海鳴りの島から

沖縄・ヤンバルより…目取真俊

安倍政権の傲慢かつ愚劣な工事再開を許さない/海上から抗議

2020-06-12 23:57:00 | 米軍・自衛隊・基地問題

 

 12日は朝、カヌー7艇と抗議船2隻で、安倍政権による辺野古新基地建設再開に海上から抗議した。

 午前8時頃、松田ぬ浜をカヌー7艇で出発した。すでに沖からガット船3隻(第百三十六伊勢丸、聖祐、美鍛丸)とランプウェイ台船4隻が姿を見せ、大浦湾に向かっている。先発としてカヌーメンバー3人が船に乗り大浦湾に向かった。

 残りのカヌー4艇はK4護岸沿いに辺野古崎まで漕ぎ、さらに長島の間を抜けて大浦湾に出た。航路をゆっくりと抜けて大浦湾に入る聖祐や美鍛丸に対し、プラカードを掲げて抗議の声を上げた。

 ガット船や台船が大浦湾に入ったあと、平島で休憩を取った。大浦湾全体の状況を確認するため、平和丸に乗ってフロート沿いにK9護岸に向かった。

 ジュゴンの鳴き声が記録された地点に調査船が出ていた。しかし、工事が再開されればジュゴンはまた追い出されるのではないか。貴重な海を破壊しておいて、体裁を整えるだけの調査ですませようとする。そういうごまかしは止めるべきだ。

 昨日までの静かな海こそ、大浦湾のあるべき姿なのだ。大型のガット船や台船が行き交うそばで、何を調査するというのか。

 午前9時50分頃、K9護岸に着いた。大浦湾ではガット船からランプウェイ台船に土砂を移す作業が行われていて、その間、フロートの状況を確認しながら、抗議船とともに作業の進行を監視した。

 午前11時20分頃、土砂の移し替えがほとんど終わり、K9護岸の上にゲートから入ってきたダンプカーが並び始めた。土砂陸揚げの準備が整い、午前11時45分頃、動き出したランプウェイ台船がK9護岸に近づくのに合わせて、カヌー7艇でフロートを越えて抗議した。

 k9護岸で海保に拘束され、GBで移動して解放された後、松田ぬ浜に戻ってこの日の行動を終えた。

 途中、k8護岸のそばを通ると、土砂の積み替えを終えたランプウェイ台船・明神3号が接岸したところだった。

 久しぶりに大浦湾に出ると、工事が中断していたせいかアジサシの数が多く、あちこちで餌をとっていた。改めてこの豊かな自然を新基地建設で破壊することの愚劣さを実感した。

 午後、辺野古側埋め立て工区では、K8・K9の両護岸から陸揚げされた土砂がダンプカーで運ばれてきて、②工区に投入されていた。工事再開初日から、これまでと変わらずに土砂を投入する姿勢を日本政府・沖縄防衛局は見せつけていた。しかし、それはただでさえ遅れている工事が、新型コロナウイルスの感染者を作業員から出すという失態によって、さらに遅れたことからくる焦りでもある。

 日本政府が強硬な姿勢で来るなら、沖縄県民もしっかりと反対の意思を行動で示さないといけない。新型コロナウイルスの感染防止に注意しながら、現場でできることを追求したい。写真を見ればわかるように、埋め立て工区には大量の重機や工事車両が動き回り、埋め立て工事が進められている。アメリカの黒人差別反対の運動を見れば分かるように、市民が自ら行動しなければ何も変わらない。

 午前に続き、午後も大浦湾にガット船1隻(第二十八旭丸)とランプウェイ台船4隻が入った。羽地内海に停泊していた屋部3号と5号も、遅れて午後に入ってきた。計8隻のランプウェイ台船が入ったことで、明日以降、ガット船も大量に入ってくるだろう。安和の琉球セメント新桟橋や本部港塩川区での土砂積み込みも加速する。

 各場所ともに工事を止めるのは現場に集まる人の力だ。熱中症にも気を付けながら、頑張りましょう。

 


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