山を越え「フェズ」という街までやってきた我々。アブドゥールがぶつぶつつぶやくように英語を話せば話すほど僕の具合が悪くなっていくフェズの夜。前日はひたすら移動を繰り返していましたが、本日もどどーんと移動をしていきます。
9月24日 現地時間06:30頃
朝、目を覚ますとそんなに具合は悪くない。
というよりここ数日一人になる時間がなかったなぁとなんとなく思ってました。この旅始まって以来何もしない時間っていうのがあまりになく(車の中ではほぼほぼ何もしていないのですが)久々に一人でいられる晴れ晴れしい気持ち…。
完全なカッコつけだと自覚もないわけではありませんが、僕はひとりでぼーっと街並みを見ていたり、空を見ていたり散歩している時間が絶対的かつ定期的に必要で、ひとといすぎると一人でいたくなる天邪鬼な無職です(何。それでいて一人でいすぎると誰かと話したくなるという痛い無職でもあります。
というわけでひとりで屋上に上がってぼーっとしてました。
フェズの街はどの街とも同様に朝出歩いている人間はほとんどいません。朝一のアザーンが鳴って礼拝に行った彼らモロッコ人は一体何をしているんだろうか。日本人が夏休みにラジオ体操からの二度寝決め込むのと同じなんだろうか…ひとの行き交いなんかよりもツバメの飛び交う数が半端じゃない。ん?ツバメってモロッコだと季節関係ないのだろうか…。
~08:00~
前日アブドゥールから「朝ごはん何時にする?」と聞かれ「8時」と約束していたわけだが、当然8時に朝ごはんなんか出てくるわけもなく「今から作るからw」とか(知ってた)。さて一時間遅れの朝食をいただき(写真も残っていないのでうる覚えですがこの日もひたすらパンを食べた気が…逆にパン以外なにかあるのかって話ですね)、しばらくフェズの街を出歩くことに。
前回もご紹介した通り、フェズの道は細かったり狭かったり広かったり入り組んだりしています。この後、革製品の工場にもいくのですが、革製品を取り扱うお店がすごく多く、その手が好きな人はすごく楽しい場所なのかなと思います。
モロッコ滞在中多くのこどもを見かけたのですが、この子たちの学校はいったい何時から始まって何時に終わるのかよくわからない。ハサンに聞いとけよ!って話なんですけど上手に聞ける自信がなくて聞きませんでした…でもまぁ海外ではおなじみのランチタイムは家に帰って飯を食うという文化みたいでした。察するにこども一人一人のバックグラウンド(家業や立地など)が違いすぎて定時に全員絶対集合ということではないんだろうなぁ。
とのんきなことを思ってフェズ探索している間にも圧倒的に僕の体力はなくなり嫌な汗をかきまくった挙句「ごめん、リアド帰るわ」と一人リタイア。ひさしぶりに熱がある時に無理して仕事したみたいな感覚を9月のモロッコで味わうことになるとは…。
~12:00~
ハサンと合流。ハサンに「具合はどうだい?」と訊いたら「昨日よりいいよ」とか言っててなぜか頭に来る(何。
さてリアドをあとにした我々はハサンの車に乗り「王宮をみにいくぜよ」というので行くことに。
立派な門がここにありますなぁ。いまでも王族がフェズに来たときには利用しているそうです。ハサンに「あれはいつ建てられたんだ?」と訊いたら「いつだったかなぁ…17世紀だったかな?」的な話が帰ってきました(涙。え、わざわざ連れてきたのに詳しくないのか!
そんな軽快なガイドを受けながら周辺に広がるユダヤ人街を通り抜け、次に「フェズが見下ろせるいい場所があるぜよ。
とにかくこのときはハサンの言う「ジューウィッシュ」とか「ジュー」が聞き取りづらくて…というより恥ずかしいことにその単語を日本人が耳にする機会があまりなさ過ぎて意味がぽんと出てこない。僕らが「?」な表情をすると「アブラハム」と言い換えてくれるところはたいへんありがたいところであります。(ちなみにこれと全く関係ないですが『アブラハムの子』(アブラハムは7人の子♪)という歌はアメリカ民謡を日本人が歌詞をつけただけで直接ユダヤには関係がないです※諸説あり)
さて、ちょっとした丘に到着。ほほー。たしかに起伏がある場所に街があるのぉ。
よぉし「次は陶器の工場にいくぜよ」といって陶器工場へ。
フェズは陶器の街としても有名で前回も少し触れましたが「マラケシュ」が赤色の壁(そっちの地方の土が赤いから)でできているのに対して「フェズ」の街は白い壁(こっちの土は白いからといってました)でできていて、かつこちらではフェズブルーと呼ばれる青い模様を入れた陶器が有名だそうだ。王宮の門でもそうでしたが、イスラム圏の豪華な建物ではタイル細工がつきものですが、モロッコのそれらはこの街でつくられていたとか。ただなんでこの街なのかはさっぱりわかりませんでした(何。
トルコにいった時も同様の工場を覗いているわけですが、まぁどこも一緒で職人が一生懸命作っている体です(ぉ。いや一生懸命作っているんですけど、うん、もうこういうのを海外行くたびに見せられると驚きがなくなってしまうのも残念なことです(汗。
<モロッコ旅行はHikali Safariで>