カンペチェは、メキシコのユカタン半島に位置する観光都市だ。独身日本式サラリーマンが、単独でユカタン半島を旅行をするにあたって、張り切ってカンクンなどのリゾート地に行くと、すぐに孤独に打ちひしがれ、ビーチでは暇を持て余し、賑々しいレストランやバーには一人で入れず、ただただホテルでネットサーフィンに明け暮れるのが関の山だ。それでもベイエリア暮らしを家族と満喫している同僚達に対抗し、“(孤独な)僕だってユカタン半島には行ったよ!”という話のネタを持っておきたいというのは矜持だ。そんなときにはカンペチェだ。
この街の特長は以下のとおりだ。
①アクセス
ベイエリアからの直行便は出ていない。基本的にはメキシコシティまで飛び、メキシコシティからはエアロメキシコを使って行く方法が良いようだ。サンフランシスコ~メキシコシティは4時間半、メキシコシティ~カンペチェは2時間のフライトになる。サンフランシスコ~メキシコシティは深夜便が出ているので、金曜の夜間に飛べば土曜の昼にはカンペチェに到達する。できれば4連休以上が望ましいが、3連休でも十分に楽しめるだろう。
②タクシー
カンペチェ空港はとても小さく、到着すると5~6人くらいの複数のタクシー業者の呼び込みが同じカウンターコーナーに並んでおり、一斉に「タクシー!、タクシー!」と呼んでくる。中にはキレイ目の若い女の呼び込みもいるが、ここで独身男性が若い女を堂々と選択するのは「あ、こいつ女に釣られた」と思われる可能性が高く、気後れするので、どうしたって同じくらいの中年男性呼び込みを選択してしまう。空港~カンペチェまではチップ込みで150ペソ程度だ。
③街並み
これはインターネットで十分すぎるほどの画像を見ることができるので、説明も不要だろうが、パステルカラーのコロニアルな街並みと石畳は美しすぎて歩くだけで楽しい。
④町の概要
大西洋側に面したこの街は、早くから侵略者スペインにより都市が築かれたが、同じスペイン人の海賊の襲来に備えて、街の周囲に城壁を構築して城塞都市となった。今は城塞とその内側の街並み全体が世界遺産となり、美しい街並みが保全されている。城塞内部は美術館になっていたりしており、一見の価値がある。
⑤飲酒
ソカロ周辺には飲酒できる場所がちらほらある。特に石畳の路上にテーブルを並べたエリアには沢山の食堂が並び、流しのギター弾きなどの演奏を楽しみながら冷たいビールを飲むことができる。
⑥遺跡ツアー
このカンペチェから古代遺跡のツアーがいくつか出ており、ホテルのフロントに聞けば情報が手に入る。筆者は“世界で一番来訪者の少ない世界遺産”として名高いカラクルム遺跡ツアーに出掛けた。ツアーといっても運転手を雇ったのみ。日帰りで3500ペソ(約2万円)であった。もしかしたらボラれているのかも知れないが、ベイエリア独身日本式サラリーマンにとってはハシタ金であろう。ジャングルの中の巨大遺跡は圧巻で、早朝発、片道5時間、特に会話なしの気まずいドライブをする価値のある遺跡であった。ドライバーはいいやつで、道中の食事も気を使って同じテーブルについてくるが、全く会話ができないので正直辛い。いくつかスペイン語でしゃべれるネタを用意した方がいいだろう。
カンペチェは観光都市でとても安全だけど、賑々しくなく、静かな落ち着いた、何より歩いているだけで引き込まれる素敵な街なので、孤独な日本式独身サラリーマンは訪れる価値がある。我々ももう30過ぎの大人だ。旅というものは所詮現実逃避の手段なので、くれぐれも“価値観が変わった”や“現地の人々との出会いの奇跡に感動した”などといった恥ずかしい自慢話を、同僚や女子たちにしないことだ。変えるべき自分や奇跡は、毎日の生活の中で見えたり、起きたりしている。
この街の特長は以下のとおりだ。
①アクセス
ベイエリアからの直行便は出ていない。基本的にはメキシコシティまで飛び、メキシコシティからはエアロメキシコを使って行く方法が良いようだ。サンフランシスコ~メキシコシティは4時間半、メキシコシティ~カンペチェは2時間のフライトになる。サンフランシスコ~メキシコシティは深夜便が出ているので、金曜の夜間に飛べば土曜の昼にはカンペチェに到達する。できれば4連休以上が望ましいが、3連休でも十分に楽しめるだろう。
②タクシー
カンペチェ空港はとても小さく、到着すると5~6人くらいの複数のタクシー業者の呼び込みが同じカウンターコーナーに並んでおり、一斉に「タクシー!、タクシー!」と呼んでくる。中にはキレイ目の若い女の呼び込みもいるが、ここで独身男性が若い女を堂々と選択するのは「あ、こいつ女に釣られた」と思われる可能性が高く、気後れするので、どうしたって同じくらいの中年男性呼び込みを選択してしまう。空港~カンペチェまではチップ込みで150ペソ程度だ。
③街並み
これはインターネットで十分すぎるほどの画像を見ることができるので、説明も不要だろうが、パステルカラーのコロニアルな街並みと石畳は美しすぎて歩くだけで楽しい。
④町の概要
大西洋側に面したこの街は、早くから侵略者スペインにより都市が築かれたが、同じスペイン人の海賊の襲来に備えて、街の周囲に城壁を構築して城塞都市となった。今は城塞とその内側の街並み全体が世界遺産となり、美しい街並みが保全されている。城塞内部は美術館になっていたりしており、一見の価値がある。
⑤飲酒
ソカロ周辺には飲酒できる場所がちらほらある。特に石畳の路上にテーブルを並べたエリアには沢山の食堂が並び、流しのギター弾きなどの演奏を楽しみながら冷たいビールを飲むことができる。
⑥遺跡ツアー
このカンペチェから古代遺跡のツアーがいくつか出ており、ホテルのフロントに聞けば情報が手に入る。筆者は“世界で一番来訪者の少ない世界遺産”として名高いカラクルム遺跡ツアーに出掛けた。ツアーといっても運転手を雇ったのみ。日帰りで3500ペソ(約2万円)であった。もしかしたらボラれているのかも知れないが、ベイエリア独身日本式サラリーマンにとってはハシタ金であろう。ジャングルの中の巨大遺跡は圧巻で、早朝発、片道5時間、特に会話なしの気まずいドライブをする価値のある遺跡であった。ドライバーはいいやつで、道中の食事も気を使って同じテーブルについてくるが、全く会話ができないので正直辛い。いくつかスペイン語でしゃべれるネタを用意した方がいいだろう。
カンペチェは観光都市でとても安全だけど、賑々しくなく、静かな落ち着いた、何より歩いているだけで引き込まれる素敵な街なので、孤独な日本式独身サラリーマンは訪れる価値がある。我々ももう30過ぎの大人だ。旅というものは所詮現実逃避の手段なので、くれぐれも“価値観が変わった”や“現地の人々との出会いの奇跡に感動した”などといった恥ずかしい自慢話を、同僚や女子たちにしないことだ。変えるべき自分や奇跡は、毎日の生活の中で見えたり、起きたりしている。