25日はカヌー9艇と抗議船2隻で海上行動を行った。髑髏の絵がある浜の仮設道路工事現場では、大型オイルフェンスが工事現場のそばに打ち寄せられているため、重機が動かせない状態だった。それを作業和船3隻で引っ張りだそうとしたが、カヌー4艇がフロートを越えて抗議し、作業が止まった。
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カヌーは海保に拘束されてフロート外に出されたが、抗議船がフロートに突っ込んで海保に乗り込まれ、さらに映画館前にいたカヌーメンバーも駆けつけて抗議を続けた。作業和船はオイルフェンスを引き出せないままフロート内で待機せざるを得なくなった。
狭いフロート内で作業和船やカヌー、海保のゴムボートが入り乱れている状態では危険であると海保が判断し、作業和船はフロート外に出て作業は中断となった。カヌーメンバーと抗議船がフロートのそばで警戒態勢を取ったのを見て、仮設道路の工事をやっている作業員たちも全員引きあげた。
警戒態勢を解くと作業和船が戻ってくる可能性があるので、昼食もカヌーに乗ったままとり、フロートのそばで警戒を続けた。潮が引いてオイルフェンスが浜に上がると、引き出すのが難しくなる。沖縄防衛局の職員が1人来て、人力で動かせないか確かめていたが、あきらめて戻っていった。
作業現場のそばにあるオイルフェンスをどけられなかったため、この日は髑髏の絵がある浜の仮設道路工事は、午前・午後と行われなかった。カヌーと抗議船の適切な判断・行動により、今日1日、この場所での工事は止まった。
キャンプ・シュワブの映画館前の浜では、仮設道路工事が進行している。今日は22日(火)にゲートから入った鉄骨を並べて橋を作る作業が行われていた。奥の護岸には排水口が2か所あり、そこから出る水をまとめて海に放出するため、橋の下に水路を確保している。
こちらの仮設道路の工事は北勝建設が行っているが、K9護岸のように海中に石材を投下するわけではないので進行が速い。下の写真で右側が映画館、左側の赤瓦の建物の前がN5護岸の建設予定地である。砂浜にアルソックの警備員が立っているが、人の大きさから見ても大した距離ではないことが分かるだろう。
N5(中仕切り)護岸の工事が進められる赤瓦の六角形の建物の前までフロート、オイルフェンスが拡大されている。台風などで工事が遅れなければ、来月中には仮設道路はここまで伸びるだろう。報道されているとおり、9月中にもこの場所で護岸工事が始まる可能性が高い。
何度もくり返すが、来年2月4日の名護市長選挙までに、日本政府・沖縄防衛局は、辺野古側のリーフ内で作業をがむしゃらに進め、名護市民のあきらめムードを作り出そうとする。辺野古の埋め立て工事はこんなに進んでいるのだから、もう選挙の争点ではない。そういう世論を作るのが政府の狙いだ。
辺野古新基地建設は現時点でも、工事日程が大幅に遅れている。だからといって工事が進んでいないわけではない。ゲート前からは工事の状況が見えないが、カヌーに乗って海に出れば間近に見ることができる。見たくない現実でも直視して、いま進められている工事を止める努力をしないといけない。
仕事や家庭の事情など忙しいだろうが、時間をやりくりして辺野古に来てほしい。工事が進めば進むほど、止めるのが難しくなる。まずはこれ以上工事を進めさせないために、力を尽くす必要がある。