海鳴りの島から

沖縄・ヤンバルより…目取真俊

10・21県民大会から17年

2012-10-21 12:44:40 | 米軍・自衛隊・基地問題

 1995年10月21日に開かれた県民総決起大会から17年が経つ。当時、コザ高校に勤めていて、高教組の分会員らとともに参加したのだが、集会が始まっても引きも切らず会場に押し寄せる人の波に胸が震えたのを思い出す。

http://www.youtube.com/watch?v=B2XpTyJ1-Ec

 17年経ってもなにも変わらない、と嘆くことはしない。沖縄が相手をしているのは世界最強の国家と軍隊である。さらに、対米隷従の日本政府が米軍を支えて沖縄差別を続けている。その巨大な支配力に対して、身を粉にして抗い、地域や職場で粘り強く運動を続けてきた数多くの人が、この島にいることを知っている。その努力がなければ、沖縄はもっと悲惨な状況に置かれていたのは間違いない。

 だが、しかし…だ。17年前に生まれた子どもが今は高校生になっている。そのあとに生まれた子どもらを含め、彼ら彼女たちに対して、あるいはこれから生まれてくる子どもらに対して、沖縄基地の状況を変えきれないまま残してしまっていること。それ故に新たな犠牲が生み出されていることに、この島に住む大人は責任がある。日米両政府が沖縄を踏みつける足を、どれほど頼んでもどけないのなら、それを突き刺してでもどかせる必要がある。そうしなければ沖縄人は虫けらのように踏みつぶされる。

 写真は、MV22オスプレイが飛来した10月1日に、普天間基地野嵩ゲートで撮ったものだ。巨大な力に支配され続けた者は、「国が決めたことはどんなに抵抗してもやられる」という無力感や虚無感におちいりがちだ。しかし、沖縄人は決して無力でもなければ非力でもない。政治があてにならないのであれば、市民が自分で基地や米軍に対して行動すればいい。沖縄に基地を押しつけておきたい日米両政府が一番恐れるのは、沖縄の住民が直接的な行動で基地と軍隊を拒否することである。1人でもいい、友人、知人と一緒でもいい、今の自分に何ができるかを考えて、ささやかなことからでも行動しましょう。

 

 

 


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