むかしのパソコンは、使うほうの人が動かしました。
もし使う人がじっと考え込んでいれば、いつまでも動かなかったのです。
俺も我もとパソコンを手に入れる人が増えると、自分では動かすのが面倒という人もたくさん出てきます。
パソコンはついに業を煮やし、自分で動き出すようになりました。
それがいまのパソコンです。
パソコンに現れる画面は、勝手にどんどん動くようになりました。
じっと考えていた使うほうの人は、そのうちに考えるのも止めて、見ているだけになってしまいました。
それがいまのパソコンです。
パソコンは、動かされるものから動くものになったのです。