海鳴りの島から

沖縄・ヤンバルより…目取真俊

無責任な政治の犠牲になるのは誰か

2020-08-03 21:50:57 | 米軍・自衛隊・基地問題

 3日(月)は朝、今後の海上行動について話し合いを持ったあと、午前8府59分頃からK2護岸の嵩上げ工事の様子を見た。沖縄県は人口10万人当たりの新型コロナウイルス感染者数が全国最悪となり、1日から県独自の緊急事態宣言が発せられている。

 沖縄がこのような状況に陥っている原因は、在沖米軍の感染者による県民への感染拡大が大きな要因となっている。本来なら全米軍基地を封鎖し、感染防止を徹底すべきであり、新基地建設工事もすぐに止めるべきだ。しかし、日本政府・沖縄防衛局は工事を強行し続けている。

 無責任な政治の犠牲になるのは誰か。現場の作業員や基地従業員、ゲート前ほかで抗議する市民、米軍関係者と接触するすべての市民だ。上の写真はK2護岸上でL字型擁壁に生コンの打設をしているところだが、作業員たちはマスクを着けているようには見えない。屋外とはいえ密集状態となって作業している場面もあった。

 K2護岸の嵩上げ工事で生コン打設は、午前9時15分頃から午前10時50分頃の間行なわれていた。ゲートから入った生コン車が21台、K2護岸の方に回ってきていた。その間、生コンプラントの方では積み込みをしているのが見えたが、K2護岸の方ではなく別の現場に向かったようだ。生コンプラントの使用については、今後も監視を続けたい。

 K2護岸上では海側から陸側に向かってL字型擁壁の建設が進められている。青色の鉄筋が組まれ、型枠が組まれるそばで生コンが打設され、さらにその横では型枠の解体が行われていた。

 キャンプ・シュワブ内の砂浜でも先週から資材が運び込まれ、作業が行われている。ボーリング調査の準備をしているのだろうか。

 午前11時9分頃、豊原の高台から辺野古側埋め立て工区の様子を見た。K8護岸ではランプウェイ台船から土砂の陸揚げが行われていた。ダンプカーが仮設道路を行き来し、②工区の中央部やK3護岸側から土砂が投じられていた。

 2枚目の写真の奥には、K4護岸の嵩上げ工事をしている生コン車が見える。K2護岸の生コン打設は午前11時前に終わるが、K4護岸ではそのあとも打設が続けられていることが多い。

 午前11時59分頃、キャンプ・シュワブのゲート前に行き、2回目の資材搬入に抗議した。新型コロナウイルスの感染拡大により、沖縄県から緊急事態宣言が発せられているなか、海上やゲート前の抗議行動も参加者の安全を最優先しないといけない。

 今日はぎりぎりまで数を減らし、座り込みを行っていた。機動隊との接触も回避してので、工事車両を止めている時間は短かったが、その時々の状況を踏まえて行動するしかない。現場での行動は制限されても、新基地建設を止める行動は多様な形で行える。

 午後12時48分頃、瀬嵩の海岸から大浦湾の様子を見た。K9護岸でも土砂の陸揚げが行われていた。

 ガット船はmarumasa2号、同3号、栄雄丸、かいおう丸、marumasa1号、第八高砂丸、進朋の7隻が停泊していた。あとの3隻は台船に土砂の積み替えを行っているところだった。

 台風4号の影響か、この日は風が強かったので、海上からの監視活動は中止となった。

 昨夜は名護市になって50年を祝う花火が打ち上げられていた。例年ならビール祭りで賑わっているところだ。名護市役所の職員からも新型コロナウイルスの感染者が出て、沖縄島北部地域でも感染拡大の危険がある。

 沖縄の病床数はすでに危機的な状況にある。ただでさえ病床数が少ない北部や離島での感染拡大は、きわめて深刻な事態をもたらす。こういう状況で観光を楽しむことは無理だ。まずは感染拡大を止めることに力を注がなければならない。

 ぐすーよー、気ーちきらんねーないびらんどー。

 

 


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