ご案内のとおり事務所移転はすでに済んでおりますが、随分エネルギーを費やした作業だったので、経緯を綴っておこうかと(奮闘記?)。
地震対策で移転を検討されている事業者に少しでもお役にたてれば、との老婆心もあります。
見えず、いつくるかもわからないものと戦ってもねぇ、あがいてもしょうがないよ、という考え方もありましょう。
私も自分がサラリーマンで自分だけのことなら、「勤務している会社が倒壊したら皆もろともじゃ。」などと変な腹もくくれましょうが、移転出来ない事情も無いのにその努力をしない、という選択肢は私の中になかったのです。
移転の基本理念。目的達成のためには基本理念を決めるのが一番です。
これがぶれると大判風呂式広げてしまい、収集がつかなくなります。
コンサルティングにも通じることですね。
基本理念(テーマ)は防災です。
・地震に関して、可能な限り情報を入手する。
・入手できた情報から可能な限り反映して候補地を選抜する。
「可能な限り」とは、無制限に時間があるわけでもないので、繁忙期を迎えるまでの猶予期間においてベストを尽くすということでした。実際、天災は待ってくれませんし。
所詮、自然の猛威に人知で立ち向かえないとしても、シミュレーションや事実から学ぶことは有ろうということで、東京都の地盤、地域危険度測定調査、直近の震災の震度と将来の試算結果、ハザードマップにJ-SHISなど、目につくものは入手し、データ化。
そうこうしているうちに4月に被害想定が見直され、仕切り直しも余儀なくされました。
(連日、地図を見続けたおかげで、どの区がどんな形をしているのか、しっかり頭にたたきこまれるという副産物も得ました。)
川を渡らないと避難や帰途ができない地域は除外、火災が起きると延焼が予想される地域も除外、
水没すると考えられる地域も除外、物流の寸断を考えると環状7号線内も選択肢として無くなりました。
経営者たらんもの、区の持つイメージから派生する、このあたりに事務所を構えたいっていうあこがれの地域ってあるんです。
が、何分今回は災害対策、ネームバリューを優先している場合じゃない。基本理念に沿わなければ。
あこがれも生きててなんぼですからね。これはぐっと我慢して、候補地を絞り込んだのです。
本日は候補地決定までのプロセスで終わりにいたします。
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