30日(月)は朝、カヌー11艇で松田ぬ浜を出発した。平和丸に乗って辺野古崎まで来ると、K8護岸ではすでにランプウェイ台船が着岸寸前だった。そのまま長島の間を抜け、K9護岸に向かった。
K9護岸でも土砂の陸揚げが行われていたが、積み荷の量が少なかったので、空になり台船の入れ替えが行われるのを待った。
午前9時半頃、陸揚げを終えた台船が下がり始め、次の台船が向かってくるのに合わせてフロートを越えた。手漕ぎのカヌーでも連携することによって海保のゴムボートをかわすことができる。1艇がK9護岸まで到達し、カヌー、抗議船から近づく台船に工事を止めるように訴えた。
この日の大浦湾は、前週から残っているガット船3隻(玄周丸、松龍丸、marumasa1号)に加えて、朝、新たに3隻のガット船(聖祐、第八そうほう丸、marumasa3号)が入り、ランプウェイ台船に土砂の積み替えを行っていた。
K9護岸で海保に拘束されて解放されたあと、K8護岸に移動して、ランプウェイ台船の入れ替え時にオイルフェンスを越えて抗議した。
実際に工事を止めるのは難しいが、それでもカヌーで海に出るのは、1人の沖縄人として、ヤマトゥ(日本)政府の横暴に屈するわけにはいかないからだ。工事が行われている現場で、誰かがはっきりと、辺野古新基地建設反対!の意思を行動で示さなければならない。
他人まかせは逃げでしかない。問題はその行動を自分がやるかやらないか、それだけだ。自分は安全地帯にいて、メディアやネットで訳知り顔に偉そうなことを言う評論家にはなりたくないものだ。ヤマトゥの差別を嘆いたところで、基地は微動だにしない。
今日もK8・K9護岸から陸揚げされた土砂が、辺野古の海に投入された。そして、ゲートから入る生コン車で制作された20トンの消波ブロックが、K8護岸とK4護岸沿いに設置された。日々、辺野古の海が破壊され、殺されている。
科学的合理性で物事が進むなら、辺野古の新基地建設はとっくに止まっているだろう。しかし、工事が長引き、予算が膨らみ、いずれ行き詰っても、米軍は痛くもかゆくもないし、巨額の利益を得るゼネコン、それと癒着した政治屋たちは笑いが止まらない。
辺野古新基地建設工事が続く限り、米軍は普天間基地を継続使用する正当性を得られる。滑走路が短い辺野古新基地が完成しなくても、普天間基地が使用できるのなら、米軍にとってはその方が都合がいいだろう。
あと十数年後、米中関係がどうなっているか想像してみるがいい。世界1,2の軍事大国が武力衝突すれば、それは地域紛争ではなく世界を破滅させる大戦である。辺野古新基地建設は、1兆円以上をかけた壮大な茶番である。新型コロナウィルスの感染拡大で、これから企業倒産、失業者が増大することが予想される中で、毎日どれだけの金が辺野古で浪費されているか。心底から怒りが込み上げる。