーボードのどちらかでしょう。
しかし、非常用の表示板を見る人には、台帳の分類呼称は関係がありません。
「非常口」か「非常出口」のほうが咄嗟の場合にわかりやすいのではないかと、ふと思ったわけで。