あすきなまこブログ

七宝焼を焼いています。

相模なつきさんのこと

2009-10-21 12:03:05 | まんが
古本市場やイーブックオフを利用したりなんかして、相模なつきさんの本がかなり集まってきました。昨日届いたのは、マーガレットコミックスの「彼女は何かを知っている」「笑ってよ」の二冊です。他の本は、いつもは行かない遠くの古本市場で見つけて、即買い!でした。

はじめて彼女の作品を読んだのは、「コーラス」誌上でした。「愛があるなら」という作品を読みました。このタイトルの単行本の発行が2000年4月となっているから、雑誌で読んだのはさらに前だったろうなあ…。
マーガレットの方で執筆していらした方だと知らなくて、でも、妙に心に残るので、このひとは何者だろう…なんだか田淵由美子入ってるような気もするけど…なんて、当時ともだちと語った覚えがあります。この作品は、男が割にいい加減で、暗い目で…正直あまり好みのタイプではなかったのですが、なのに、忘れられなかったんですよね…。月が見ているんですよね…。主人公は、月と普通に話すの…。

マーガレット時代の作品は、さらに繊細で、まさにガラス細工のようで、読んでいると胸が苦しくなるような…。すごいなあ…よくこんな細い線描けるなあ…つーか、印刷にも良く出るなあ…なんて思いました…。また、学生さんが主人公なのも、よかったです…。ひたむきだし…。
そうそう、少女まんがって、こうだったよな…。雨の匂いとか、淡いひかりとか、空気を描いてたよな…。そこもまた、胸苦しくさせる要因なんだけども…。
生きて、ちゃんと存在して、動いている肉感的な人間に思えないんですよね…。心だけを純粋な形で取り出して、彼女の絵にのせて、かすかな音楽を奏でているような、そんな感じといえばよいのでしょうか…。

コーラスのほうでは、昔の作品より線がはっきりしてて、リアリティみたいなものも感じますが、やっぱ描かれている空気感が、わたしの心を捉えたんだろうなあ…。そういうことだったのか、やっとわかった…。

彼女の単行本、すべて絶版になっているのかな…。復刊ドットコムに行ってみたら、復刊を望む人々の声がたくさん読めて、なんだかうれしかったです…。単行本未収録作品もたくさんあるんですね…。読めたらすてきだろうなあ…。

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