あるBOX(改)

ボクシング、70年代ロック、ヲタ系、日々の出来事などをウダウダと・・・

久々読書「やつらを喋りたおせ!レニー・ブルース自伝」(2)

2016年02月19日 | 芸能
「How to talk dirty and influence people」

興味深かったのはレニーの生い立ち。
芸人になる前だ。



ユダヤ系の血脈は大きな影響を彼に与えてるし、
清潔であるために父に尻を叩かれた経験は彼にとって
反動効果でしかなかったし。

叔母が使う怪しい道具はレニー少年の興味をそそったし
親類の性行為を目撃したことは決定的な事だったし。

そこまでは良くある話だが。
如才ないレニー少年は小遣い稼ぎに狡猾な手口を覚えるし
やがて成人した彼は聖教者を名乗って募金までを募った。
※一応資格らしき物は得たらしいが

富裕層の豪邸を巡りながら退屈なマダムの話を聞き、
「彼女らの多くはレイプの被害を告白した」と語る。



それ以前にレニーが海兵として第二次対戦に従軍して
いたのが驚きで。
※訪れたのはアジアとは遠く離れた場所だったが。

それでも真珠湾ネタは欠かさず、日本人の不潔さなどを
度々登場させる。
※まぁ、ハナから良く言って貰おうなんて気もしませんが。

海軍に飽きた彼はホモセクシャルの真似をして船から
陸に出される。
その手口も呆れたモノだ。

無垢だった頃もある。
農場に住みこみで働き、耕し育てる喜びを得た時期も
語っている。
温かい人々に溶け込み、まるでファミリーになった気分。

兵役を終えたレニーは「彼ら」に会いに行く。
きっと彼らは自分を誇らしく思うに違いない。「おお、
レニー立派になった」と抱きしめてくれるだろう・・・と。

しかし、現実は。
彼はただの一時的な労働力に過ぎなかった。
用が済んだら素っ気なく扱われ、街にポツンと佇むレニー。

以前共に働いた男は「新しい働き口でも探すのかい?」
「イイトコが見つかるよう祈ってるよ」と言い残して
去っていく。



都会に戻ったレニーは持ち前の口八丁でミュージシャンや
舞台のオーナーに気に入られる。

ベッピンのダンサーと恋仲になり、そのまま結婚して
幸せな日々もあった。
※嫁の嫉妬には困らされたようだが・・・

ヒップなミュージシャンは少しばかり汚い言葉が好きだ。
世の欺瞞を睨む者からすれば、レニーの言葉こそは宗教家より
真実に近かった。

最高なのはレニーがある意味リトマス試験紙になるシーン。
※良くも悪くも彼を受け入れる事が試されるのだ。

客席にアイリッシュの友人女性を連れてきた英国人俳優は
レニーのカトリックに対するジョークにショックを受けた
女性から「私をなんという場所に連れてきたの!」と激怒
され、彼女の取り巻きに一撃食らわされてしまう。
「これはアイリッシュの手よ!」と叫ぶ女性に男性は
「分かってる。そして僕のはイギリス人の顔だ」
「それが血をながしているんだ」と言葉を返したという。



レニーの悲劇を、こういう遣り取りが救った気がする。
※両親はレニーが子供の頃に離婚。親類とも疎遠。
 自身に子供もなく、妻とは離婚・・・

良くも悪くも、レニー・ブルースとは観るものを判別して
しまう存在だ。

私からすると・・・やはり魅力的な人物だ。
※だいぶ前にダスティン・ホフマン主演の伝記映画
 「レニー・ブルース」も見たが、本物の方が遥かに
 凄いんだろうな~と思わされましたよ・・・。

少しは彼の事が知れた気がする。
やはり「読んで良かった」一冊でした。

久々読書「やつらを喋りたおせ!レニー・ブルース自伝」(1)

2016年02月19日 | 芸能
「やつらを喋りたおせ! レニー・ブルース自伝」
レニー・ブルース/著 藤本和子/訳
出版社名:晶文社
出版年月:1977年



ストーンズのキース・リチャーズは同書に「最も影響を受けた」と
語り。
フランク・ザッパは自らのレーベルからレニーのレコードを発売。
ダスティン・ホフマンはレニーの生涯を映画化し、主演も果たす。
立川談志はレニーへのシンパシーを隠さず。
ビートたけしは「俺はレニー・ブルースになる!」と宣言しながら
一向に叶わない。



それが伝説のマシンガントークコメディアン「レニー・ブルース」。
その数奇な人生を彼自ら書き起こした自伝。
原題は「How to talk dirty and influence people」

ユダヤ系の貧民街生まれ。
幼少期から青年期、そしてアメリカのショウ・ビジネスの世界に
生き、わいせつ罪と麻薬法違反に問われながら1964年自宅で
変死を遂げるまで。
300頁する分厚い本だがジワジワと読み切った。
※また文字が小さくて詰まってるのよ!

実は10年以上前に古本で買った「やつらを喋りたおせ!」。
遂に読破を決意。電車やバスに乗る時、ここ最近はバッグに
この本を忍ばせての移動。
ワールドディスクがある目白への電車移動中、遂に読み終えた。

レニー・ブルースは、50年代から60年代にかけて、アメリカで
性、宗教、人種、政治などの問題を徹底して追求したスタンダップ・
コメディアンだ。
※談志師匠も若い頃キャバレーでスーツ着て近い事をやったそうだ

黒人客を目の前に黒人差別用語を放つ。もちろんユダヤ人にも。
卑猥語も使い、それに耐えられない「良識的な観客」は席を立つ。

その社会風刺の精神は崇高・猥雑・幼児性と一筋縄では
いかない特性を孕んでいたと思う。

ついに、警察機関から目をつけられた彼は法的弾圧を受ける。
彼は、言論を巡る戦いに没頭してゆく。
弁護人、医師、裁判官も登場し、実況が始まる。

それは後のフランク・ザッパのようだ。
※アンチ・ドラッグ派のザッパは、より賢明だったが。



自然かつ種の保存において必要不可欠な性行為表現を法律や良識で
縛る社会のおかしさ、そういうことをレニー・ブルースは主張する。

「子供を育てる乳房、それが写真に収まると猥褻となる」

ナイトクラブなどで社会風刺のきいたスタンドアップ・コメディーを
披露するレニー。
青年時代にダンサーの家族を紹介する司会をアドリブでこなし、その
才能を発揮し始めたという。
後の本業も、いつも即興でやっていくという独自のスタイルで、
英国でも米国でも好事家から高い評価を受けるに至る。



猥褻裁判についても著名人は抗議文に署名。
ウッディ・アレン、ボブ・ディラン、エリザベス・テイラー、
ノーマン・メイラー、アーサー・ミラー、ヘンリー・ミラー、
アレン・ギンズバーグなど、そうそうたるメンバーが名を連ねた。
自伝には、ここで挙げた人物の他にも多数書かれている。

もっとも「私のファンじゃない人も含めて」と注訳が付いているのが
彼らしい。
レニーが嫌いでも表現の自由は守りたいという人が居たのだろう。



散々、医師や弁護人と共に肉体的クリーンさと話術の正当性を訴え
続けたレニーだったが。
最後は腕に注射器を刺した状態でオーバードーズ。

「殺された」「自殺」「事故死」
あらゆる死因が語られたが、あっさり死んだ印象は変わらない。

最後の締めが切ない。
ステージでは客と繋がってたが、終われば掻き分けるように去り
一人っきりだった・・・と。

まるでジャニス・ジョップリンじゃないか。
彼の死をそういう括りで語って欲しくなかったが、
この本の最後は本人以外の、そんな文章で終わっている・・・。

WORLD DISQUE収穫:エニド来日チラシ

2016年02月19日 | 英国ロック
来日自体は昨年発表されてたそうだが、やはり
美麗なフライヤーを見るとグッと来る。

英国シンフォニック・ロック・バンド、The Enid。
初来日公演は、2016年4月21日(木)22日(金)に
東京 TSUTAYA O-EASTで行われる。

1stにして名盤といわれる『夏星の国』(In the Region
of the Summer Starsと、2nd『Aerie Faerie Nonsense』を
中心とした選曲で「第一夜」「第二夜」の二日構成に
なっているとの事。



【The Enid】
来日予定メンバー:
ロバート・ジョン・ゴドフリー(Key)
ジョー・ペイン(Vo)、
ジェイソン・ダッカー(G)、
マックス・リード(Vo, Key, G)、
デイヴ・ストーレイ(Ds)、
ドム・トーフィールド(Per, B)

◆第一夜:「夏星の国」
(同作からの楽曲を中心とした選曲)
2016年4月21日(木)
東京:TSUTAYA O-EAST
18時 開場 / 19時 開演

◆第二夜:「エアリー・フェアリー・ナンセンス」
(同作からの楽曲を中心とした選曲)
2016年4月22日(金)
東京:TSUTAYA O-EAST
18時 開場 / 19時 開演

前売:10,000円 (税込)
座席指定(各日450席完全限定)ドリンク代別途
※未就学児童の入場不可

前売発売日: 11月21日(土)



【チケット取り扱い】
ワールド・ディスク
ディスクユニオン新宿プログレッシヴ・ロック館
チケットぴあ(Pコード: 281-344)
ローソンチケット(Lコード: 79465)
e+(イープラス)
TSUTAYA O-EAST店頭

なお
VIPパッケージというのがあったらしいが、既に完売。

問い合わせ: TSUTAYA O-EAST
企画・招聘・制作:マーキー・インコーポレイティド(株)