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高畑勲さん死去

2018年04月08日 | アニメ・特撮
宮崎駿監督と並ぶ日本アニメーション界の巨匠=アニメーション監督の
高畑勲さんが、4月5日、肺がんのため都内の病院で亡くなった。
享年82。

高畑さんは昨年の夏頃に体調を崩し、その後ずっと入退院を繰り返して
いたとの事。



「アルプスの少女ハイジ」や「火垂るの墓」などの作品で知られる高畑
さんは、東京大学文学部の仏文卒。
フランス語も堪能で、後年フランスで表彰された時もフランス語で挨拶
されたのは有名な話。

フランス文学者が脚本に関わったアニメ映画の影響で東映動画に入社。



名作「わんぱく王子の大蛇退治」で演出助手を担当。
続いて「太陽の王子ホルスの大冒険」で初監督を務め、のちにアニメ
映画の金字塔と言われる評価を得た。



※高畑勲、宮﨑駿、大塚康生が参加したレジェンド作品だから推して
 知るべしですよね。
 後のクリエイターに大きな影響を与えたアニメとしても有名です。



昭和46年には後輩の宮崎駿監督とともに東映を退社、会社を移籍しつつ
「ルパン三世」や「アルプスの少女ハイジ」、「母をたずねて三千里」
「赤毛のアン」などのテレビシリーズを手がけた。



また、宮崎監督の「風の谷のナウシカ」にはプロデューサーとして参加。
昭和60年には宮崎監督とともにスタジオジブリを設立。

自ら手掛けた「火垂るの墓」「おもひでぽろぽろ」「平成狸合戦ぽんぽこ」
「ホーホケキョとなりの山田くん」などを発表。
その功績は欧米でも高く評価され、各賞の受賞、叙勲など名誉に輝いた。



平成25年には14年ぶりの長編映画「かぐや姫の物語」を発表、その美しい
映像と作風は国際的にも高く評価された。

国内外から高畑さんを惜しむ声が届いているようです。
それも納得の実績、お仕事の質です。



個人的には、「アルプスの少女ハイジ」が一番印象深いなぁ。
あの美味しそうに溶けるチーズ、白いパン!

うちの連れ合いは「赤毛のアン」の印象を語っております。
「銀行が倒産してマシュウがショック死しちゃったんだよ!」…と。

子供向けでも容赦ないのは当時からでしたね。



丁寧な生活描写にリアルな展開…。
それが表現の根幹にあったと後で知りました。

高畑勲さんもまた、「受け手を甘やかさない」表現者だったのですね。



小学校の授業で、実写版映画のハイジを観ました。
欧州で作られ、俳優もあちらの方々、充分に素晴らしいはずなのに
講堂で体育座りしながら鑑賞した我々は全員「コレジャナイ感」で
一杯でした。

それだけ「アニメのハイジ」が刷り込まれていたのです。

ただただ感謝あるのみ…。
高畑勲さんの御冥福をお祈りいたします。