【詩の朗読】 弱った心
「朝の光に」
ごらん
光を遮ろうとする
厚いカーテンさえも
朝の光に縁どられて明るい
また朝日が昇るのだ
暗闇にかたどられた顔に
バラ色のひびを入れて
重たい眠りから体を起こせと
答えの出ない問いにも
きっと何かしらの答えが待っている
まだ痛む傷も
きっと癒されるときがある
毎日 訪れる朝の
長く伸びる光の指先は
僕の瞼を明るませて
また歩き出すように促す
まだまだ伝えることがあるのだと
開いた扉の向こうには
明るい陽射しがある
その光を素直に浴びて
ゆっくりと歩けばいい
その日の出来事を
精いっぱい生きれば良い
朝の光が瞼の裏側を
橙に明るませる
目を閉じていても
眩しすぎるから
また歩き出そうと思う
ごらん
光を遮ろうとする
厚いカーテンさえも
朝の光に縁どられて明るい
また朝日が昇るのだ
暗闇にかたどられた顔に
バラ色のひびを入れて
重たい眠りから体を起こせと
答えの出ない問いにも
きっと何かしらの答えが待っている
まだ痛む傷も
きっと癒されるときがある
毎日 訪れる朝の
長く伸びる光の指先は
僕の瞼を明るませて
また歩き出すように促す
まだまだ伝えることがあるのだと
開いた扉の向こうには
明るい陽射しがある
その光を素直に浴びて
ゆっくりと歩けばいい
その日の出来事を
精いっぱい生きれば良い
朝の光が瞼の裏側を
橙に明るませる
目を閉じていても
眩しすぎるから
また歩き出そうと思う
優しくなりたいなと思います
けれど若い頃には
それだけの心の力はなくて
思いだけが先行し
苦々しい気持ちになったことも
少なくありません
自然体で人に優しく接することが
できるようになったのは
それこそ子供が出来て以降
親への感謝や
支えてくれる沢山の人の思いが実感できて
ようやく自然と心も優しく
人にも素直になれたような気がします
僕は駄目ですね
ちょっと心がひねくれているので
自然な行いをするのに一苦労です
けれど若い頃には
それだけの心の力はなくて
思いだけが先行し
苦々しい気持ちになったことも
少なくありません
自然体で人に優しく接することが
できるようになったのは
それこそ子供が出来て以降
親への感謝や
支えてくれる沢山の人の思いが実感できて
ようやく自然と心も優しく
人にも素直になれたような気がします
僕は駄目ですね
ちょっと心がひねくれているので
自然な行いをするのに一苦労です
子供の頃に
お祭りの夜店をのぞき込んでは
気持ちを高ぶらせていました
お祭り自体が日常とは違う熱を帯びていて
その熱に自分も感染したように
お小遣いをもらって
何に使おうかと夜店を見比べていました
今考えると
随分と値段を吹っ掛けられたりしていて
ひどい話だなどと腹を立てたりもするのですが
それはそれで楽しかったので仕方がないですね
子供たちがお祭りに行くと
つまらない銃や刀を買ってきて
何なのと思ったりもするのですが
よく考えたら自分も同じようなものを
好き好んで買っていました
そんなお祭りも
しばらくは中止が続き
子供たちが楽しめる場が少なくて残念です
お祭りの夜店をのぞき込んでは
気持ちを高ぶらせていました
お祭り自体が日常とは違う熱を帯びていて
その熱に自分も感染したように
お小遣いをもらって
何に使おうかと夜店を見比べていました
今考えると
随分と値段を吹っ掛けられたりしていて
ひどい話だなどと腹を立てたりもするのですが
それはそれで楽しかったので仕方がないですね
子供たちがお祭りに行くと
つまらない銃や刀を買ってきて
何なのと思ったりもするのですが
よく考えたら自分も同じようなものを
好き好んで買っていました
そんなお祭りも
しばらくは中止が続き
子供たちが楽しめる場が少なくて残念です
「一本の木」
あなたは湖畔にたたずんでいた
白いかすみ草が咲いているように
そこだけ明るんでいた
太陽はいく千もの光の魚を
水面に浮かべた
それは金色のヒレを動かしながら
ひらひらと泳ぎ出した
真っ直ぐに伸びたあなたの白い足もとへ
光の魚が群れをなすと
その真ん中に立って
あなたはそこから
大きな一本の木になった
真っ直ぐに空へと伸びる
姿勢の良い姿そのままに
太陽の呼ぶ声に応え
空を抱きかかえるように
太い枝を広げた
光の魚はあなたの枝の
芽吹いたばかりの若葉になった
風が通るたびに
その一つ一つが眩しく
楽しく笑い揺れた
その木陰で僕は休んでいてもいいの
と 尋ねると
木の葉を揺する
それは肯う合図
だからあなたの木陰には
たくさんの生き物が
安心をして寝そべった
その高い梢には白い雲が休んでいる
すべてのものがあなたを大好きだった
あなたの周りにはやがて
木々が背を伸ばし
あなたはその真ん中で
ひときわ高く
全てを見渡す
母の眼差しのようだった
僕は安心をした小さな子供のように
あなたの幹に凭れかかり
木漏れ日をまぶしく見上げた
鳥も虫も動物もいる
あなたの下ではすべてが庇われた
この世界の大切な友達だった
あなたは湖畔にたたずんでいた
白いかすみ草が咲いているように
そこだけ明るんでいた
太陽はいく千もの光の魚を
水面に浮かべた
それは金色のヒレを動かしながら
ひらひらと泳ぎ出した
真っ直ぐに伸びたあなたの白い足もとへ
光の魚が群れをなすと
その真ん中に立って
あなたはそこから
大きな一本の木になった
真っ直ぐに空へと伸びる
姿勢の良い姿そのままに
太陽の呼ぶ声に応え
空を抱きかかえるように
太い枝を広げた
光の魚はあなたの枝の
芽吹いたばかりの若葉になった
風が通るたびに
その一つ一つが眩しく
楽しく笑い揺れた
その木陰で僕は休んでいてもいいの
と 尋ねると
木の葉を揺する
それは肯う合図
だからあなたの木陰には
たくさんの生き物が
安心をして寝そべった
その高い梢には白い雲が休んでいる
すべてのものがあなたを大好きだった
あなたの周りにはやがて
木々が背を伸ばし
あなたはその真ん中で
ひときわ高く
全てを見渡す
母の眼差しのようだった
僕は安心をした小さな子供のように
あなたの幹に凭れかかり
木漏れ日をまぶしく見上げた
鳥も虫も動物もいる
あなたの下ではすべてが庇われた
この世界の大切な友達だった