海鳴りの島から

沖縄・ヤンバルより…目取真俊

塩川と安和での抗議行動

2021-05-07 23:58:03 | 米軍・自衛隊・基地問題

 7日(金)は午後から本部港塩川地区と名護市安和の琉球セメント桟橋に行った。

 午後2時35分頃、琉球セメントの桟橋では、ガット船・進朋が接岸し、土砂を積み込んでいた。昨日6日の朝、大浦湾に入って土砂をランプウェイ台船に積み替え、午後の早い時間に出ていった船だ。翌日にはもう土砂を積み込んでいる。

 午後2時45分頃、本部港塩川地区に行くと、ランプウェイ台船・屋部3号と第五明豊丸が接岸し、土砂を積み込んでいた。

 屋部3号は午後3時頃には積み込みを終え、3時5分に離岸していった。そのあとは第五明豊丸への積み込みが午後4時48分頃まで行われた。

 沖縄は新型コロナウイルスのまん延防止等重点措置が、10市5町で実施されている。オール沖縄会議は抗議行動を中止しているが、市民有志による抗議は、工事が行われている各現場で絶えることなく続けられている。

 当然のことながら、誰も新型コロナウイルスに感染したくはない。各自が感染の危険性はどこにあるかを考え、予防を尽くしての行動だ。風のある屋外とはいえ、今時マスクをしていないのは、テイケイという愚かな警備会社くらいだ。

 土砂積み込みの効率を上げるため、ベルトコンベヤーが導入されようとしている。前日にはその準備としてフレコンバッグが一部に設置されている。

 今日見ると、緑の柵の中にフレコンバッグが並べられ、ブルーシートをかぶせられていた。車道のぎりぎりまで設置するという話もあるらしいが、そういうことをすれば、大型車両は動きにくくなるだけではないかと思うのだが。

 高江でもそうだったが、現場の条件をうまく利用して抗議行動は行うものだ。作業で重要なのは効率的な動線の確保であり、抗議する側はそれをいかに遮断、乱すかが鍵になる。固定物を設置して動ける範囲を狭めれば、それは双方にとってプラスにもなればマイナスにもなる。

 辺野古の海・大浦湾では、フロートやオイルフェンスが大型化されたり、三重、四重にされたり、鉄パイプを付けてロープを張られたり、網を張られたりしてきたが、カヌーチームはそのつど克服してきた。最初は小玉のフロートさえ越えることができなかったのだ。

 沖縄防衛局員たちは図面を眺めてあれこれ議論しているのだろうが、思い通りになると思ったら大きな間違いだ。机上の議論を現場の実践知はのりこえていく。

 それにしてもだ。大型の固定物を並べて、この港は辺野古埋め立ての専用港か?玉城デニー知事はたまの休みに家族でバーベキューをやるのもいいが、ヤンバルにも足を運んで、新基地建設の現場を自分の目で見たらどうか。

 午後6時24分頃、安和の琉球セメント桟橋ではガット船・鶴美丸が土砂を積み込んでいた。ダンプカー80台分ほどを積んで離岸したが、ベルトコンベヤーから土砂の落ちるのが止まり、離岸するまで10分もかからなかった。

 カヌーチームが抗議するときは、短くても1時間はかかるし、1時間半以上かかるときもある。カヌーで抗議する必要性を痛感したが、新型コロナウイルスまん延のため、安和での抗議行動は中止となっている。歯がゆい思いで鶴美丸が出ていくのを見た。

 鶴美丸が出たあとも、午後7時20分頃まで土砂の搬入が行われた。ダンプカーがすべて出るのを確認し、横断幕やプラカードなどを片付けて市民が退去するのは午後8時頃。連日、そういう時間まで市民による抗議行動が取り組まれていることを、私たちは忘れてはいけない。

 


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