お菓子のメーカーさんのある商品の宣伝文句に、「一粒で二度おいしい」というものが有りました。キャラメルの中にアーモンドが入っていて二つの味が楽しめましたので、当時としては画期的なことでよく売れたそうです。
いちごナンプレ研究所さんが2015年5月21日から27日にかけてYahoo!知恵袋に投稿された、4作品を随時記事にします。その内の一つは以前記事にした「超難問のつもり」です。今回の題材は、投稿文に「1問で3種類の解き方ができます」とありましたので、「いちごキャラメル」と名付けました。次の図の作品です。
3種類の解き方とは、いちごナンプレで解く、対角線ナンプレで解く、そして通常の条件ナシのナンプレで解くです。
まず、いちごナンプレです。この場合は「性格の不一致の別居」を使い、続けて「ハメ込み」を使えば、それほど難しくは有りません。ですので、候補数字を書き出さない方が楽しめるでしょう。
上方中ブロックの3と8に注目します。「性格の不一致の別居」を使って、3と別居する1と2と6と9、そして8と別居する2と5と7と9を除くと、残るのは4ですので▢には4が入ります。続けて、2と同居しない1と3と5と8、そして4と同居しない1と5と6と7を除くと、残るのは9ですので▢には9が入ります。ここまで解れば後は「ハメ込み」です。
▢には、3-4-8が入ります。これをA図とします。
▢には2-4-9が入ります。これをB図とします。
A図とB図を重ねます。そうすると▢には4が確定します。そして、他のヒント数字から残りの▢と▢の数字も自ずと決まります。こういう作業を続けると他のセルも埋まっていきます。
次に、対角線ナンプレとして解きますが、通常のナンプレと同じようにします。ただ、対角線というヒントが有りますので、難易度は落ちます。
対角線にも1から9まで全ての数字が入ります。
右上からの対角線では5は▢以外には入れません。左上からの対角線では1は▢以外に、9は▢以外に入れません。これがヒントになります。解き順は通常のナンプレとそう変わりませんので、省略します。
最後に通常ナンプレとして解きます。まず、解き易くします。
整理して、
ここで対角線の場合はもう一処理できますことをお確かめください。通常ナンプレではしません。
多国同盟で、
多国同盟で、
進めて、
多国同盟で、
進めて、
多国同盟で、
三国同盟で、
左側ユニットで、5は▢で9と三回同居で5-9の磁石候補の時6と同居しないので、5と6は同種です。また、▢で5は9と一回同居で5と9は異種です。どちらかは誤りですので、6と9は同種になります。同種は同居しませんので、6は削除されます。
進めて、
1の奇数個連鎖 1から左へ 強・弱・強・弱・弱 で、1は削除されます。(これは横になっていますが Skyscraper と同じ結果になります。)
進めて、
右側ユニットで、5は▢で1と三回同居で5-1の磁石候補の時4と同居しないので、5と4は同種です。また、▢で5は1と一回同居で5と1は異種です。どちらかは誤りですので、4と1は同種になります。同種は同居しませんので、4は削除されます。
進めて、
三国同盟で、
9の奇数個連鎖 9から右へ 強・弱・強・弱・弱 で、9は削除されます。
進めて、
中側ユニットで、1と2と8は同居しないので同種が決まっています。3は▢で8と三回同居で3-8の磁石候補です。また、▢で3は1と2と8と各々一回同居しますが、7とも一回同居で3と7は異種です。どちらかは誤りですので8と7は同種になります。同種は同居しませんので、7は削除されます。
4で進めて、
7で進めて、
5の奇数個連鎖 5から上へ 強・強・強・弱・強・弱・弱 で、5は削除されます。
右側ユニットで、5は▢で1と三回同居で5-1の磁石候補です。また、▢で5は1と一回同居ですが3とも一回同居で5と3は異種です。どちらかは誤りですので、1と3は同種になります。同種は同居しませんので、3は削除されます。
9で進めて、
7で進めて、
1で進めて、
3で進めて、
6で進めて、
4で進めて、
二国同盟で、
XY-Chain 2・5-5・8-8・4-4・5-5・8-8・2 で、▢の2は削除されます。
XY-Chain 5・6-6・2-2・8-8・6-6・5 で、▢の5は削除されます。
多国同盟で、
XY-Chain 2・5-5・8-8・4-4・5-5・6-6・2 で、▢の2は削除されます。
5で進めて、
2で進めて、
8で進めて、
4で進めて、
3で進めて、
5で進めて、
正解です。
対角線にも1から9まで全ての数字が入っています。私は問題を作成したことが有りませんのが、いちごと対角線と通常問題を合体して、唯一解の作品を作成することは並大抵の難しさではないと思います。「対角線にも」では別解が有りましたし、「にじおとめ」もそうです。作家さんの創作意欲が分かる面白い作品でした。
次回はこの作品の二日後に投稿された、「解けない人続出の超難問です」と謳った作品で、次の図です。
回答者が三人居りましたが、そのうち一人は仮置きで答えを出していました。そして、超難問では無く難問だと記していて、それが基で「超難問のつもり」が出来たのだと思います。でも、私はこの作品の方がよりヒント数字17個の傑作だと思います。このブログをご覧の方には解けると思いますので挑戦してみて下さい。
ご覧頂きまして有難うございました。