あるBOX(改)

ボクシング、70年代ロック、ヲタ系、日々の出来事などをウダウダと・・・

ポール・ロジャース・ネタで引っ張る!フリー、バドカン関連のアルバム・レビュー(14)

2005年11月30日 | CD紹介(P・ロジャース)
――で。
バドカン消滅の後、すぐに発表されたロジャース先生のソロが「カット・ルース」。

全ての楽器を自分一人でコナし、録音してしまったトコロに「バンドとの決別」を感じるが。

出来たアルバムは「バンド・サウンド」だったりするもんだから、こっちの心中は複雑・・・。

6曲目の「ブギー・ママ」なんて、ドラムのリズムがアッチャコッチャしてて、少し耳に痛いし・・・。
ただ、厄介なバンドの人間関係から開放されたせいか、曲調は原点に返り、音も明るい。
曲も悪くは無いし。バドカンの「ラフ・ダイアモンド」より全然イイ(笑)。
個人的には結構スキなアルバム。
ジャケットのロジャース先生は、憂いを帯びた表情してるが。
デニムシャツを着たロジャース先生、ファッションのダサさは有名だが、このシンプルな格好は良かったですな。

バドカン後期は、太ったタヌキ体型になった上、むっちりタイツ系や胸毛披露の胸開きシャツ着たりして、かなりキツイものがあったのだが。
もう、シェイプされた印象ですよ、色々と(笑)。
感激するP・ロジャースのファンをよそに、このアルバムは大して売れなかった。
同時期にケニー・ロギンスの「フット・ルース」が売れまくったからだ。・・・私はそう睨んでいる。



【Paul Rodgers/Cut Loose】1983発表

1:Fragile
2:Cut loose
 3:Live in peace
4:Sweet sensation
5:Rising sun
6:Boogie mama
7:Morning after the night before
8:Northwinds9:Superstar
10:Talking guitar blues

――1曲目の「フラジャイル」。

ギターサウンドに乗って「You Better Love Me♪」の連呼。
「オレを愛したがイイぜ」と何度も歌い、「だってオレは君を愛しているから」と来る、これまたシンプルな歌詞。

シャッフル・ナンバーの「カットルース」。

後にJ・ペイジと組んだ「ザ・ファーム」で再録、90年代の来日ソロ公演でも演奏されて観衆を感動させた「リヴ・イン・ピース」。

じっくり聴かせるミディアム・ナンバーの「モーニング・アフター・・・」など。

やっぱロジャース節は健在で。フリー時代を思い出させる若々しい歌声は、やはり原点回帰を感じさせてくれます。



このアルバムはアトランティック・レコードから発売され、多分その縁で「レーベルの記念コンサート」にも登場したのだが。

YES(ロンリーハート時代)やELP(レイク抜き)が登場し、短い持ち時間に不遇さを感じさせられたが、それでも地力のあるトコロを見せ。
ツェッペリンの再編と騒がれた「プラント、ペイジ、ジョーンズ&ボーナム息子」で、やっぱり高音の出ないプラントと指が動かないペイジを見て寂しいモノを感じさせられたりしたのだが。

アトランティックと言えば・・・の「オーティス・レディング」故人となったオーティスの曲を誰が歌うのか・・・と思った時、私の頭に浮かんだのはロジャース先生。
「でも、ありえないよなぁ・・・」と自分の考えを否定してた矢先に、ひょっこり現れた黒髪の小柄な男。
「ポ、ポール・ロジャースだ!!」と驚く私を尻目に、これまた御大オーティスの曲を歌い上げるロジャース先生。

「♪Looks Like、Nothin’Gonna Change♪」と盛り上がる一節を、見事なロジャース節で歌い上げ。
御大オーティスの「ドッグ・オブ・ベイ」さえ、咀嚼して自己流で歌い上げるロジャース先生に感動し・・・

「こんな凄いヴォーカリストが埋もれたままでイイ訳ないじゃないか!!!」
――と
TVの前で叫んだ事も懐かしい。
しかし、その後のロジャース先生といえば。
ジミー・ペイジとの「出がらしコンビ・グループ=ザ・ファーム結成」だの、元フェイゼズのケニー・ジョーンズ(dr)と組んだ出来損ないのAOR(?)バンド「ザ・ロウ」・・・などなど、
迷走は続いていたのでした。
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ポール・ロジャース・ネタで引っ張る!フリー、バッドカンパニーのアルバム・レビュー(13)

2005年11月29日 | CD紹介(バドカン)
【ディソリューソン・エンジェル Desolation Angels】 Swan Song SS 8506(1979)

ヒプノシスのジャケットも麗しいバドカンの全米1位アルバム。正直、「なんで?」と思える出来なんすけど・・・。

79年あたりになると、英米のシーン分離が大きくなった記憶あり。
「英国じゃウケるが米国じゃ、まるでダメ」なバンドも現れてくる。逆に、フォガットやロビン・トロワーみたいに「米の方がウケてるだろうな」ってなバンドもある。



まぁ、陰影ある欧州フレーバーを排除し、景気一発やりゃOK・・・ってか?
誤解も含まってる事を承知で言ってますが(笑)。

――で。デソリューション・エンジェルですよ。
一曲目の「ロックンロール・ファンタゼー」、90年代のロジャース先生ソロ公演の初日・横浜公演の一曲目がコレでした。

場所が分からず、雨の中ずぶ濡れで捜した私が、遅れて入った会場の、入り口付近で聞こえてきたイントロ。
「うおお、ロックンロール・ファンタジーかよ!」と感激したんだか釈然としなかったんだか、よく分からない感情が甦る(笑)。
「ロックンロール・フーチークー(デリンジャー&ウィンター)」「ロックンロール・ドクター(リトル・フィート)」「ロックンロール・ストラテジー(38スペシャル)」・・・などなど。ロックンロールが冠されたイイ曲は多いですが、バドカンの曲もOKですよ。

いま聴くと、サビへの微妙な雪崩れ込みや、シンセ・ドラムがキツイですが・・・(笑)。

――以下、曲目。
1.ロックンロール・ファンタジー
2.クレイジー・サークル
3.ゴン・ゴン・ゴーン
4.イーヴィル・ウィンド
5.アーリー・イン・ザ・モーニング
6.ロンリー・フォー・ユア・ラヴ
7.オ-・アトランタ
8.タイク・ザ・タイム
9.リズム・マシーン
10.シー・ブリングス・ミー・ラヴ

――例によって無難な曲が並ぶ。
なのに、なんか枚数を重ねる度にスケールダウンしている気がする。



「バーニング・・・」の「マン・ニード・ウォーマン」みたいなブルース・フォームの曲「ロンリー・フォー・ユア・ラヴ」もあるし。
例によって、ハードロック味付けの曲あり、スローな曲もあり、構成も無難なのだが。

「これで全米1位?他に良いアルバム無かったの?」と言いたくなるのを堪え切れないワタクシなのでした。

次に発表されたの82年の「ラフ・ダイアモンド」(Swan Song 90001-1 US)は、契約履行の為に作られたであろう、消化試合的なアルバムなので。



今回、取り上げた「デソルーション・エンジェル」は、実質メンバーの仲が悪化する前のアルバムとしてバドカン最後のモノと私は捉えております。

帯には「ロッド・スチュワートをして『英国ロック史上最高のヴォーカリスト』と言わしめたP・ロジャースの歌唱が冴える!」みたいな煽り文句あったが。

ロジャース先生、ますます円熟味を増してますが。レコーディング時、蓄膿にでもなられていたのか?なんか、アルバム全般的に鼻声っぽいんですけど・・・・。
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ポール・ロジャース・ネタで引っ張る!フリー、バッドカンパニーのアルバム・レビュー(12)

2005年11月28日 | CD紹介(バドカン)
70年代も中期に入ると。ベテラン・バンドは大半が過渡期を迎え。
マンネリか、イメチェン図って失敗か・・・のパターンに落ち込むのだが。

バドカンも例に漏れず・・・だな。
77年に発表された「バーニング・スカイ」。

「バッ・ドカ~ン」と雷鳴の轟音が響いて始まるオープニングのタイトル曲は、いかにもHRなリフで迫ってくるし。ギターソロもアグレッシヴだし。通しで聴くと、やっぱ曲に大外れないし(余興の「ナップサック」は、ともかく)。

やはり「無難な」作りのバドカン・アルバムなのでありました。その「無難さ」が、だんだん定着していって。曲のスケールが、アルバム毎に少しずつ小さくなっていく・・・。

それがバッド・カンパニーの宿命だったのか?



【バーニング・スカイ Burnin' Sky】

1.バーニング・スカイ
2.モーニング・サン
3.リーヴィング・ユー
4.ライク・ウォーター
5.ナップサック
6.エヴリシング・アイ・ニード
7.ハートビート
8.ピース・オブ・マインド
9.パッシング・タイム
10.トゥー・バッド
11.マン・ニード・ウーマン
12.マスター・オブ・セレモニー

――いくつかの曲は72年頃にロジャース先生が作っていたもの。

フリー解散後に、他のミュージシャンとのセッションで出来た曲だから、ほとぼり冷めるまで待ってたんですかねぇ・・・。
「無難」で「安定した」バドカン・サウンドだが。

英国的な「湿気」は後退し、アメリカナイズされた印象あり。つ~か、アクが抜けたかんじか。
「声の安定感」って意味でも抜群だが。(今にして思えば)青かったフリー時代に較べれば「大人の声」だし。
振り絞る歌い方やめたのか、声に滑らかさがあるんだすわ。



まぁ、この辺じゃタバコとか止めてるんだろうな。Freeの頃は吸ってる写真とかあるが。
その頃は、ブルースやR&Bに憧れて「バーボンやタバコで声を荒らせて一人前」みたいに考えてたのかも知れないし・・・。

とにかく。バドカン後期では、歌声が真っ当になり過ぎてるんですよね。
無茶しないというか。後先考えないシャウトとか殆んど無いし。

彼を彼たらしめた、ウィルソン・ピケットやオーティス・レディング直系の「黒っぽさ」も後退したような・・・。

「ウッ」とか「ハッ」とかの「掛け声」も激減。それが大好きな私を悲しませてくれますわ。

――で、思い出されるのが80年代だったかの記事。
スティーヴィー・ワンダーの引退騒動が70年代に一度あったのだが。
それを質問されたロジャース先生、それまでジョークばっかりでご機嫌だったのが、急に真顔になって
「そんな事は有り得ない。かれは音楽なしじゃ生きていけない」と語り出した・・・って話。

――で、このバーニング・スカイですよ。
改めて聴くと、8曲目の「ピース・オブ・マインド」、9曲目の「パッシング・タイム」なんて、モロにS・ワンダーみたいですよ!

しかも、モータウンから飛び出して「ポピュラー音楽の大家」になったスティーヴィーの影響大・・・で。

なんか、いまさらS・ワンダーの影響受けなくって良いじゃん!・・・と、釈然としない思いは募ったのでした。

音楽家としての格は言うまでも無くスティービーが上ってのは分かるのだが。
だからと言っても、当時のロジャースさんは、既にヴォーカリストとして絶大な評価を得ていた筈・・・、なんで歌唱にスリルが欠ける時期のS・ワンダーの影響受けなきゃならんの?
なんで、同時期のポピュラー歌手の影響なんぞを・・・(S・ワンダーの功績が凄いとは言え)と空しい。

結局は、誰か影響を与えてくれる相手が必要なミュージシャンなんですな、ロジャースさんは。
「無から有を生み出すタイプでは無い」・・・と言うか。

自分が影響与える側に回ったら、与えてくれる相手が無くなっちゃって精彩失った・・・そんな感じ。



――で、この「バーニング・スカイ」ですが。
結局は、私に取っちゃ「地味なアルバム」の範囲を越える物ではありませんなぁ・・・。
ブルース・フォームの「マン・ニード・ウーマン」も白人ブルースに拘り過ぎた歌唱だし。

「単なる黒人ソウル歌唱の模倣」から脱皮したかったのかも知れないが。
「模倣してるけど、ある意味マネしきれてなくて独自のモノが出来ちゃった」的なイレギュラー的な突然変異・・・
それがロジャース先生の歌唱の凄さだったと思うワタクシからすれば、ヴォーカル面でも寂しいアルバムでもあったのでした・・・。
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ポール・ロジャース・ネタで引っ張る!フリー、バッドカンパニーのアルバム・レビュー(11)

2005年11月26日 | CD紹介(バドカン)
未完のフリーが解散し、安定したバドカンに安住を求めたロジャース先生だが。
見事なバドカン1stの成功に続き、それを磐石な物にしようとした野心のセカンド。

それが「ストレート・シューター」。



――とは言え。カジノ・ジャケットを見る限り、まんまアメリカ化を感じるアルバムなんですなぁ・・・。
まぁ、好曲は多い。ロジャースのハイトーン・ヴォーカルが聴ける「グッド・ラヴィン’(ゴーン・バッド)」。

今もレパートリーとしている「フィールライク・メイキン’ラヴ」。
亡くなったコゾフを歌ったともいえる(芸能界で栄光を掴むも薬で命を落とす“ジョニー”を主人公としたバラード)「シューティング・スター」。
これまたハイトーンで歌い上げが聴ける「ディール・ウィズ・ザ・ティーチャー」

・・・等々、良い曲が多いですよ。他のバラード系もコナれてるし。
まぁ、無難な曲が多い・・・ってのがバドカンの弱点でもあるんだよなぁ。



――以下、収録曲。

【Straight Shooter】オリジナル盤1974年発表
1.グッド・ラヴィン’ゴーン・バッド
2.フィール・ライク・メイキン’ラヴ
3.ウィープ・ノー・モア
4.シューティング・スター
5.ディール・ウィズ・ザ・ティーチャー
6.ワイルド・ファイアー・ウーマン
7.アンナ
8.コール・オン・ミー



――曲によっては、ストリングスも盛り込まれてたりして。
これを当時の専門家は「バドカンの進化」と評したが。私は贅肉つけた散漫な演出だと思うのです。
ブリティッシュ色は後退したかな。音も結構、乾いてるし・・・・。
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ポール・ロジャース・ネタで引っ張る!フリー、バッドカンパニーのアルバム・レビュー(10)

2005年11月24日 | CD・書籍紹介(FREE)
「ライブ!」を挟んで発売された再結成アルバム。
それが【フリー・アット・ラスト FREE AT LAST】UICY-2400 \1748(税抜) 
オリジナル:1972年作品

この時期のフリーはと言えば。
「世界挑戦間近だったのに、若さゆえのワガママでチャンスを棒に振ってリングを去った異能のボクサー」なイメージなんですよね。

――で、
やっぱり「もう一回チャンスを!」とカムバックしたが、不摂生が祟り出来の悪いパフォーマンスを見せてしまった・・・と。

それでも、才能の片鱗は充分に見せ、それはそれでファンを魅了はしてみせた・・・って感じか。
フリー空中分解で、益々クスリに のめり込んだコゾフを知り「このままじゃ、彼が駄目になる。彼を救うにはフリー再編しかない」とフレーザーに熱望されて再結成されたフリーだったが。

それでもコゾフのクスリ癖は治らず、生真面目なフレーザーやロジャースは「新しく始めたプロジェクト放棄して再編したのに・・・」と落胆(まぁ、そっちも上手く行ってなかったらしいが)。

フリーというバンドは再度、空中分解したそうな・・・(フレイザーなんて、後で組んだバンド“シャークス”で「他のメンバーがステージ上でフザけた振る舞いしたのが許せん」・・・ってんで辞めちゃったなんつう人だからなぁ)。

例によって曲は悪くない。
でも、アルバム全体から醸し出される倦怠感というか・・・ダラダラ感がシンドイのよね。



ロックチューン「キャッチ・ア・トレイン」、 行進曲風の出だしから続くロジャース先生の歌唱が光る「ソルジャー・ボーイ」。
サビが美しい「マジック・シップ」「セイル・オン」。

90年代のロジャース・ソロ公演で、ギターのJ・ホワイトホーン(元IF)が熱演し、後半のロジャース先生のシャウトも壮絶な「トラヴェリン・マン」。

シングルカットされてスマッシュヒットとなった佳曲「リトル・ビット・オブ・ラヴ」(印象的なベースがオープニングを飾るフリーらしい曲。サビで聴こえるメロトロンも良い!)。

成熟したバラード「ガーディアン・オブ・ザ・ユニヴァース」。アコーステック風味の「チャイルド」。

バラードから始まり後半ロジャースの熱唱で盛り上がる「グッドバイ」・・・。
好曲が並んでますよ。イイ曲多いですよ。

ただ、やっぱり終盤に大人しい曲があつまってダラダラ終わる印象あり・・・。
何と言っても音の構築バランスが悪過ぎる。中低域がスッカスカ。

フレット全体を自在に使うアンディ・フレーザーの天才的なベースだが、個性的な反面「バンドサウンドの土台を支える役割を放棄している」面もあり。

ギターのコゾフが「それを補うのがオレの役割だった」って語るのも納得の勝手フレーズの連発。

「自由に弾けない」「全体の中低域を押さえる為に弦も太めに張り替えた(コゾフの特徴となった太いビブラートも、実際は苦肉の策だったそうな・・・)」。

あと「ベースとヴォーカルに較べれば曲が書けない」コゾフ、発言権も失われていったのは容易に想像できる。
そんで、「ここは抑えるトコロだから、ギター弾きまくるな」みたいな抑圧があったに違いない。

――で、ストレスから走った薬を生真面目なメンバーに咎められ、ますます迷走。

「彼を救おう!」と言った当人が、以前のまんまのプレイして、フォローする気力の失せたコゾフは「縁の下」の仕事を放棄(つ~か、心身ともに疲れて不可能だったか)。

フリー・アット・ラストは、中低域がスカスカで、その辺を押える気力を失ったギターの悲鳴みたいな音色が鳴り響く、奇妙なアルバムになってしまった。

一回、ヴォーカルとベースを掴まえて「お前等、その辺の自覚あるのか!?!?」と問い詰めてみたい・・・(まぁ、A級戦犯のフレイザーは潔く認めて後悔してるらしいが)。

未完の大器の片鱗が垣間見え、失った物の大きさを知る・・・そんなアルバムですなぁ。

最初に紹介した商品番号は、オリジナル・トラック9曲にボーナス・トラック6曲を加えてレギュラー商品化した「フリー・アット・ラスト+6」の物。

――以下、収録曲。

1.キャッチ・ア・トレイン
2.ソルジャー・ボーイ
3.マジック・シップ
4.セイル・オン
5.トラヴェリン・マン
6.リトル・ビット・オブ・ラヴ
7.ガーディアン・オブ・ザ・ユニヴァース
8.チャイルド
9.グッドバイ
~ボーナス・トラック~
10.バーニン’=モルテン・ゴールド(オルタナティヴ・テイク)
11.ホンキー・トンク・ウィメン
12.マジック・シップ (オルタナティヴ・ミックス)
13.リトル・ビット・オブ・ラヴ (オルタナティヴ・ミックス)
14.ガーデン・オブ・ザ・ユニヴァース (ポール・ロジャース・ソロ・ヴァージョン)
15.チャイルド(アーリー・ミックス)



――ハートブレイカー・フリー時代にステージで披露されていたストーンズ・カヴァーの「ホンキートンク・・・」、この後に再度解散したオリジナル・フリーのメンバーがコゾフのソロアルバムに参加した名曲「モルテン・ゴールド」の原型「バーニン’」。

その辺が、注目のボートラか。
まぁ、「ホンキー・・・」は、お遊び半分のセッションで、ロジャースの投げやりにも聴こえる歌唱は感心できませんが。

ただし、「モルテン・・・」は、その素晴らしさに、失われた物の大きさを感じるばかり・・・(結局、後の同窓会セッションで、元フリーのメンバーがコゾフに曲をくれてやったって感じか)。

後年、バッド・カンパニーの控室を訪れたコゾフ、当然ゲストとしてステージに上がると思いきや、ロジャースが絶対に許さなかったとか。年齢的には弟分だったコゾフがクスリから足を洗っていないと聴いたロジャースは「そんなヤツはステージに上げられない」と思っていたのか・・・(皆、フレイザーの事ばっか「まだ10代の天才少年」と言うが、コゾフも大成功収めた時は10代だったんだよなぁ・・・)。

これまた古本屋で高値で買ったニュー・ミュージック・マガジンのバックナンバー「マチ・ロジャースが語る夫ポール」のページ。

大半が亭主の「おのろけ」ばっかりで「なんでぇ、もっと音楽的なコト知りたいのに、カネの無駄じゃねぇかよ」・・・とも思ったが。まぁ、その辺が聞けただけOKか・・・。

ちなみに日本人のマチさん、今はミュージシャンとなった子供達を育て上げ、ロジャースとは離婚。
今回の来日、ロジャース先生は新しい嫁を連れて来ていたとか・・・。

――余談でしたなぁ。
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ポール・ロジャース・ネタで引っ張る!フリー、バッドカンパニーのアルバム・レビュー(9)

2005年11月24日 | CD・書籍紹介(FREE)
――で、フリーのサードアルバム。

「フリー/ハイウェイ+6 HIGHWAY」 UICY-2398 \1748(税抜)
オリジナル:1970年作品

しかし、凄いペースでアルバム作ってんなぁ・・・。
「年に2枚は当り前」ってか。

「オール・ライト・ナウ」大ヒット余韻醒めやらぬ内に後続打カッ飛ばそうって腹だったんだろうが(特にレーベルオーナーのクリス・ブラックウェル)。

シングルカットの「スティーラー」がイマイチ売れず。
慌てて続けたアコースティック調の「マイブラザー・ジェイク」がスマッシュ・ヒットしたりして迷走の様相・・。



――で。グループ充実期の4thアルバム「ハイウェイ」だが。
1stから3rdで一気に成熟したバンドの老成が始まっている印象・・・。

メンバー皆、若いのに・・・。静かな曲が多いかなぁ・・・。
以前のような「取って付けた感」は減ったが、バラードやアコースティック物が、これまた全体の印象を地味にしている感じ。
「ビー・マイ・フレンド」みたいな“フリーのバラード”の代表作もあるけどね。

上記商品ナンバーは、オリジナル・トラック9曲にボーナス・トラック6曲を加えてレギュラー商品化されたもの。

――以下、収録曲。
1.ザ・ハイウェイ・ソング
2.ザ・スティーラー
3.オン・マイ・ウェイ
4.ビー・マイ・フレンド
5.サニー・デイ
6.ライド・オン・ポニー
7.ラヴ・ユー・ソー
8.ボディ
9.スーン・アイ・ウィル・ビー・ゴーン
~ボーナス・トラック~
10.マイ・ブラザー・ジェイク(シングル)
11.オンリー・マイ・ソウル(シングルB面)
12.ライド・オン・ポニー(BBCセッション)
13.ビー・マイ・フレンド(BBCセッション)
14.レイン(オルタナティヴ・ヴァージョン)
15.ザ・スティーラー(シングル・ヴァージョン)



――当時、未収録だった「マイ・ブラザー・ジェイク」がボートラで入ってるのが注目点か(もっとも、ハイウェイのセッションとは別日に録られた曲らしいですがね)。

これが聴きたくて、廃盤だった「フリー・ストーリー(バドカンが売れたのに便乗して作った?フリーの2枚組ベスト」探しまわったんだよなぁ・・・。

で、中古盤屋でプレミア付9800円の古いアルバム買ったんだよなぁ・・・。
そしたら数ヶ月で「フリー・ストーリー」CD化されたんだよなぁ・・・。
レコ-ドの価値ガタ落ちだよなぁ・・・。

まぁ、CDの方には「ハートブレイカー」のライヴ・ヴァージョンは入ってなかったけど。
でも、音のバランス悪くて、途中でキーボードが大音響で乱入してくる不完全ライヴ、無くても問題ないかなぁ・・。

――で、シングルで結構売れたっていう「マイ・ブラザー・・・」、どんな凄いHRかと思ったら、爪弾くピアノに続いてロジャース先生がしっとり歌う、ミディアム・バラード(?)。

個人的には「スティーラー」のリフやベースラインが大好きなので、「なんで、スティーラーより売れたの?」と当時は不思議でしょうがなかった曲ですが。
聴き慣れたら「これはこれで良いな」って感じです。
歌詞は、バドカン路線に繋がるアウトロー哀歌・・だし(勝手に決め付けておりますが)。

あとは例によってBBCセッション。
まぁ、悪いワケないですよ。
ロジャース先生本人だって「オリジナル・フリーのライヴに不発は無かった。コゾフの状態が悪くなった後期でもだ」と言ってますからなぁ・・・。
このアルバム発売後に来日するも、極東ツアーの途中(オーストラリアへの移動中、大ゲンカ?)でグループは空中分解し、解散・・・。

フリーの短い全盛期は「熱情の1st~進化の2nd~充実の3rd~老成の4th」と、あっと言う間に過ぎ去ってしまったのでした。
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ポール・ロジャース・ネタで引っ張る!フリー、バッドカンパニーのアルバム・レビュー(8)

2005年11月22日 | CD・書籍紹介(FREE)
「フリー/ファイアー・アンド・ウォーター FIRE AND WATER」
UICY-2397 \1748(税抜)
オリジナル:1970年作品

「大ヒット曲『オール・ライト・ナウ』を収録したグループ最高傑作!」と言われるアルバムだが。
やっぱ音が良くない。
ギターの音色なんて「ベロ~ン」とした三味線の出来損ないみたいで。ベース音も途中で上行ったりして、それをカヴァーするバスドラの音も淡白。

演奏も、やっぱ練りすぎて鮮度落ちてる感は拭えない。
曲はイイんですよね、例によって。

1曲目は「ファイアー・アンド・ウォーター」だし。
ロジャース先生が朗々と歌い上げる「オウ・アイ・ウェプト」も好曲だし。
「リメンバー」も個人的には大好きなミディアム・ナンバーだし(出だしのギターが最高だが、後で鳴ってるオーバーダブが三味線の出来損ない・・・)。

「ミスター・ビッグ」も、この後のライヴでハイライトとなる盛り上がりソングだし。
ストイックなスロー曲「ヘヴィ・ロード」も良いし。
ややベタなバラード「ドント・セイ・ユー・ラヴ・ミー」も、次の「オールライト・ナウ」への布石だと考えれば許容範囲。



――でも、やっぱ鮮度に物足りなさが。
スタジオで弄くり回すより、ライヴで勢い増したがOKなバンドの筈だが、どうも初のセルフ・プロデュースで経験不足を露わにした感じ・・・。

まぁ、パープルで言えば「マシンヘッド」みたいなアルバムか。
代表曲てんこ盛りなれど、後続で出たライヴ・アルバムの方が、同じ曲でも出来がイイ・・・と。
ちょっと前に英国の放送局だったが行ったアンケートで「最も過大評価されたアルバム」なんてのがあったが。
ある意味、フリーの最高傑作と言われる「ファイアー・アンド・ウォーター」もそうなのかも知れませんなぁ・・・。
たまに「リメンバー」や「オールライト・ナウ」聴きたくて引っ張り出す一枚なんですが・・・。



上記の商品ナンバーは、オリジナル・トラック7曲にボーナス・トラック6曲を加えてレギュラー商品化されたもの。
レコードジャケット・サイズのスリーブにCDがパッケージされた「でかジャケCD」ヴァージョンもあり。

――以下、収録曲。
1.ファイアー・アンド・ウォーター
2.オウ・アイ・ウェプト
3.リメンバー
4.ヘヴィ・ロード
5.ミスター・ビッグ
6.ドント・セイ・ユー・ラヴ・ミー
7.オール・ライト・ナウ
~ボーナストラック~
8.オウ・アイ・ウェプト(オルタネイト・ヴォーカル・テイク)
9.ファイアー・アンド・ウォーター(ニュー・ステレオ・ミックス)
10.ファイアー・アンド・ウォーター(BBCセッション)
11.オール・ライト・ナウ(BBCセッション)
12.オール・ライト・ナウ(シングル・ヴァージョン)
13.オール・ライト・ナウ(ファースト・ヴァージョン)

――元々が短い収録時間のアルバムだから、ボートラ収録されても長くは無い(笑)。
10曲目(ファイアー・アンド・ウォーター/BBCセッション)と11曲目(オール・ライト・ナウ/BBCセッション)を聴けば、「やっぱりフリーはライヴ・バンドだったんだなぁ」と再認識する事になるでしょう・・・。

まぁ、コゾフが「ブルースロックのファンからは『売れ線の曲を出しやがって』って叩かれたよ」とボヤいた「らしくない明るい曲=オールライト・ナウ」は、スタジオ・ヴァージョンで充分に感激できるが・・・。
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ポール・ロジャース・ネタで引っ張る!フリー、バッドカンパニーのアルバム・レビュー(7)

2005年11月22日 | CD・書籍紹介(FREE)
【フリー+10 FREE】UICY-2396 \1748(税抜)
オリジナル:1969年作品

・・・で、セカンドアルバム。
セカンドなのに、セルフタイトル。
普通、1stで「Same」なら分かるが、セカンドにグループ名と同名タイトルを付ける・・・と。
ま、レーベル同じのトラフィックが、そうだったし。
スプーキー・トゥースも、それに近かったし。

・・・で、良く言われるのが「ブルース・ロックから脱却し彼等独自のサウンドを確立した記念作」って言い方。
確かに、リズムセクションに変化あり。
カークのドラムは後ノリになってるし。
1stでは、ギターとユニゾンみたいな無難な音が大半だったフレーザーのベースも、リズムにウネリが出て来て、音階にも独自性あり。
「低いトコロ押えときゃいい」ってなベースでは、明らかになくなっている。そして、無音の美学ともいえる「抜き」も・・・。
師匠のアレクシス・コーナーに教わったという「なんでも詰め込みゃイイってワケじゃ無い」って美学。オーバーダブも減ってる感じだし、かなり練って作られた印象あり。

反面、楽曲が「こねくり回されて新鮮度が落ちてる」印象も拭えない。
音質も、ドラムのアタック音は後退してるし。
全体的にくぐもった上に、一音一音が細くなってると言うか。瑞々しさが失われたように感じられる。

曲は悪くない。ヘヴィロックの傑作「ウォーマン」「ブロ-ド・デイライト」「トラブル・オン・ダブルタイム」、早足リズムの「ソング・オブ・イエスタディ」、フレイザーのベースラインが独自性を発揮した「アイル・ビー・クリーピン」
・・・と、ライヴでは盛り上がったであろう好曲が多いのよ。

ただ、取って付けたようなバラードが・・・。
アルペジオのギターに、呟くようなヴォーカル、ただ大人しいドラム・・・。
音の鮮度の無さと、このベタなバラード群が、同アルバムを地味にしている印象は拭えず。

あまり、聴き始めの人には勧められないアルバムですなぁ・・・。

上記の商品番号は、オリジナル・トラック9曲にボーナス・トラック10曲を加えてレギュラー商品化されたもの。



――以下、曲目

1.アイル・ビー・クリーピン
2.ソングス・オブ・イエスタデイ
3.ライイング・イン・ザ・サンシャイン
4.トラブル・オン・ダブル・タイム
5.マウスフル・オブ・グラス
6.ウーマン
7.フリー・ミー
8.ブロード・デイライト
9.モーニング・サッド・モーニング
~ボーナストラック~
10.ブロード・デイライト (シングル・ヴァージョン/モノ・ミックス)
11.ザ・ワーム(シングル・ヴァージョン/モノ・ミックス)
12.アイル・ビー・クリーピン (シングル・ヴァージョン/モノ・ミックス)
13.シュガー・フォー・ミスター・モリソン (シングル・ヴァージョン/モノ・ミックス)
14.ブロード・デイライト(BBCセッション)
15.ソングス・オブ・イエスタデイ(BBCセッション)
16.マウスフル・オブ・グラス (アンディ・フレイザーによるソロ・アコースティック・ヴァージョン)
17.ウーマン(オルタナティヴ・ヴァージョン)
18.トラブル・オン・ダブル・タイム(アーリー・ヴァージョン)
19.モーニング・サッド・モーニング (オルタナティヴ・ヴァージョン)

――ビッグネームが次々とボートラ入りの紙ジャケ出す中、半ば諦めてたのがウソのような、ボートラの曲数よ(涙)。
注目は、14曲目&15曲目・・・か。
「ブロード・デイライト(BBCセッション)」「ソングス・オブ・イエスタデイ(BBCセッション)」
ま、英国国営ラジオでのスタジオ・ライヴなのだが。

これが・・・良いのよ!!(涙)
「ブロード・・・」ではカークのドラム、いい音(低音)のタム叩いてるし。

ドラム連打で始まる「ソング・・・」に至っちゃ、ノリの良さに「これくらいの勢いでスタジオ・アルバムも録っててよ!!」と泣きが入る程のカッコ良さ!!

ファンは、これだけでも「買い」ですよ。
なんつっても「ソング・・・」はBOXセットのタイトル名になった曲ですからねぇ・・・。

ちなみに、青空を背景に羽ばたくように闊歩する女性のシルエットを撮ったジャケットは、グループのジャケ史上で最高の物で。

下からアオりで撮ったアングルは、普通に現像したらトンでもない事になるのだが(笑)。
そこはアーティスティックに加工・編集され、女性のシルエットは宇宙の切り抜きとなり(マグリット的とも言えるなぁ・・・)、まさに「FREE」なジャケット・フォトとなったのでした。

アイランド・レーベルの設立ウン十周年記念に発売されたビデオで、同レーベルのイメージ・デザインの「i」と「椰子の木イラスト」がCGアニメで右に左に飛び交う中・・・。
この「女性」が、青空を軽やかに駆けていく姿が「動くCGアニメ映像」として見れた時は、なんか無性に感激したんだよなぁ・・・・。
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ポール・ロジャース・ネタで引っ張る!フリー、バッドカンパニーのアルバム・レビュー(6)

2005年11月18日 | CD・書籍紹介(FREE)
ここらから「オススメ」というより、発表順にアルバムを並べてレビューして行きましょう。僭越な行為ではありますが。

【トンズ・オブ・ソブス+8 TONS OF SOBS】 UICY-2395 \1748(税抜) 
オリジナル:1969年作品

忘れじのへヴィ・ロック・バンド「フリー」のデビュー・アルバム。
上記の商品番号は、オリジナル・トラック10曲にボーナス・トラック8曲を加えてのレギュラー商品のもの。

ぶっちゃけ、当時はブルース・ロックのブームも下火っつ~か、「アート・ロック」に移行した時代だと思うのだが(あと「サイケデリック」「フラワー」路線)。

そんな時代に偉大な若年寄たち(10代のメンバーもあり)は、勢いに満ちたブルース・ロック・アルバムを作り上げたのでした。

売上も良くはなかったらしいが、フリーの魅力の片鱗とロックらしい初期衝動が詰まった瑞々しい好盤で。
私は大好きなアルバムです。



以下、曲目。
1.オーヴァー・ザ・グリーン・ヒルズ~パートI
2.ウォリー
3.ウォーク・イン・マイ・シャドウ
4.ワイルド・インディアン・ウーマン
5.ゴーイン・ダウン・スロウ
6.アイム・ア・ムーヴァー
7.ザ・ハンター
8.ムーンシャイン
9.スウィート・トゥース
10.オーヴァー・ザ・グリーン・ヒルズ~パートII
~ボーナストラック~
11.アイム・ア・ムーヴァー(BBCセッション)
12.ウェイティン・オン・ユー(BBCセッション)
13.ガイ・スティーヴンス・ブルース(ブルース・ジャム)
14.ムーンシャイン(オルタナティヴ・ヴォーカル)
15.スウィート・トゥース(アーリー・テイク&オルタナティヴ・リリックス)
16.ヴィジョンズ・オブ・ヘル(未発表マスター・ミックス)
17.ウーマン・バイ・ザ・シー(オルタナティヴ・ヴァージョン)
18.オーバー・ザ・グリーン・ヒルズ(BBCセッション)    

1曲目はアコギ弾き語り風の「オーヴァー・ザ・グリーン・ヒルズ~パートI」。
クリムゾンのセカンドで言えば「平和」に当たるオープニングの小品。

2曲目の「ウォリー」は、アップテンポでアグレッシヴなブルース・ロック・チューン。とにかくヴォーカルも演奏も勢いあるねぇ。

ギターのフィードバック音から始まる3曲目が、「ウォーク・イン・マイ・シャドウ」。リフも最高な、「これぞ、フリー!」ってな“ヘヴィ・ブルース・ロック”だが、ロジャース先生は「自分が前のバンドで作ってた曲で、そう言われるのは不思議だなぁ」と素っ気ない。

4曲目の「ワイルド・インディアン・ウーマン」は、ミディアム・テンポのブルース・ロック。
この辺、ピーター・バラカン氏の「フリーはハードロック・バンドと言われてるが、自分はブルース・ロックのバンドだと思う」って意見も分かる。

5曲目はブルース・カヴァーの「ゴーイン・ダウン・スロウ」。
ブルース・フォームに則ったフレーズとリズムが聴ける曲。
ピアノも、まんまブルース調。

ドラムの導入から始まる6曲目の「アイム・ア・ムーヴァー」は、ライヴよりテンポ速め。
サイモン・カークの手数も多い。

7曲目はアルバート・キングの曲「ザ・ハンター」。
ブルース・カヴァーなれど、前ノリのシャッフルにアレンジ、当時ライヴのオープニングに使われてたと聴いて納得の演奏。
コゾフのギターが楽しげに宙を舞っている。
このアルバムでのコゾフのプレイは、本当にイキイキとしているんだよなぁ。

8曲目の「ムーンシャイン」は、スローな曲調で。
抑揚効いたロジャースの歌唱は、20才そこそこの若者と思えない。

9曲目の「スウィート・トゥース」も、後年なら後ノリで演奏される曲調だが、ここは性急に叩くカークに若さを感じますな。
ギターソロのバックで聴かせるフレーザーのベース・フレーズには、将来性を感じさせる自在さの片鱗あり。

10曲目は「オーヴァー・ザ・グリーン・ヒルズ~パートII」。
1曲目と同じ展開に戻って終焉。
エンドレス効果あり・・・か?

とにかく、後年の「これぞ、フリー!!」っていう後ノリ感も無く、ベースも無難なフレーズ弾いてる「いかにも青い」ブルース・ロック・アルバムだが。

それだけに、当時のライヴの熱気をパッケージしたアルバムとも言え。
若い勢いで一気に作り上げた、後年のフリーのスタジオ盤に無い瑞々しさが眩しい。

なぜか、後年のアルバムより音質も良い事も特筆しときたい。

プロデューサーは、ガイ・スティーブンス。
アイランド・レーベルの社長クリス・ブラックウェルは、バンドがセルフ・プロデュースした後年のサウンド(「ファイアー&ウォーター」など)を聴いて「しまった、まだ早かったか!」と嘆いたという。

――だめだ、やっぱり結局「お奨めアルバム」のノリでレビューしてしまった(笑)。
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ポール・ロジャース・ネタで引っ張る!フリー、バッドカンパニーのアルバム・レビュー(5)

2005年11月18日 | CD・書籍紹介(FREE)
FREE【ハートブレイカー+6 HEARTBREAKER】 UICY-2401 \1748(税抜)

*オリジナルは1973年作品これまたボーナストラック付きのお徳盤。
アンディ・フレイザー(b)が脱退し。そこにラビット(kb)、元ミッキー・カーチス&ザ・サムライの山内テツ(b)を加え、ポール・コゾフ(g)をゲスト扱いにして制作された、フリーのラスト・チャレンジ・アルバム。

クスリで状態悪くなったコゾフ抜きで来日、ロジャース先生がギター兼任で行ったステージの評判は悪く。
「やっぱフリーはオリジナル・メンバー」と言われながらのアルバム発売だけに、当時は風向きが悪かった一枚。

・・・とは言え、色々なミュージシャンにカヴァーされた一曲目は不滅で。
キーボード加入で、中低域が安定したため、全体に座り良い印象あり。

曲によっちゃロジャース先生がオリジナル・フリー空中分解時に組んでたバンドでリハ演ってたモノもあり。
その辺、権利がややこしくなるからとクレジットは競作扱いが大半だとか。

オリジナル・フリーが成し掛けた世界制覇の「夢よ、もう一度」とばかりに炸裂するヘヴィ・ロックが眩しい。

当然、ロジャース先生の歌唱も全曲素晴らしい。



――以下、収録曲。

1.ウィッシング・ウェル 
2.カム・トゥゲザー・イン・ザ・モーニング
3.トラヴェリン・イン・スタイル
4.ハートブレイカー
5.マディ・ウォーター
6.コモン・モータル・マン
7.イージー・オン・マイ・ソウル
8.セヴン・エンジェルス
~ボーナストラック~
9.ウィッシング・ウェル(USミックス)
10.レット・ミー・ショウ・ユー(シングルB面)
11.マディ・ウォーター(オルタナティヴ・ヴォーカル)
12.ハンド・ミー・ダウン/ターン・ミー・ラウンド(プロスペクティヴ・アルバム・トラック)
13.ハートブレイカー(リハーサル・ヴァージョン)
14.イージー・オン・マイ・ソウル(リハーサル・ヴァージョン)

2曲目の「カム・トゥゲザー・イン・ザ・モーニング」も壮絶曲で。
とにかく、P・コゾフの断末魔ギターが凄い。
やや遅目のミディアム曲、中間部のソロで泣き叫ぶようなビブラート効いたロングトーン連発。
個人的には「1st」や「Live!」でのイキの良いギター・ソロも好きだから、「コゾフと言えば泣きのギター!」と決めつけられるのに抵抗あるのだが。
クラプトンも驚いたという、こんな泣きのソロ聴かされちゃイメージも定着しちまうわなぁ・・・。

3曲目は、アコースティック風味の「トラヴェリン・イン・スタイル」。
後半のホンキートンク調のピアノも味があって良い。

4曲目がタイトルチューンの「ハートブレイカー」。
1曲目と対を成すような腰の据わったヘヴィ・ロック。
リフも見事、ロジャース先生も絶叫・・・の佳曲ですわ。

5曲目が自身のルーツを表明したような「マディ・ウォーター」。
そうそうロジャース先生が歌う「♪アイ・ワズ・ボーン・・・」の後には「マディ・ウォーター♪」もありましたよ。
「オレは泥水から生まれた」ですよ!地に足ついた楽曲、これまたGOOD。

6曲目がラビットのキーボードが光る「コモン・モータル・マン」。
やっぱり歌メロが良いです。

7曲目が、後にバドカンのライヴでも演奏されたアコースティック風の「イージー・オン・マイ・ソウル」。
「♪イ~ゼィ・・・」と合唱するのが当時のパターンだったようで。

8曲目は、オリジナル盤のラストを飾る「セヴン・エンジェルス」。
これまた1曲目や4曲目と相通じるヘヴィ・ロック。
フリーらしからぬ壮大な曲だが、ちょっと大仰で、お腹一杯・・・。

個人的には、かなり好きなアルバム。
フレイザーのウネウネ・ベースが無いのは寂しいが、テツの硬質なベースも屋台骨を支えるって意味じゃ本来の仕事してるし。

このメンツでのグループ続行もありだったろうが、コゾフもラリパッパが進行、専任ギターの不在などもあってか長続きせず。

結局、フリーはこれで完全に終わり。

テツはフェイセズへ、ロジャースとカークはバドカンへ、コゾフはソロへ、ラビットはセッションへ(The Whoのツアーにも参加)・・・。

コゾフ亡き後、ロジャース先生が「コゾフ抜きでのフリー再編は絶対にない」と明言している以上、これが正真正銘の「フリー、ラスト・アルバム」であり。

その名に恥じない力作であるのは間違いない・・・と感じるワケなのです。
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ポール・ロジャース・ネタで引っ張る!フリー、バッドカンパニーのアルバム・レビュー(4)

2005年11月15日 | CD紹介(バドカン)
ロジャース先生の円熟の歌唱と言えば、バッド・カンパニーの3rdにトドメを刺したい。
円熟ったって、まだ彼は20代だったワケだが。
シルバーのジャケット(CDはグレー)、狼の子供に混じって母狼の乳を吸う人間の赤子のイラスト。
原題は「Run With the Pack」。



以下、収録曲。

【バッド・カンパニーⅢ(Run With the Pack)】
1.リヴ・フォー・ミュージック
2.シンプル・マン
3.ハニー・チャイルド
4.ラヴ・ミ・サムバディ
5.ラン・ウィズ・ザ・パック
6.シルバー・ブルー&ゴールド
7.ヤング・ブラッド
8.ドゥー・ライト・バイ・ユア・ウーマン
9.スウィート・リトル・シスター
10.フェイド・アウェイ

――タイトル曲はシングルカットされて、確か「ロックでつっ走れ」とか言う迷邦題を付けられてスマッシュヒットに終わってたような(この頃は、The Whoの「不死身のハードロック」や「奴らに伝えろ!」とかの迷邦題多かったもんなぁ)。

まぁ、1曲目の「リヴ・フォー・ミュージック」も、シンプルなギターリフにファンキーなベースが被さるロックナンバーなのだが(当然、ロジャース先生のヴォーカルも冴え渡り)。後半のギターソロの手詰まり感が、バンドの過渡期を表わしているかなぁ。

2曲目の「シンプル・マン」は、アコースティック味付けのスロー曲。
「オレはシンプルな人間、土を耕し・・・」といったシンプルな歌詞のシンプルな佳曲。

3曲目の「ハニー・チャイルド」は、10代のコに惚れ込んだ歌詞で。
一転してテンポアップしたロックナンバー。

4曲目の「ラヴ・ミ・サムバディ」は、ピアノ弾き語りから始まる、失恋バラードの隠れた名曲。
作者はロジャース先生。特筆されるのは、非常にシンプルな歌詞。
「誰か僕を愛しておくれ、僕を誰か・・・」「ある処にトンでもない馬鹿野郎が居て、学校帰りに君を待ってて、『ハロー』と言えずに、言っても貰えずに、勝手に傷ついていたのさ・・・」なんちゅうモテない青少年期を送ったオトコにゃ泣けてしょうがない歌詞。

日本人嫁のマチさんや、後期フリーのベーシスト・テツ山内との交流で「英語圏以外のファンにも分かりやすい歌詞」を心掛けたのでは無いか?・・・と思わせる当アルバム。

同曲を歌い上げるロジャースの中低音・高域の声は圧巻で。
どの音域でも魅せてくれるロジャース先生の声には感服するしかありません。
ラルフスのギターソロも切なくて良い。



5曲目(レコードではA面ラスト)の「ラン・ウィズ・ザ・パック(ロックでつっ走れ)」は、乗り良いピアノから始まるスケール感あるロックナンバー。
途中から被さるストリングスも曲を盛り上げる。
「荷物をまとめてオサラバさ。振り返らないよ!」と歌い上げる、ロジャース作曲の しがらみ振り切りトンズラ・ソング。
これまたロジャース先生が甲高く歌う名唱が聴けます。
ここではラルフスも、ハードにバックを盛り立て、ご機嫌なギターソロを聴かせてくれます。

6曲目は、これまた隠れた名曲「シルバー・ブルー&ゴールド」。
美しいピアノの調べ、キラキラ輝くようなギターの旋律、安定した音程で聴かせるロジャースのヴォーカル。
微妙に変わる曲調(この辺は1曲に3曲分もメロディーを盛り込んだ全盛のマッカートニーさんに通じる)。
アルバムのハイライトとも言える同曲、これまた作者はロジャース。
今回の「クイーン&」で演奏しても、観客は曲の良さに驚いたんじゃないか?・・・なんて思わされる出来に感服。

7曲目は、黒人R&Bグループ・コースターズの曲「ヤング・ブラッド」。
余裕タップリのカヴァー。
ロジャース先生も、フリー時代の黒々とした歌声(ホントはアレが好きなんだよな)とは別の真っ当な歌いっぷり。
ただ、捻りの無いカヴァーっぷりには、やや物足りなさも・・・。

8曲目の「ドゥー・ライト・バイ・ユア・ウーマン」は、スローなテンポのHow To ソング。
「女には良くしてやりな、そしたら女も良くしてくれるさ」
・・・これまたシンプルな教訓ソング。

9曲目は、これまたロックンロール・チューンの小品「スウィート・リトル・シスター」。
レコード時代はA面の「ハニ-・チャイル」と対を成す構成(?)だった。

10曲目「フェイド・アウェイ」は、スローテンポの夕暮れ曲。
バドカンには、夕暮れか宵闇が良く似合う。



――こうして見ると、けっこう曲構成が単調な気がするが。
ラルフス作のロックナンバーとか特に。

曲順も「バラード」と「ロックナンバー」が几帳面に交互に並べられた生真面目なモノ。

最初は心地よいが、だんだんと退屈になってくるパターンで(逆にストーンズの「スティッキー・フィンガース」「タトゥ・ユー」のダラダラ曲順に計算抜きな凄さを感じたりして)。

または、フリーの「アット・ラースト」グダグダ曲調に未完の魅力を感じたりして・・・。
しかし、ロジャース作の「ラヴ・ミー・・・」から「シルバー・・・」の三連打は味わい深く。
「ラン・ウィズ・・・」「シルバー・・・」は曲の抑揚も素晴らしいし、やっぱりココは名盤の称号を与えたいと思う次第です。
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ポール・ロジャース・ネタで引っ張る!フリー、バッドカンパニーのアルバム・レビュー(3)

2005年11月14日 | CD紹介(バドカン)
バッド・カンパニーに関しては、やっぱり1stを挙げたい。

再編フリーも空中分解。全米制覇への念願つのるロジャースが、フリーからサイモン・カーク(d)、元モット・ザ・フープルのミック・ラルフス(g)、元キング・クリムゾンのボズ・バレル(b)と共に結成したのが「バッド・カンパニー」。

フリー時代の「マイブラザー・ジェイク(ジェイク、真っ当な道を歩みなよ)」「ウィッシング・ウェル(銃を下ろせよ、じゃないと自分を撃っちまうぜ)」などから始まった「ならず者コンセプト」を、まんまバンド名にした「バッド・カンパニー」。

タイトルチューンでは「オレは手に6つの銃を持って生まれた」と、ならず者宣言(同名の西部劇?映画あるが、ワタシャ未見)。
ベタなコンセプトな気もするが、ガタガタ言ってるオレがヤボ。



アルバムに先行して大ヒットしたバドカン最高の代表曲「ケイント・ゲット・イナッフ」のオープニングのシンプルさの前に語る言葉も無し。

オープニングっつ~か。
カウントからドラムのアタック。そして、ベースとギターとシンバルのユニゾン・・・それだけでKOです。
「ワン、ツー、あ・ワン・ツー・スリー」「ドガッ!」「ジャ~ン、ジャジャッジャ~ン♪」勢い一発、ノリ一発。

グラムやプログレが売れてる時代に、シンプルさ炸裂のロック・チューン。
プログレの複雑な展開に食傷気味な時、バドカン1STは効いた。

フリーの大半のアルバムとは違い、「作りこみ過ぎず」「練りすぎて鮮度を失う事を避け」、ライヴ感覚を生かした傑作が誕生した。

以下、収録曲。

【バッド・カンパニー】
1.キャント・ゲット・イナフ
2.ロック・ステディー
3.レディ・フォー・ラヴ
4.ドント・レット・ミー・ダウン
5.バッド・カンパニー
6.ザ・ウエイ・アイ・チューズ
7.ムーヴィン・オン
8.シーガル

2曲目の「ロック・ステディー」はギターの刻みが心地よいロックナンバー。
サビでロジャース先生が聴かせるシャウトも さすが。

3曲目は、しっとり聴かせる「レディ・フォー・ラヴ」。
元はモット・ザ・フープルの曲だが、ロジャース先生の抑制きかせた歌いっぷリは さすが。

4曲目の「ドント・レット・ミー・ダウン」は、既出感ありなメロディーがタマに傷だが。
スローテンポな曲を、女性コーラスを交えてムードで聴かせる構成が光る。
元クリムゾンのメル・コリンズのサックス・ソロも素晴らしく、続くギターソロへの見事な導入となっている。

5曲目は、タイトルソングとも言える「バッド・カンパニー」。
ピアノ弾き語りから、後半の盛り上がりで聴かせるロジャース先生の声は既に円熟の域にあり。

6曲目も、スローテンポの「ザ・ウエイ・アイ・チューズ」。
ここでもロジャース先生の見事な歌唱が聴けるが、メル・コリンズのサックスも光ってる。
この人のサックス・プレイが聴けるって意味でも、このアルバムは英国ロック・ファンにとって嬉しい1枚なのですよ。

7曲目は、街から街への生活を歌った「ムーヴィン・オン」。
テンポとノリの良いロックチューンで、これはミック・ラルフスの作曲。
実は、1stではラルフスの作曲能力も光っており。
ロジャースさん、代表作にしてるけど「ケイント・ゲット・イナッフ」だって実はラルフスさんの曲なんですな(笑)。

8曲目「シーガル」アコースティックのドラムレス・ソング。
表当時の邦題は、まんま「かもめ」だったような。
「カモメよ飛べ、いつか誰かがお前を撃ち落す日まで・・・」今回の「クイーン&」ツアーでも一部公演で演奏されている曲で。
90年代、確か2度目のソロ来日でも聞けたが、感無量でしたなぁ・・・。



――全曲、ロジャース先生の充実した歌唱が聴ける傑作。

ラルフスのギターの音色だってイイし、彼の作曲能力もロジャース先生とガップリ四つ状態。
サイモン・カークのドラムも、アタック音が前に出ていてOKだし。
ボズのベースの安定している(最初は、元クリムゾンのヴォーカリストだけに「ツイン・ヴォーカルで行くか?」なんて言われたが、ロジャース先生が相手では引くしかなくベースに専念)。

全員が個性的なプレイヤーであったフリーに較べ、「歌・曲を聴かせる」事に殉じたバドカン。
それゆえに鮮度が落ちるとキツイ部分もあったが、この1stの瑞々しさは不滅です。



東芝レコード時代、渋谷陽一氏が「ロックを聴くのは趣味趣向では無く病気みたいなもの、そんな『ロック病患者』にバドカンの音は堪らなく優しい」って解説あったが、あれこそライナーノーツ史上に残る名文だと思いました(毀誉褒貶ある人だし、ワタシ自身もウザく感じる部分もあるが、あの文は本当に染みましたわ・・・。

――以下、つづく
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ポール・ロジャース・ネタで引っ張る!フリー、バッドカンパニーのアルバム・レビュー(2)

2005年11月11日 | CD・書籍紹介(FREE)
個人的に、フリーの魅力が最も詰った名ライヴ盤だと思うのが「FREE LIVE!」。

現在は、ボーナストラック7曲を加え、1470円の廉価盤“Super Live 1470”として発売中。
私は紙ジャケで買いましたが。とりあえず。

以下、収録曲。
【フリー・ライヴ(FREE LIVE!)+7】UICY-2399 \1748(税抜)
オリジナル:1971年作品)

1.オール・ライト・ナウ
2.アイム・ア・ムーヴァー
3.ビー・マイ・フレンド
4.ファイアー・アンド・ウォーター
5.ライド・オン・ポニー
6.ミスター・ビッグ
7.ザ・ハンター
8.ゲット・ホエア・アイ・ビロング
~ボーナス・トラック~
9.ウーマン(ライヴ)
10.ウォーク・イン・マイ・シャドウ(ライヴ)
11.ムーンシャイン(ライヴ)
12.トラブル・オン・ダブル・タイム(ライヴ)
13.ミスター・ビッグ(ライヴ)
14.オール・ライト・ナウ(ライヴ)
15.ゲット・ホエア・アイ・ビロング(オルタナティヴ・テイク)



――紹介文によっては「じっくりと熱くレイドバックした演奏を聴かせる」なんて書いてあるが。
73年のバドカンの来日公演の感想で「レイドバック!」なんて言ってる人も居たが。

「レイドバック」ってのは、アメリカ南部的なダラダラ感を言うのでは無いのですか?

バドカンのは勿論、テンポは落しているが、むしろフリーのライヴには凄い緊張感がありますぞ!!!

簡単なMCの後、メンバーが現れた時の歓声。
ベースやドラムの音出し、「ハロウ!」と声掛ける若きロジャースの甲高くツヤのあるダミ声。

おなじみの「オールライト・ナウ」リフでの盛りあがり、いきなり最高潮!
ここではテンポも上げて、ノリ良く演奏。
2曲目の「アイム・ア・ムーヴァー」は、グッとミディアム・テンポ。
3曲目の「ビー・マイ・フレンド」ではバラードの名唱が聴け(もちろんコゾフが爪弾くギターソロも絶品!)。
4曲目の「ファイアー・アンド・ウォーター」は、まさに“名演!”“名唱!”と呼べるヘヴィさ、ディープさで。

ワタシャ「全ての楽曲で何が最高に好きか?」と訪ねられたら、この曲を挙げるでしょうな・・・って位に凄い曲、凄い演奏だと思います。

いまでも出だしを飾るコゾフの「獅子の雄叫びのような」ギター・サウンドで鳥肌が立つんですよねぇ・・・。

5曲目も得意のミディアム・ナンバー「ライド・オン・ポニー」。
ベースのウネリが素晴らしい。

6曲目は、後半アンディ・フレイザー(ある意味天才!)のベース・ソロで盛りあがる「ミスター・ビッグ」。リフも最高です。

7曲目はブルース・カヴァーの「ザ・ハンター」。
ただし、初期はオープニングで演奏していた曲だから、シャッフル風のテンポで盛り上げる演奏陣。
歌い出しは、ツェッペリンも「ハウメニィ・モアタイムス」の終盤で使ってたが。
R・プラントとロジャースの歌唱を聞き較べるのも一興か?(ワタシャ文句なくロジャース先生に一票!!)

8曲目「ゲット・ホエア・アイ・ビロング」は、前曲の歓声(女の子の嬌声とかも聞えるのな!フレイザーとか男前でオシャレだったからモテてたろうな!)に被さるように始まるスタジオ曲。
当時は「ライヴ曲に唐突に表れる違和感ありの曲」と言われたが。
すでに同ライヴ盤が発表された時には、フリーは解散していたワケで(後に「アット・ラースト」「ハートブレイカー」で再編)。
そういった面では「無きバンドを偲ぶ」って雰囲気あって。
私は、このエンディングは嫌いでは無かった。

――で。当時は、そんな声と共に「2枚組にして欲しかった」とも言われたワケだが。
演奏の充実ぶりからすれば、他の代表曲「スティーラー」「ソング・オブ・イエスタディ(2ndアルバムのボーナストラックで最高な演奏あり)」「アイル・ビー・クリーピン」なども聴きたかったトコロ。

来日公演で「クロスロード演った」なんて聴いて、堪らん気持ちになった事が懐かしい。その後、コゾフのキャリアをまとめた編集盤「ブルーソウル」で、同曲をライヴ演奏するフリーを聴いて、感動・感動・また感動したのも懐かしい・・・。

――で。ボーナストラックです。
「ウーマン」はBBS(英国国営ラジオ)のライヴ音源から。
迫力はスタジオ盤の3倍増し?

そして、1stアルバムで“その後のフリーを暗示した”とも言える「ウォーク・イン・マイ・シャドウ」。
これはスタジオ・ヴァージョンよりグッとテンポを落としてウネリ・後ノリ面の“進化”を呈示しております。
この辺は、BOXセットや「ブルーソウル」に収録された物で、むしろ音質は「ライヴ!」より良かったりする。

11曲目「ムーンシャイン」これまた1stアルバムの曲をライヴ演奏。
ジックリ始まって、後半のシャウトで最高潮に達し。元曲の良さを再確認・・・。

12曲目が「トラブル・オン・ダブル・タイム」。
2ndの曲を荒々しくライヴ演奏。オープニングのバスドラから気合いが入ってます、サイモン・カーク先生!1音1音のアタックを決死の覚悟で叩くドラマー、サイモン!ドラムは手数だけではありませんぞ!(←オマエ、前に逆のコト言ってなかったか?)これまた最後はロジャースのシャウトでエンディング。

この頃の「後先かんがえない」ロジャース先生のヴォーカル、最高です・・・(涙)。

13曲目「ミスター・ビッグ」。これまた別のライヴ・ヴァージョン。
個人的にはワイト島の演奏か、「アット・ラースト」発表時の全米ツアーの演奏が白媚と考えてる同曲ですが、この演奏も素晴らしい!!
フレイザーの「ファズ・ベース全弦鳴らし」に感涙!!



14曲目が、これまた「オール・ライト・ナウ」。
本編「LIVE!」での「ギタ・シールド接触不良(?)での音途切れをフォローするロジャースの掛け声&フレイザーの唸るベース」もライヴの1発勝負感が出てて素晴らしいが。
原曲アレンジを、そう崩さずに迫力3割増しで演奏する、こっちのヴァージョンもグレイト!!
音もイイしね!

15曲目「ゲット・ホエア・アイ・ビロング(オルタナティヴ・テイク)」。
・・・・やられた。
これまた、前曲「オールライト・ナウ」のエンディング歓声に被って始まりましたよ、この曲が。
泣かせてくれます。
これによって、「ボーナス・トラック」の“とって付け感”が最後で かなり解消され、妙な統一感さえ感じさせてくれております。

さすが、トラフィックやスプーキー・トゥースを擁したアイランドレーベル。
やってくれます。
もうね、愛聴盤はなはだしいですよ。
個人的には、フリーってのは「The Whoと並んで“ライヴの迫力をスタジオ盤で再現できないバンド”(あと、ジェイムズ・ギャング等もか?)」と思うのですよね。

スタジオ盤、勢いで作った1st除けばダルダル感が漂い過ぎだし。音スカスカだし(“抜きの美学”あったとは言え)。

このアルバムなかったらフリーの評価は違っていたかも知れない(まぁ、D・パープルだって「メイド・イン・ジャパン」が無かったら評価違ったろうし)。

・・・そんなコトを考えてしまう充実したライヴ盤なのでありました。

音が篭ってる?そんなのロックのライヴ盤に何の関係があるってんだ!(The Whoのライヴなんて音悪い方が迫力あってイイぞ!)個人的にはイチ押しのアルバムです。

――以下、つづく
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ポール・ロジャース・ネタで引っ張る!フリー、バッドカンパニーのアルバム・レビュー(1)

2005年11月10日 | CD・書籍紹介(FREE)
最初に挙げるのが無難な「ベスト」ってのが気が引けるが。

価格も安いし、代表曲も詰まってるしで、ユニバーサル盤をオススメして悪い事はありますまい。
他のミュージシャンのも一挙に発売された「洋楽ベストCD」。
100タイトルが1200円で発売ってんで音楽サイトでは話題になったようで・・・。




2005年06月25日に発売されたフリーのベスト盤(ユニバーサル/品番UICY-9917 価格:税込\1200)、収録曲は以下の通り。

01オール・ライト・ナウ
02ウィッシング・ウェル
03カム・トゥゲザー・イン・ザ・モーニング
04マイ・ブラザー・ジェイク
05ファイアー・アンド・ウォーター
06ビー・マイ・フレンド
07ザ・スティーラー
08ザ・ハンター
09リトル・ビット・オブ・ラヴ
10ザ・ハイウェイ・ソング
11ハートブレイカー
12ゲット・ホエア・アイ・ビロング
13ヘヴィ・ロード
14ウォーク・イン・マイ・シャドウ
15アイム・ア・ムーヴァー
16ミスター・ビッグ

・・・と、曲目の多さも特筆モノで。
曲も1stからラストまでのアルバムから満遍なくチョイスされております。

ロッククラシックになっている「オールライト・ナウ」、
色んなアーティストにカヴァーされてるHRの古典「ウィッシング・ウェル」、
これまた不滅のブルース・ロック・ソング「ファイアー・アンド・ウォーター」、
バンド結成以前にロジャース先生が作った曲なれど「フリーそのもの」と言われた「ウォーク・イン・マイ・シャドウ」などなど、

代表作が詰まったお徳盤で言えるでしょうな。――以下、次回
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フリー、バッドカンパニーのアルバム・レビュー!・・・予告(笑)

2005年11月09日 | CD紹介(洋盤)

まだまだポール・ロジャース・ネタで引っ張る!
ど~せだから。折角だから・・・と。

手を着けて見ましょう、「普段なら思い入れが強すぎて絶対やれない“FREE&BAD COMPANY アルバム・レビュー」!!

つ~か、「クイーン・アンド…で興味持った」って声もあるので、誠に千円札ながら(←古る!)推薦盤など紹介させていただきましょう・・・・って腹ですよ!!

微妙な曲が入った「バッド・カンパニー・ベスト」とかで聴かれて堪るかよ!・・・って気持ちもありますんで(笑)。



ちなみにバドカンのベスト・アルバムの選曲は以下の通り。

1.キャント・ゲット・イナフ
2.フィール・ライク・メイキン・ラヴ
3.ラン・ウィズ・ザ・パック
4.シューティング・スター
5.ムーヴィン・オン
6.バッド・カンパニー
7.ロックン・ロール・ファンタジー
8.エレクトリック・ランド
9.レディ・フォー・ラヴ
10.リヴ・フォー・ザ・ミュージック

・・・・ね(笑)、知ってる人から言ったら微妙でしょ?

そりゃ、最初の3曲は必殺ソングですが。「リヴ・フォー・ザ・ミュージック」なんて、「ギタリスト、ソロのパターン尽きたのか?」って曲ですよ?

だったら「グッド・ラヴィン(ゴーン・バッド)」や「バーニング・スカイ」を入れろよ!・・・って話ですよ。

ま、取り敢えずロジャース先生からみでオススメするとしたら。
「フリー ライヴ」
「フリー・ベスト」(ユニバーサル:UICY-9917:税込\1200のお徳盤!)
「バッド・カンパニー」(1st)
「バッド・カンパニーⅢ」(最初の曲が微妙だが・・・)

・・・を取り敢えず挙げときたいと思います。

以下、各レヴューへ。
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