スーパーやホームセンターで、商品のありかを尋ねると、その棚の前まで案内してくれる。どこそこにあるから自分で探せとはめったに言わない。
通路の番号などを教えてくれることもあるが、サービスカウンターで、そこを離れられない人に聞いた場合である。
パソコン・ソフトのヘルプの多くは、答があるのかないのか、不明のままに自分で探さなければならない。
検索方式の場合は回答ゼロということもある。
キーワードをいろいろ変えてみてたどり着くこともあれば、あきらめることもある。
案内の仕方は、売り上げとの相関によるのだろう。
商品を直接売るところでは、モノの目の前まで客を連れて行けば売れる確率は上がる。
ソフトウエアのヘルプは、上手に案内したところで、それがもうひとつ売れるわけではない。
合理的経営の浸透、あるいは侵食によって、顧客とは売り場でカネを払う人間であり、永い付き合いをする人間ではなくなったのだ。