アートの周辺 around the art

美術館、展覧会、作品、アーティスト… 私のアンテナに
引っかかるアートにまつわるもろもろを記してまいります。

2018謹賀新年 ~昨年の展覧会を振り返る

2018-01-06 | 展覧会

大変遅くなりましたが、明けましておめでとうございます! 昨年も時々アップの記事をお読みくださり、誠にありがとうございました。

今年のお正月、1、2日は暖かくのどかでしたね~。3年ぶりに新春健康マラソン(3キロ)に出場し、爽快でしたが盛大な筋肉痛となりました…。

さて、恒例の昨年の展覧会の振り返りですが、鑑賞したのは20本程度、春から夏にかけて仕事の都合でブランクがありましたので、例年よりさらに少なめとなりました。年末に、Twitterの「#2017年の展覧会トップ3」というタグにのっかって、以下の展覧会をあげさせていただきました。

オルセーのナビ派展

ナビ派の作品がたくさん見られるとあって、楽しみに出かけました。中でもお目当てのヴュイヤールの絵画に感動!初めて見たヴァロットンもスゲーと思いました。

奈良美智 for better or worse

ペインティングを中心に、奈良さんの初期から現在までの作品を概観できる貴重な機会でした。改めて画力に感嘆し、奈良さんの世界観にすっぽりはまり込んだ満足の時間でした。

北斎 ー富士を超えてー

特筆すべきは、肉筆画でした。北斎の晩年の自由な境地もよかったけど、何といっても娘、葛飾応為の「吉原格子先之図」には震えました!激混みではあったけど、あれは見ることができて、本当に良かった。

その他にも、ヴェルフリやクラーナハ、バベルの塔、有元利夫など、人の手が生み出す、一筆一筆がこんなにも素晴らしい絵をつくりあげるんだ!という画力に魅せられた展覧会が多かった気がしています。

とはいえ、実はインパクトが非常に大きかったのは、ブログには書けていない次のふたつの(絵画ではない)展覧会。

年末に見た「福岡道雄展」。福岡さんは、美術家としてのあり方が、ロックすぎる!後日、ブログで記事をアップいたします。

そして、「末法/APOCALYPSE -失われた夢石庵コレクションを求めて」@細見美術館。

この展覧会、行列を成す大盛況の「国宝展」の陰に隠れるようにひっそりと開催されながら、実はかなり話題になっていました。チラシとかHPを見ただけではイマイチ触手が動かなかったのですが、SNSでの「裏国宝展」という評判が気になり見に行ってみたところ…!

展覧会が終わるまでは、内密に…とされていたのですが、夢石庵という架空のコレクターが、自身の美意識で自分が堪能するためだけに蒐集した美術品たちを愛でる…という設定。会場に入ると他には誰もおらず、強烈なライティングで劇的に照らされた平安時代の仏像が、私とだけの世界をつくる。そこに流れる濃密な空気。作品たちは、「国宝展」のようによそよそしくなく、何かしら魅せられる点があって、とても親密に語りかけてくるよう。平安時代に広まった末法思想、その到来に備え、経典を地中に埋めた「経塚」。金峯山の出土した遺物を再現した、神像、鏡などの金工品を積み上げた展示は、すごいナマナマしい現実感があってビックリしました。

「種あかし」を知ってからの方が、いっそうこの展覧会をおもしろく感じましたので、もっとたくさんの人に見てもらいたかった気もしますが、ひっそりと鑑賞することも重要なポイントなのでね~。うまく自分のアンテナに引っかかってくれて、見に行くことができ、大変満足でした。

今年は、どんな素晴らしい展覧会、アート作品に出会えるでしょうか?昨年も、見に行った展覧会より、行きたくて見逃した展覧会の方がずっと多かった(涙)。

ミュシャ、運慶、不染鉄、テオヤンセン、ジャコメッティ、長沢芦雪…、それから淺井裕介さんの土の絵画も見に行けなかったなあ。

一方、もくろんでいた直島への旅を実現できたのはヨカッタ!シリーズ最終回も近日アップいたしますので、お楽しみに!

というわけで、今年もボチボチになりますが、何卒よろしくお願いいたします! 

コメント
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