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FUTURE BEAUTY 日本ファッション:不連続の連続

2014-04-14 | 展覧会

京都国立近代美術館と京都服飾文化研究財団が主催してきたファッションの展覧会シリーズ。前回2009年の「ラグジュアリー:ファッションの欲望」展から5年ぶりとなる本展は、1980年代に世界を席巻した日本のファッションが取り上げられています。

80年代といえば、川久保玲、山本耀司、三宅一生…今見ても、本当に斬新なデザインが、欧米のファッション界に大きな衝撃をもたらしました。そりゃあ、そうでしょう…人間の身体の凹凸に合わせて立体的に服をつくる、という既成概念からは全く自由となった服づくり、しかもカラーはモノトーン、布には穴まであいていて、しかも端は切りっぱなし…。

ホントに80年代の川久保玲さん、山本耀司さんの作品は、すごいパンチがありました。西欧の価値観を打ち破るという挑戦心がギラギラしているようで。また、そこに垣間見える、日本人ならではの感性、平面的な布をまとう着物という文化に、とても共感するものがあり、外国に対するアイデンティティが誇らしくも感じました。

服、というよりは、身体にまとわせる布の造形、正真正銘のアートですよね。オモシロいなあっ!しかもそれをビジネスにするシステムが確立されていて、一大産業を築いている。スゴイ世界だと思います。

後半には、現在活躍する若いデザイナーの作品が展示されていました。80年代のように、布の造形だけでパンチを見舞わすような服はなかったけれど、コンセプチュアルというか、服に意味づけを与えるような、そんな作品が多かったと思います。今後のますますの活躍に期待!

さて、館内では、「シアタープロダクツ」というブランドによるワークショップが行われて、とってもオモシロそうでした。京都服飾文化研究財団が所蔵する作品たちをプリントした布地を、シアタープロダクツ提供の型紙を使って、参加者がウエアを自分で裁断し、縫ってつくりあげる、というもの。ちょっと様子を覗いただけだったのですが、参加者の皆さんがどんな作品を作り上げたのか、ぜひ見てみたいものです。

美術館はそんなに混んでいませんでしたが、京都は桜も盛りを過ぎてなお、観光客でいっぱいでした。

展覧会は、5月11日(日)まで。同時に、独特の香りを醸し出す「チェコの映画ポスター展」も楽しめます。

※追記:ミュージアムショップで見かけた、哲学者・鷲田清一さんがファッションを取り上げている本を読んでみました。目次に川久保玲さんや山本耀司さんのお名前も見られたので。記事はこちら。



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