読ませるための長い文章には区切りが必要です。
区切りのない文章は、読ませるためではなく、唱えさせるためのもののようです。
経文は、唱えさせるためのものですから区切りがありません。
世界人権宣言も、唱えるために書かれたらしく、その前文は、途中で脳が酸欠を起こしそうになるほど長く続いています。
文章は、読ませたい度合いの強いものほど、区切りが目立つように書かれます。
手紙でも、昔の人は字の大きさを必要に応じ変えて書いていました。
印刷物でも、文章の区切りを、空行だけでなく文字の大きさを変えることによって目立たせる方法が取られます。
区切りの最初の一文字を大きくする方法は「イニシャルキャップ」と名づけられています。
「イニシャルキャップ」には、大きくした一文字と、本文全体の位置関係によって、三種類の名がつけられています。
こういう形式名は、覚えなくても、使いわけには差し支えないのですが、名前でたずねられたときには思い出せるようにしておくとよさそうです。
もうひとつ、 Word の「挿入」リボンを見て「これ、何ですか」と訊かれたときには、こんなことができると即答できたほうがよいでしょう。
これは、会合でOさんから教えられたことでした。
「イニシャルキャップ」の三種類を並べてみましょう。
レーズドキャップ(raised caps)は、一文字を持ち上げた形、
ドロップキャップ(drop caps)は、一文字を落とし込んだ形、
ハンギングキャップ(hanginng caps)は、一文字を吊るし上げた形です。
Word では、ドロップキャップ機能を使わなくても、テキストボックスを入れれば自由自在のような気もします。
飾りもののリボンの、そのまた飾りものでしょうか。
実用よりも活用マニュアルから入っていくと、宝探しと飾りもの選びにも付き合わされることになります。
役立て優先か、お楽しみ優先か、時間を縮めるか引き延ばすか、パソコンとの付き合い方にもかかわりがありそうで、どちらがよいかは人それぞれということいなりそうです。
一つ思い出せないことを思い出しました。
「ドロップキャップは、文字を式に書き込まないと使えない」
こういうメモが手元にあるのですが、何のことなのか、忘れてしまいました。
上の空のハンギングメモは、やはり頼りになりません。